法律事務所のSEO対策は、相談の予約、所属弁護士、拠点、採用など事務所の運営に関わるページを整え、事務所の名称と拠点のルール、依頼者の紹介に対価を払わないルールの範囲で集客を進めることが基本です。

 

本記事では、法律事務所という組織に絞って、作りたいページ、事務所の名称と拠点のルール、相談の受付と採用のページの整え方、避けたい施策、外注先の選び方を解説します。

 

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この記事でわかること
  • 相談の予約、所属弁護士、拠点、採用の4つのページで受け止める検索
  • 「法律事務所」の文字や従たる法律事務所の名称など、事務所の名称と拠点のルール
  • 利益相反の確認と、募集要項の労働条件の示し方
  • 法律事務所のサイトで避けたい施策と、紹介の対価に当たらない外注の選び方

 

法律事務所のSEO対策の3つの柱を並べた図。事務所のページでは、相談の予約と料金、所属弁護士の紹介、拠点、採用ごとにページを作り、相談の受け方と料金を載せる。名称と拠点のルールでは、事務所の名称に「法律事務所」の文字を用い、従たる法律事務所はその旨を名称で示し、届け出た名称で統一する。紹介の対価を払わないでは、弁護士職務基本規程が依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価の支払いを禁じているため、相談の予約や受任の件数に応じて報酬が決まる契約は、契約の前に紹介の対価に当たらないかを確かめる。

 

法律事務所のSEO対策とは

相談者と面談をする女性弁護士

 

法律事務所のSEO対策とは、事務所のホームページを、相談先の事務所や働く場所を探している人の検索で見つけてもらえるように整える取り組みです。

 

2026年10月にAhrefsで確認すると、「弁護士 無料相談」は推計で月15,000回検索されており、相談の窓口を探す人が多いことがわかります。

 

相談を考えている人が、相談の受け方と料金、担当する弁護士までたどれるように、事務所全体のページの道筋を整えましょう。

 

事務所の運営側でも、「法律事務所 seo」(同150回)や「弁護士 集客」(同700回)のように、集客の進め方を調べる検索が見られます。

 

法律事務所のSEO対策で作りたい、事務所の運営に関わるページ

オフィスで働くビジネスパーソン

 

この章でわかること
  • ページ①|相談の予約と料金
  • ページ②|所属弁護士の紹介
  • ページ③|拠点(主たる法律事務所・従たる法律事務所)
  • ページ④|採用(弁護士・パラリーガル・事務職員)

 

法律事務所のSEO対策で作りたい、事務所の運営に関わる4つのページを並べた図。相談の予約と料金は、弁護士 無料相談が推計で月15,000回検索されており、無料になる条件と相談料、来所・電話・オンラインのどれで受けられるか、予約から相談までの流れを載せる。所属弁護士の紹介は、弁護士 探し方が月450回検索されており、所属弁護士ごとに所属する弁護士会、取り扱っている分野、執務している拠点を載せる。拠点は、弁護士法人が月2,300回検索されており、拠点ごとにページを分け、所在地と常駐する弁護士、受け付けている相談の分野を載せる。採用は、法律事務所 求人が月1,200回検索されており、弁護士、パラリーガル、事務職員で募集のページを分け、業務の内容と働く拠点を書く。

 

法律事務所のサイトには、取扱い分野の解説のほかに、事務所そのものを紹介するページへの検索も集まります(数値はAhrefsの推計)。

 

ここでは、事務所の運営に関わるページを4つ紹介します。

 

ページ①|相談の予約と料金

「弁護士 無料相談」は月15,000回、「法律相談 無料」は月1,700回、「弁護士 相談料」は月700回検索されています。

 

「弁護士 オンライン相談」(同150回)のように、相談の方法を調べる言葉も見られます。

 

相談の予約のページに、無料になる条件と相談料、来所・電話・オンラインのどれで受けられるか、予約から相談までの流れを載せましょう。

 

ページ②|所属弁護士の紹介

「弁護士 探し方」は月450回、「弁護士 選び方」は月300回、「弁護士 紹介」は月250回検索されています。

 

複数の弁護士が所属する事務所では、誰に相談できるのかが依頼先を選ぶ材料になります。

 

所属弁護士ごとにページを作り、所属する弁護士会、取り扱っている分野、執務している拠点を載せましょう。

 

ページ③|拠点(主たる法律事務所・従たる法律事務所)

「弁護士法人」は月2,300回検索されており、事務所の形や拠点を確かめる人もいると考えられます。

 

弁護士法人は、主たる法律事務所のほかに、従たる法律事務所を設けることがあります。

 

拠点ごとにページを分け、所在地と、その拠点に常駐する弁護士、受け付けている相談の分野を載せましょう。

 

ページ④|採用(弁護士・パラリーガル・事務職員)

「法律事務所 求人」は月1,200回、「弁護士 求人」は月900回、「パラリーガル 求人」は月700回検索されています。

 

「法律事務所 事務員」(同250回)のように、仕事の内容を調べる言葉も見られます。

 

弁護士、パラリーガル、事務職員で募集のページを分け、それぞれの業務の内容と働く拠点を書きましょう。

 

法律事務所のSEO対策で押さえたい、事務所の名称と拠点のルール

書類を見る弁護士男性のイメージ

 

この章でわかること
  • ルール①|事務所の名称は、「法律事務所」の文字を含む届け出た名称を使う
  • ルール②|弁護士個人の法律事務所は1か所、弁護士法人の拠点には社員を常駐させる
  • ルール③|従たる法律事務所は、名称で従たる事務所であることを示す

 

弁護士法と日本弁護士連合会の法律事務所等の名称等に関する規程にもとづく、事務所の名称と拠点の3つのルールを並べた図。届け出た名称を使うでは、規程第3条・第6条・第10条にもとづき、事務所の名称に「法律事務所」の文字を用い、1つの法律事務所に複数の名称を付けず、届け出た名称以外の事務所名称を使わない。個人は1か所、法人は社員が常駐では、弁護士法第20条第3項にもとづき弁護士は二箇以上の法律事務所を設けることができず、第30条の17にもとづき弁護士法人は法律事務所にその地域の弁護士会の会員である社員を常駐させるため、事務所がない地域は出張相談やオンライン相談の対応地域として説明する。従たる事務所であることを示すでは、規程第15条にもとづき、従たる法律事務所の名称を、法人名称か主たる法律事務所の名称に従たる法律事務所であることを明示した文言を加えた名称にする。

 

拠点ページやサイトの名前を考えるときは、弁護士法と、日本弁護士連合会の「法律事務所等の名称等に関する規程」を確かめます。

 

ここでは、押さえたいルールを3つ紹介します。

 

ルール①|事務所の名称は、「法律事務所」の文字を含む届け出た名称を使う

法律事務所等の名称等に関する規程は、弁護士が法律事務所に名称を付けるときは「法律事務所」の文字を用いるとしています(第3条第1項)。

 

1つの法律事務所に複数の名称を付けることを禁じ(第6条)、届け出た名称以外の事務所名称の使用も禁じています(第10条第2項)。

 

分野ごとの特設ページや別サイトを作る場合も、事務所の名称は届け出た名称で統一し、運営する事務所が分かるようにしましょう。

 

ルール②|弁護士個人の法律事務所は1か所、弁護士法人の拠点には社員を常駐させる

弁護士法は、弁護士個人の法律事務所について、次のように定めています。

 

弁護士は、いかなる名義をもつてしても、二箇以上の法律事務所を設けることができない。

出典:e-Gov法令検索「弁護士法」第20条第3項

 

弁護士法人は、法律事務所に、その地域の弁護士会の会員である社員を常駐させなければならないとされています(第30条の17)。

 

ただし、従たる法律事務所は、その地域の弁護士会が常駐しないことを許可した場合は、この限りでないとしています。

 

事務所がない地域のページを拠点のように見せず、出張相談やオンライン相談に対応している地域として説明しましょう。

 

ルール③|従たる法律事務所は、名称で従たる事務所であることを示す

法律事務所等の名称等に関する規程は、弁護士法人の従たる法律事務所の名称を、法人名称か主たる法律事務所の名称に、従たる法律事務所であることを明示した文言を加えた名称にするとしています(第15条)。

 

拠点ページの見出しやGoogleビジネスプロフィールでも、届け出た従たる法律事務所の名称をそのまま使いましょう。

 

法律事務所のSEO対策で整えたい、相談の受付と採用のページ

パソコンで仕事をするクリエイターの女性

 

この章でわかること
  • 整え方①|相談の予約では、利益相反の確認に必要な情報を聞く
  • 整え方②|募集要項には、業務の内容と就業の場所の「変更の範囲」を書く

 

法律事務所の相談の受付と採用のページで整えたい2つのことを並べた図。利益相反の確認では、弁護士法第25条で相手方の協議を受けて賛助した事件などの職務が禁じられ、弁護士職務基本規程が依頼者、相手方、事件名を記録するなどの措置を採るよう努めるとしているため、予約のフォームで相手方の氏名などを聞く場合は、利益相反を確認するためであることをフォームの近くで説明する。変更の範囲を書くでは、職業安定法第5条の3で募集の際に業務の内容や労働条件の明示が求められ、施行規則第4条の2が業務の内容と就業の場所の変更の範囲も明示する事項に挙げているため、他の拠点への異動の有無や担当する業務が変わる範囲を採用のページに書く。

 

相談の予約や採用のページは、検索から来た人が最初に申し込む場所になります。

 

ここでは、法律事務所ならではの整え方を2つ紹介します。

 

整え方①|相談の予約では、利益相反の確認に必要な情報を聞く

弁護士法は、相手方の協議を受けて賛助した事件などについて、弁護士が職務を行ってはならないとしています(第25条)。

 

日本弁護士連合会の「弁護士職務基本規程」は、共同事務所や弁護士法人に、依頼者、相手方、事件名を記録するなどの措置を採るよう努めるとしています(第59条・第68条)。

 

「利益相反 弁護士」は月300回検索されており、相手方の名前を聞かれる理由を調べる人もいると考えられます。

 

予約のフォームで相手方の氏名などを聞く場合は、利益相反を確認するためであることを、フォームの近くで説明しましょう。

 

整え方②|募集要項には、業務の内容と就業の場所の「変更の範囲」を書く

職業安定法は、労働者を募集する者に、業務の内容と賃金、労働時間その他の労働条件を明示するよう定めています(第5条の3第1項)。

 

職業安定法施行規則は、明示する事項として、業務の内容と就業の場所について、それぞれの「変更の範囲」も挙げています(第4条の2第3項)。

 

複数の拠点がある事務所は、採用のページに、他の拠点への異動の有無や、パラリーガルから担当する業務が変わる範囲を書きましょう。

 

法律事務所のSEO対策でやってはいけないこと

子どもの手のひらに注意イメージ

 

この章でわかること
  • NG①|分野ごとに、中身の近い別サイトを量産する
  • NG②|閉鎖した事務所や団体が使っていたドメインを買い取って使う

 

Googleのスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)にもとづいて、法律事務所のサイトで特に避けたいことを2つ紹介します。

 

NG①|分野ごとに、中身の近い別サイトを量産する

Googleは、似た検索語句で上位に表示されることを目的にサイトやページを作ることを、誘導ページの不正使用としています。

 

例として、URLとホームページが微妙に異なるウェブサイトを複数用意し、特定の検索キーワードでのリーチを最大化することを挙げています。

 

分野ごとの別サイトを増やすより、事務所のサイトの中で分野のページを充実させ、別サイトを作るのは中身がはっきり違う場合に限りましょう。

 

NG②|閉鎖した事務所や団体が使っていたドメインを買い取って使う

Googleは、期限切れのドメイン名を主に検索ランキングを操作する目的で購入し、ユーザーにほとんど価値のないコンテンツのために再利用することを、期限切れのドメインの不正使用としています。

 

例として、以前に非営利の医療団体が使っていたサイトで、医療関連の商品を営利目的で販売することを挙げています。

 

以前に別の事務所や団体が使っていたドメインを買い取る提案を受けたら、検索の評価を目的としたものではないかを確かめて見送りましょう。

 

法律事務所のSEO対策を外注するときの選び方

モニターの前で打ち合わせするビジネスパーソン

 

この章でわかること
  • ポイント①|法律事務所を支援した実績があるか
  • ポイント②|報酬の決め方が、依頼者の紹介の対価に当たらないか
  • ポイント③|拠点と採用のページまで設計できるか
  • ポイント④|検索順位を保証しないか

 

法律事務所のSEO対策を外注するときは、次の4点を確かめましょう。

 

ポイント①|法律事務所を支援した実績があるか

法律事務所の支援事例を、どのページで、どの検索語句からの相談の予約や応募が増えたのかとあわせて示してもらいましょう。

 

ポイント②|報酬の決め方が、依頼者の紹介の対価に当たらないか

弁護士職務基本規程は、依頼者の紹介の対価について、次のように定めています。

 

弁護士は、依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価を支払ってはならない。

出典:日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」第13条第1項

 

同じ規程は、弁護士法第72条から第74条に違反する者などから依頼者の紹介を受けたり、これらの者を利用したりすることも禁じています(第11条)。

 

相談の予約や受任の件数に応じて報酬が決まる契約は、紹介の対価に当たらないかを、契約の前に事務所で確かめましょう。

 

ポイント③|拠点と採用のページまで設計できるか

拠点のページや募集要項では、名称の規程や労働条件の明示など、分野の解説とは別のルールを踏まえる必要があります。

 

分野のページだけでなく、拠点、所属弁護士、採用のページの構成まで提案できるかを確かめましょう。

 

ポイント④|検索順位を保証しないか

Googleは、SEO業者について解説した公式ガイドのなかで、次のように述べています。

 

Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できません。

出典:Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」

 

これは、検索エンジンを運営するGoogle自身の見解です(2026年6月10日更新のページ)。

 

順位の保証ではなく、作業の内容と成果の測り方を説明できる会社を選びましょう。

 

まとめ:法律事務所のSEO対策は「事務所のページ・名称と拠点のルール・紹介の対価を払わない外注」から

ビジネス 握手 提携 合意

 

本記事では、法律事務所という組織に絞って、作りたいページ、事務所の名称と拠点のルール、相談の受付と採用のページの整え方、避けたい施策、外注先の選び方を紹介しました。

 

  • 相談の予約と料金、所属弁護士、拠点、採用のページを用意する
  • 事務所の名称は「法律事務所」を含む届け出た名称で統一し、従たる法律事務所はその旨を名称で示す
  • 事務所がない地域を拠点のように見せず、出張相談やオンライン相談の対応地域として説明する
  • 予約のフォームでは利益相反の確認の理由を説明し、募集要項には変更の範囲を書く
  • 分野ごとの別サイトの量産や、期限切れのドメインの再利用は避ける
  • 紹介の対価に当たる報酬の決め方や、検索順位を保証する業者は避ける

 

まずは相談の予約のページに、無料になる条件と相談の方法、利益相反を確認する理由が書かれているかを確かめましょう。

 

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