マッチングサービスに必要な機能の一覧
- 土門 大貴
- 記事制作日2024年9月10日
- 更新日2024年9月10日
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先日よりマッチングサービスの種類や費用についてご紹介してきましたが、今回は『マッチングサービスに必要な機能』を取り上げたいと思います。
必須の機能、あった方が好ましい機能、ケース・バイ・ケースで必要な機能等を各種列挙しようとおもいますが、ここで重要なのは『何が必要か』よりもどのように実装したらよいか、という部分です。
マッチングサービスに必須の機能であっても、実装の仕方を間違えるだけで登録率は雲泥の差となります。
是非その点に注意を払ってご拝読ください。
新規登録
まずはサービスの玄関口となる『新規登録』部分です。
これはどんなサービスにもついている機能ですが、
ただフォームを並べるだけの新規登録画面はやめましょう。
『新規登録』は"サービスの第一印象を決定づける場所"とも言えます。
そこで名前、フリガナ、住所、電話番号、メールアドレス……等、細々と情報を入力させるとしたらどうでしょうか?
よほど意思の強いユーザー以外は”面倒くさい”と離れていってしまうでしょう。
なので、是非新規登録部分には『ソーシャルログイン』等を活用し、数クリックで完了させるのがベストです。
まずは登録し、使わせて、細かな情報は後から入力してもらえばいいのです。
なおマッチングサービスの種別によっては、『複数アカウント』を作って悪用しだす人がでてくるかもしれません。
そのようなユーザーを締め出したい場合等は、新規登録時にSMS認証等を求めることで、複数アカウントを作りにくいよう工夫しましょう。
ログイン/ログアウト/パスワード変更
また同じく必須の機能として『ログイン・ログアウト・パスワード変更』があります。
こちらの項目で気をつけるべき点としては『セキュリティ』についてです。
8桁の英数字パスワードであっても、現代においては1時間で解析できてしまうことはご存知でしょうか?(しかも市販のパソコンで可能です)
『ブルートフォース攻撃対策』はもちろん『パスワード強度の表示』、『二段階認証』等の実装を検討してください。
特に『ビジネスマッチング』や『金銭のやり取りが発生するマッチングサービス』の場合は、セキュリティの重要度が跳ね上がります。
しっかりと対策を行ってくれるシステム会社と組んで、構築を行いましょう。
会員情報登録・編集
先ほど『新規登録時のハードルは低く』というお話をしましたが、サービスを使ってもらう上で、いつかは会員情報を記入してもらう必要があります。
会員登録の後でもいいですし、実際にマッチングを申し込む直前でも構いません。
この点で重要な点としては『誰にどこまで情報が公開されるのか』を明らかにしておくことです。
例えば"恋愛マッチングアプリ"内には、『名前』や『年収』『体重』等の入力欄があります。
それは『秘匿される情報』なのか『マッチングした相手に知らされる情報』なのか、それとも『誰でも見ることができる情報』なのかは、大変重要なことです。
もしユーザーが『秘匿される』と思って書いた情報が、実は『誰でも見ることができる状態』で公開されてしまったらどうでしょうか。
ユーザーは退会した上で、悪いレビューを付けることでしょう。
これは『ビジネスマッチング』や『フリマアプリ』等でも同じです。
必ず情報の秘匿範囲を明示するよう、気をつけてください。
商品などの出品・編集機能
たとえばフリマアプリであれば『出品する商品』、求職マッチングであれば『求人要項』や『スキル情報』等、やり取りをする対象についての情報入力部分です。
ここは一見シンプルに実装すればいいように思えるかもしれませんが、
この部分をどのように実装するかによって、オペレーションを大きく軽減することが出来ます。
例えばフリマアプリで靴を出品するユーザーがいたとしましょう。
ただ”商品の写真”、”説明文”、”価格”のフォームだけでも、マッチングサービスとしては成り立ちます。
しかしその場合、明らかにする情報や、情報の書き方、はユーザーに一任されることとなってしまいます。
サイズはいくつなのか、靴の素材は革なのか合皮なのか、新品なのか中古なのか、箱はあるのかないのか、それらのフォームを予め用意するだけで、多くのトラブルを避けることができるでしょう。
また次の項目で詳しく書きますが、靴のサイズや色別に検索を掛けたり、情報を収集したり…といったこともしやすくなり、マッチングサービスとしての質も向上します。
なお、更に気をつけるべき点として、”情報の編集をどこまで許すか”という点もあります。
もし取引締結直前に出品情報が書き換わってしまったら、いらぬトラブルを生むかもしれません。なので出品後は編集を許さないか、編集したことがわかる仕組みが必要でしょう。
またマッチング後の編集は、出来ないようにするのが基本です。
出品された人・商品の検索機能
マッチングサービスにおいて、検索機能は非常に重要な機能の一つです。
ビジネスマッチングであれ、恋愛マッチングであれ、相手をどのように探すことができるかによって、サービスの評価が変化します。
例え数万もの登録者がいたとしても、マッチング相手を上手く探せないサービスであれば使う意味がありません。
先ほども述べましたが、各登録者に情報を細かく入力してもらうことによって、検索機能の充実度も変わります。
なので『どのような情報を登録させるか』『どのように検索させるか』は一体のものとして深く熟考されてください。
ただし登録者が少ない状態にもかかわらず、あまりにも細かい検索システムを実装してしまうと、多くの人に『検索結果:0』の画面を見せてしまうことになるかもしれません。
マッチングサービスとして最適な検索結果を出せるよう、規模に沿った正しいバランスを考えてみましょう。
いいね、購入、応募などのリクエスト機能
実際マッチング相手を見つけて、アクションを取るためのボタンです。
ここで決めなければいけないのは、『複数の申込みを許すかどうか』といった点です。
"恋愛マッチング"や"クラウドソーシング"であれば、複数の申し込みを受け付け、その中からマッチング相手を選定する形式がいいでしょう。
一方でフリマアプリ等であれば、最初の一人がボタンを押した時点で締め切るのが基本です。
なおその点はユーザーにもしっかりと周知を行い、どの段階でマッチングが確定するのかはっきりと明示しましょう。
メッセージや通話などのコミュニケーション機能
”あえてコミュニケーションを制限する”タイプのマッチングサービスでなければ、基本的にユーザー間のコミュニケーション機能が必要です。
そして多くの場合、履歴が残る”メッセージ”形式での機能実装が望ましいと言えます。”言った””言わない”のトラブルが起きにくいからです。
なお”通話機能”も実装すること自体は可能です。
ただしクラウドサーバのリソースを使ったり、Twilio等の通話APIサービスの利用量等が必要となるため、実装には慎重な検討が必要です。
支払い機能
マッチングサービスで”支払い機能”を実装する場合、2通りのケースがあるかと思います。
まずは『ユーザーに直接使用料を請求する』場合です。
これはシンプルに決済機能を付けることができますが、基本的に『サブスクリプション型課金』になることが多いです。
よって”課金プランを明確にしておく”ことや、”退会時に課金を止めるシステム”、及び”未納時の対応”等を検討しておく必要があります。
もしくは『案件ごとに金銭を仲介する』ケースです。
クラウドソーシング等、”金銭のやり取りを仲介するマッチングサービス”の場合はこちらになりますが、
『どのタイミングで料金を請求するのか』『どのタイミングで支払いを行うのか』『万一案件が破綻した際、どのような基準で料金を払い戻すのか』等、考えておくべきことが多数あります。
なお上記で取り上げたどちらのケースでも、決済代行会社との話し合いが必須になります。
特にマッチングサービスでは『無形物の取引』や『三者間での取引』といった特殊な形での決済になるため、審査は厳しく行われます。
なるだけ早めに決済代行会社と協議を始めてください。
口コミ機能
どれだけ素晴らしいマッチングサービスでも、マッチング相手が信頼できるかどうかは別の話です。
特に”クラウドソーシング”や”ビジネスマッチング”等で、重要な案件を任せる際には、相手が信頼できる人物かどうか、不安がつきまとうでしょう。
口コミ機能は、そういった不安を払拭してくれるすばらしい機能と言えます。
「過去に同様の仕事を任せた人がいて、信頼できる仕事を行った」という事例がひと目で分かるからです。
なおこの機能は、『サービス提供側』にも大きなメリットがあります。
『いい口コミ』を獲得できた人は、そのマッチングサービスを使い続ける確率が高くなります。新しいサービスで1からスタートするよりも、そのサービス内で信頼を武器にして、より良いマッチング相手を獲得することができるからです。
ブロック機能
人と人、企業と企業がマッチングする以上、『マッチングしたくない相手』や『募集していることを知られたくない相手』というのは存在します。
例えば”恋愛系マッチングサービス”の場合、友人や同僚には知られたくないと感じる人が多いでしょう。
また、”転職系マッチングサービス”の場合、今勤めている会社に知られてしまうことで、不利益が発生するケースもあります。
あとは単純に、過去マッチングして悪い結果に終わった相手もいることでしょう。
そういった事情を汲むことも、マッチングサービスでは重要です。
お気に入り登録
マッチングを決定づけるボタンとは別に、『いいね』ボタンもなるだけ実装しましょう。
例えマッチングしなかったとしても、『いいね』が来るだけで、サービスそのものに悪い印象を持たれないで済みますし、見せ方を工夫するきっかけにもなるでしょう。
サービス提供側としても、どのようなモノ・サービスが人気を得ているのか、一つの指標となります。データを役立てるうえでも有用な機能です。
メール通知機能
『マッチングを申し込んだのに、募集側から連絡がない』という経験をしたことはありますか?
検討する時間や、応募する決意等をすべて無駄にされ、がっかりしたかもしれません。
そういったことが生じないためにも、メール機能はつけておきたい機能です。
『応募の告知』以外にも、『評価の催促』、『似た案件の紹介』、『プロモーション』等、いろいろな通知を行うことが出来るので、決して損はしないでしょう。
退会機能
時に実装を忘れがちになるのが『退会機能』ですね。
もしサブスク型の課金をするのであれば、『退会機能』がないとすぐにクレームがつくことでしょう。
わざと退会しにくくする『ブラック・パターン』等も流行っていますが、悪い印象を持たれないためにも、わかりやすい退会画面をおすすめします。
なお、毎月の費用が発生しないとしても『退会機能』は必要です。
もし退会させなかった場合、個人情報保護法第22条や30条に抵触するおそれがあります。
『退会機能』及び、それに伴う『個人情報削除』を適切に行うよう、機能を実装しましょう。
管理者ダッシュボード機能
マッチングの種別によっては、管理者機能をしっかりと作り込む必要があります。
例えばクラウドソーシング系のマッチングサービスの場合、表に出す『フロント側』と案件を統括する『管理画面側』が存在します。
あまり熟考せずシンプルに実装してしまった場合、ユーザーが使いにくいと感じる管理画面が出来上がるかもしれません。
『どこで何を管理できるのか』『ユーザーが次に取るべき行動はなにか』『各案件は今どうなっているのか』等、一目でわかるダッシュボードが必要です。
またアクションを必要としている場合は、バッジ機能等でアピールを行いましょう。小さな機能ですが、あると無いでは管理のしやすさが変わります。
売上金受け取り機能
金銭が介在するマッチングサービスの場合、売上金の受取が必要となります。
これも仕組みの検討が必要です。
もし売上が発生するたび銀行振込等で対応を行った場合、振込手数料だけでそれなりの金額が持っていかれることになります。
『どのように売上を受け取るのか』『月何回売上金の振込を行うのか』しっかり決めたうえで、ユーザーにもわかりやすく告知しましょう。
また『金銭の受取』は、時に犯罪へ利用されることもあります。
『二段階認証』等によるセキュリティの強化や、『資金洗浄』『業務上横領』等に利用されないか監視体制を築く等、慎重な設計が必要です。
ブログ、写真、動画などのユーザーが利用する集客機能
『マッチングサービス』を作る上で、『どのように集客を行うか』は大きな悩みのタネです。
広告やコンテンツマーケティング等もありますが、一つの手段として『ユーザーにコンテンツを作ってもらう』という手もあります。
たくさんの人に来てほしいのはあなただけではありません。既存ユーザーも、マッチング相手にはたくさん来てほしいのです。
なので、サービス内にブログや写真の投稿場所等を作ることで、集客に役立ててもらう……というのは、双方にメリットがある有力な手段と言えます。
ただし、これらは作ればいいというものではなく、コンテンツ内の検閲はサービス提供側の責任になります。
著作権を侵害しているコンテンツや、年齢制限の付くコンテンツ、薬機法・景表法に抵触するコンテンツ等を取り締まるリソースも同時に用意してください。
レコメンド機能
レコメンド機能というのはトップページや検索結果にでてくる『おすすめ欄』のことです。
検索条件にマッチングした相手だけでなく、『指定した条件には合わないけど似た相手』等を表示することにより、成約率を格段にアップすることが出来ます。
ただしレコメンド機能は、意外と複雑な実装が必要な機能です。
簡素に作りすぎると『皆同じ相手がおすすめされる』形になりがちですし、複雑に作りすぎると『サーバリソースやページ読み込み速度が犠牲になる』こともあります。このあたりのバランスは、システム会社とよく相談して決めてください。
FAQ機能・よくある質問
マッチングサービスを運用する上で、一番大きな負担になるのは『カスタマーサポート』です。
すべての人がサービスを上手に使えるわけではありませんし、すべての取引が問題なく上手くいくわけでもありません。
そういった疑問やトラブルについて問い合わせが来る前に、FAQコンテンツ等を充実させ、自身での解決を図ってもらうことが重要です。
なお最近では、ChatGPT等を使って対話型のコミュニケーションを行えるFAQ機能等もあります。
もちろん事前に回答例等を学習させる必要はありますが、運用リソースを削減する上では役に立つ機能です。
サービスを使っていただくためのマーケティング機能
先ほど、利用ユーザーにサービスを宣伝してもらうための『コンテンツ作成機能』についてご紹介しましたが、他にも『マーケティング用機能』は色々あります。
マッチングサービスユーザーに使ってもらうためのマーケティングツール
- 紹介機能、紹介特典
- アフェリエイト機能
- SNS共有機能
- 検索上位表示サービス
- CMS機能
- SEO(検索エンジン最適化)機能
- アクセス解析(Analytics)
- サイト内コミュニティ
- 各種API提供
これらのうちどの機能をどのように実装するかは、マッチングサービスの種別によって異なります。是非他のマッチングサービス等でどのように提供されているかを参考にしながら、実装を検討してみてください。
ユーザーになった気持ちで機能の実装を行う
マッチングサービスは、いかに気持ちよくユーザーに使ってもらえるか、が大変重要です。
ユーザー同士が切磋琢磨しあい、より良いマッチングができるように工夫する土台が作れたならば、その時点でサービスとしては成功と言えるでしょう。
運営主体のマッチングサービスには、決してユーザーが定着しません。
ぜひこの記事を参考にしつつ、ユーザーになったつもりで機能の実装を行ってください。
低コストで開発したいなら、マッチングワン!
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