SaaS企業のSEO対策は、業務の課題、製品カテゴリの比較、料金、連携など検討の段階ごとにページを用意し、機能や料金を検索エンジンが読み取れる形で示すことが基本です。

 

本記事では、SaaS企業が狙うキーワードと作りたいページ、やるべき施策、比較・レビュー記事の書き方、避けたい施策、外注先の選び方を解説します。

 

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この記事でわかること
  • SaaSを探す人の検索と、検討の段階ごとに作りたいページ
  • 機能・料金のページやヘルプ、構造化データなど4つの施策
  • 比較・レビュー記事を書くときのポイント
  • SaaS企業のサイトで避けたい施策と、外注先の選び方

 

SaaS企業のSEO対策の3つの柱を並べた図。段階ごとのページでは、業務の課題、製品カテゴリの比較、料金・無料プラン、連携・使い方の4種類のキーワードごとに入口のページを作る。読める機能と料金では、機能や料金をログインせずに読めるページに公開し、ソフトウェアアプリの構造化データで名前と料金、評価を伝え、ヘルプも検索で見つかるようにする。正直な比較では、比較記事に比較の対象や向いている用途、メリットとデメリットを書き、顧客のサイトのウィジェットにリンクを埋め込むことは避ける。

 

SaaS企業のSEO対策とは

ノートパソコン

 

SaaS企業のSEO対策とは、製品サイトやオウンドメディアを、業務の課題やツールの導入を検討している人の検索で見つけてもらえるように整える取り組みです。

 

SaaSは、課題に気づく段階から、製品を比べる段階、料金や連携を確かめる段階まで、検討の中で何度も検索されます。

 

検討の段階ごとに知りたいことが変わるため、段階に合わせて入口となるページを分けて用意しましょう。

 

運営側でも、「saas seo」(Ahrefsの推計で月200回、2026年10月時点)や「saas マーケティング」(同350回)のように、進め方を調べる検索が見られます。

 

SaaS企業のSEO対策で狙うキーワードと作りたいページ

WEB SITEの積み木とキーボード

 

この章でわかること
  • 種類①|業務の課題(例:「経費精算 効率化」「勤怠管理 効率化」)
  • 種類②|製品カテゴリ+比較(例:「SFA 比較」「経費精算システム 比較」)
  • 種類③|料金・無料プラン(例:「勤怠管理システム 無料」「勤怠管理システム 料金」)
  • 種類④|連携・使い方(例:「kintone 連携」「freee 連携」)

 

SaaS企業のSEO対策で狙うキーワードと作りたいページを並べた図。業務の課題は、経費精算 効率化が推計で月400回検索されており、課題を解くためのコラムで業務の進め方と製品を使う場合の手順まで示す。製品カテゴリ+比較は、SFA 比較が月1,200回検索されており、カテゴリの選び方のページで比べる基準と、自社の製品が向いている会社・向いていない会社を書く。料金・無料プランは、勤怠管理システム 無料が月1,100回検索されており、料金ページにプランごとの料金と無料で使える範囲まで載せる。連携・使い方は、kintone 連携が月250回検索されており、連携先ごとのページやヘルプで、連携してできることと設定の手順を説明する。

 

SaaSを探す検索は、検討の段階によって言葉が分かれます(数値はAhrefsの推計)。

 

ここでは、4種類のキーワードと、受け止めるページを紹介します。

 

種類①|業務の課題(例:「経費精算 効率化」「勤怠管理 効率化」)

「経費精算 効率化」は月400回、「勤怠管理 効率化」は月150回検索されています。

 

まだ製品を決めておらず、業務のやり方を見直したい人が使う検索です。

 

課題を解くためのコラムで、業務の進め方を説明したうえで、製品を使う場合の手順まで示しましょう。

 

種類②|製品カテゴリ+比較(例:「SFA 比較」「経費精算システム 比較」)

「SFA 比較」は月1,200回、「CRM 比較」は月900回、「経費精算システム 比較」は月800回検索されています。

 

導入する製品の候補を絞り込む段階の検索です。

 

カテゴリの選び方のページで、比べるときの基準と、自社の製品が向いている会社・向いていない会社を書きましょう。

 

種類③|料金・無料プラン(例:「勤怠管理システム 無料」「勤怠管理システム 料金」)

「勤怠管理システム 無料」は月1,100回、「勤怠管理システム 料金」は月200回検索されています。

 

費用の総額や、無料でどこまで使えるかを確かめる検索です。

 

料金ページに、プランごとの月額と初期費用、無料で使える範囲、ユーザー数による違いをまとめて載せましょう。

 

種類④|連携・使い方(例:「kintone 連携」「freee 連携」)

「kintone 連携」は月250回、「freee 連携」は月150回検索されています。

 

すでに使っているツールと組み合わせられるかを確かめる検索です。

 

連携先ごとのページやヘルプで、連携してできることと、設定の手順を具体的に説明しましょう。

 

SaaS企業のSEO対策でやるべき4つの施策

ビジネス チャート 三台のモニター

 

この章でわかること
  • 施策①|機能や料金のページは、ログインしなくても読める場所に公開する
  • 施策②|ヘルプセンターの使い方のページも、検索で見つかるようにする
  • 施策③|導入事例は、業種・規模・課題・効果をそろえて載せる
  • 施策④|ソフトウェアアプリの構造化データで、名前と料金、評価を伝える

 

キーワードを受け止めるページを用意したら、次の4つの施策で中身を整えます。

 

施策①|機能や料金のページは、ログインしなくても読める場所に公開する

Googleは、構造化データを入れたページについても、robots.txtやnoindexタグ、ログインの要件でページがブロックされていないかを、URL検査ツールで確かめるよう案内しています。

 

機能の説明や料金が管理画面の中にしかないと、検索エンジンはその内容を読めません。

 

機能や料金、よくある質問は、ログインしなくても読めるページに公開し、URL検査ツールで表示を確かめましょう。

 

施策②|ヘルプセンターの使い方のページも、検索で見つかるようにする

連携や設定の手順を調べる人は、製品の公式のヘルプにたどり着くと、使い方をすぐに確かめられます。

 

ヘルプを別のシステムで運用している場合は、そのページが検索エンジンに登録されているかも確認が必要です。

 

使い方のページは、画面の名前や操作の言葉で見出しを付け、製品の仕様が変わったら内容と更新日を書き換えましょう。

 

施策③|導入事例は、業種・規模・課題・効果をそろえて載せる

導入事例は、比較の段階で「自社と近い会社が使っているか」を確かめる材料になります。

 

効果の数字を載せる場合は、測った期間や条件がないと、読む人が自社に当てはめられません。

 

導入事例は、業種、従業員規模、導入前の課題、効果の数字と測った期間を、同じ項目で並べましょう。

 

施策④|ソフトウェアアプリの構造化データで、名前と料金、評価を伝える

Googleは、ソフトウェアアプリの情報をマークアップすると、アプリの詳細をよりわかりやすく検索結果に表示できるとしています。

 

リッチリザルトの対象になるには、アプリの名前(name)、料金(offers.price)、評価かレビュー(aggregateRating か review)が必要です。

 

無料のプランについて、同じページは次のように述べています。

 

アプリが無料で利用できる場合は、 offers.price を 0 に設定します。

出典:Google 検索セントラル「ソフトウェア アプリ(SoftwareApplication)の構造化データ」

 

アプリのタイプ(applicationCategory)には、BusinessApplicationなどを指定することが推奨されています(2026年9月12日更新)。

 

評価やレビューを入れる場合は、クチコミ抜粋のガイドラインを守り、ページに表示している内容とそろえましょう。

 

SaaS企業のSEO対策で比較・レビュー記事を書くときの3つのポイント

チェックリストと虫眼鏡

 

この章でわかること
  • ポイント①|比較の対象も扱い、どんな用途に向くかを書く
  • ポイント②|実際に使った体験や、定量的な測定の結果を示す
  • ポイント③|メリットとデメリットを、独自の調査にもとづいて書く

 

Google 検索セントラルの質の高いレビューを書くのページにもとづく、比較・レビュー記事を書くときの3つのポイントを並べた図。比較の対象と、向く用途を書くでは、検討すべき比較対象も扱うか、特定の用途や状況に最適であるものを説明する。体験と定量的な結果を示すでは、画像や体験談などで専門知識を示し、求められる性能がどの程度達成されているかについて定量的な測定結果を示す。長所と短所を独自の調査で書くでは、独自の調査にもとづいてメリットとデメリットを述べ、競合する製品との差別化の要因を説明する。

 

比較の段階の検索では、製品を比べる記事やレビューの記事が読まれます。

 

ここでは、Google 検索セントラルの「質の高いレビューを書く」(2025年12月18日更新)にもとづいて、3つのポイントを紹介します。

 

ポイント①|比較の対象も扱い、どんな用途に向くかを書く

Googleは、レビューのおすすめの方法として、次のように述べています。

 

検討すべき比較対象も扱うか、特定の用途や状況に最適であるものを説明します。

出典:Google 検索セントラル「質の高いレビューを書く」

 

自社の製品を含む比較記事では、ほかの製品のほうが向いている用途や会社の規模も、正直に書きましょう。

 

ポイント②|実際に使った体験や、定量的な測定の結果を示す

同じページは、画像や体験談などで専門知識を示し、求められる性能がどの程度達成されているかの定量的な測定結果を示すよう勧めています。

 

操作画面の画像や、設定にかかった時間など、実際に使って確かめた内容を載せましょう。

 

ポイント③|メリットとデメリットを、独自の調査にもとづいて書く

同じページは、独自の調査にもとづいてメリットやデメリットを述べ、競合する製品との差別化の要因を説明するよう勧めています。

 

機能の一覧を並べるだけでなく、どの点で選ぶと違いが出るのかを、判断の基準とあわせて書きましょう。

 

SaaS企業のSEO対策でやってはいけないこと

子どもの手のひらに注意イメージ

 

この章でわかること
  • NG①|顧客のサイトに置くウィジェットに、キーワード入りのリンクを埋め込む
  • NG②|連携先や業種の名前だけを入れ替えたページを、大量に作る

 

Googleのスパムに関するポリシーをもとに、SaaS企業のサイトで避けたい2つのことを並べた図。ウィジェットのリンクについては、さまざまなサイトに配布されるウィジェットに埋め込まれた大量のキーワードを含む非表示のリンクや低品質のリンク、利用規約の一部として修飾属性を選ぶ権利を与えずにリンクを義務付けることがリンクスパムの例とされているため、修飾属性を付けるかどうかを顧客が選べるようにする。名前だけ替えたページについては、検索キーワードを含んでいても閲覧者にとってほとんど意味がないページを大量に作ることが大量生成されたコンテンツの不正使用の例とされているため、連携ページや業種別のページは、できることや使い方が実際に違う場合に限って作る。

 

Googleのスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)にもとづいて、SaaS企業のサイトで特に避けたいことを2つ紹介します。

 

NG①|顧客のサイトに置くウィジェットに、キーワード入りのリンクを埋め込む

Googleは、検索ランキングの操作を主な目的としたリンクの作成を、リンクスパムとしています。

 

その例として、さまざまなサイトに配布されるウィジェットに埋め込まれた、大量のキーワードを含む非表示のリンクや低品質のリンクや、さまざまなサイトのフッターやテンプレートに埋め込まれて広く配布されるリンクを挙げています。

 

利用規約や契約の一部としてリンクを義務付け、相手にリンクの修飾属性(rel="nofollow"など)を付けるかどうかを選ぶ権利を与えないことも、例に挙げられています。

 

顧客のサイトに表示するウィジェットやバッジには、キーワードを詰め込んだリンクを入れず、修飾属性を付けるかどうかを顧客が選べるようにしましょう。

 

NG②|連携先や業種の名前だけを入れ替えたページを、大量に作る

Googleは、検索キーワードは含んでいるものの、閲覧者にとってほとんど意味がないページを大量に作ることを、大量生成されたコンテンツの不正使用の例に挙げています。

 

連携先や業種の名前だけを入れ替えたページは、読む人にとって新しい情報がありません。

 

連携ページや業種別のページは、連携してできることや業種ごとの使い方が実際に違う場合に限って作りましょう。

 

SaaS企業のSEO対策を外注するときの選び方

オフィスで会議をする若いビジネスマン

 

この章でわかること
  • ポイント①|SaaSやBtoBの製品を支援した実績があるか
  • ポイント②|仕様や料金の変更に合わせて、ページを直す体制を作れるか
  • ポイント③|検索順位を保証しないか

 

SaaS企業のSEO対策を外注するときは、次の3点を確かめましょう。

 

ポイント①|SaaSやBtoBの製品を支援した実績があるか

SaaSの支援事例を、どの検討段階のページで、どの検索語句からの流入や問い合わせ、無料トライアルの申し込みが増えたのかとあわせて示してもらいましょう。

 

ポイント②|仕様や料金の変更に合わせて、ページを直す体制を作れるか

SaaSは機能の追加や料金の改定が多く、古い情報が残ると比較の段階で不利になります。

 

機能や料金を変えたときに、どのページを誰が直すのかまで決めてくれる外注先を選びましょう。

 

ポイント③|検索順位を保証しないか

Googleは、SEO業者について解説した公式ガイドのなかで、次のように述べています。

 

Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できません。

出典:Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」

 

これは、検索エンジンを運営するGoogle自身の見解です(2026年6月10日更新のページ)。

 

順位の保証ではなく、作業の内容と成果の測り方を説明できる外注先を選びましょう。

 

まとめ:SaaS企業のSEO対策は「検討段階ごとのページ・読める機能と料金・正直な比較」から

握手を交わして笑顔を見せる男性作業員

 

本記事では、SaaS企業が狙うキーワードと作りたいページ、やるべき施策、比較・レビュー記事の書き方、避けたい施策、外注先の選び方を紹介しました。

 

  • 業務の課題、製品カテゴリの比較、料金・無料プラン、連携・使い方の4種類のキーワードごとにページを用意する
  • 機能や料金、ヘルプは、ログインしなくても読めるページに公開する
  • ソフトウェアアプリの構造化データで、名前と料金、評価を伝える
  • 比較記事では、比較の対象や向いている用途、メリットとデメリットを書く
  • ウィジェットへのリンクの埋め込みや、名前だけを入れ替えたページの量産は避ける

 

まずは料金ページと連携ページが、ログインしなくても読め、最新の内容になっているかを確かめましょう。

 

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