医療・介護のLLMO対策は、AIに引用されやすいといわれる方法をそのまま使う前に、医療広告ガイドラインや介護保険法の広告のルールの範囲で、事実を正確に書くことが基本です。

 

本記事では、医療・介護に絞って、広告のルールが関わる理由、ガイドラインを守りながら進める施策、介護施設の広告のルール、避けたい施策、外注先の選び方を解説します。

 

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この記事でわかること
  • 医療・介護のLLMO対策に、医療広告ガイドラインが関わる理由
  • 外部の紹介記事、メディア掲載の実績、専門家の談話、ドメイン名の扱い
  • 介護老人保健施設と介護医療院で、広告できる事項
  • 医療・介護のサイトで避けたい施策と、外注先の選び方

 

医療・介護のLLMO対策の3つの柱を並べた図。広告のルールの確認では、外部の紹介記事やメディア掲載の実績など、AIに引用されやすいといわれる方法も、医療広告ガイドラインで認められる範囲で使う。事実の正確な説明では、メディア掲載の実績ではなく、診療科や診療日、医師の略歴など、広告できる事項を正確に書く。施設ごとのルールでは、介護老人保健施設と介護医療院は介護保険法で広告できる事項が決まっているため、その範囲で書く。

 

医療・介護のLLMO対策とは

受付にいる看護師と患者

 

医療・介護のLLMO対策とは、病院や診療所、介護施設の情報が、ChatGPTやGoogleのAIによる概要などのAIの回答で、正しく紹介・引用されるようにホームページを整える取り組みです。

 

2026年10月にAhrefsで確認すると、「医療広告ガイドライン」は推計で月3,000回、「llmo対策」は月700回検索されています。

 

AIの回答も医療機関や施設を選ぶきっかけになるため、ホームページの説明を広告のルールに沿った正確な内容にそろえましょう。

 

AIへの質問のような長い文の検索も見られ、「医療広告ガイドラインを守りながらllmo対策する方法は?」は月10回検索されています(同)。

 

医療・介護のLLMO対策に、医療広告ガイドラインが関わる理由

グラフ資料と虫眼鏡

 

厚生労働省の医療広告ガイドライン(正式には医療広告等ガイドライン、令和8年3月30日最終改正)は、誘引性と特定性などの要件をすべて満たすものを医療広告として扱います。

 

特定性は、複数の医療機関を対象としている場合も当てはまるとされ、広告の媒体の例にはインターネット上の広告も挙げられています。

 

AIに引用されやすいといわれる外部の紹介記事やメディア掲載の実績、専門家の推薦は、医療では広告のルールにふれやすい方法です。

 

LLMO対策の施策を選ぶときは、AIに引用されやすいかより先に、医療広告ガイドラインで認められる内容かを確かめましょう。

 

医療広告ガイドラインを守りながら進める、医療・介護のLLMO対策の4つの施策

スマートフォンを操作する女性医師

 

この章でわかること
  • 施策①|外部の紹介記事に費用を払って載るなら、広告として扱う
  • 施策②|「テレビや雑誌で紹介」の実績は書かない
  • 施策③|専門家の談話を引用して、効果を保証しているように見せない
  • 施策④|ドメイン名やURLにも、効果や「No.1」を暗示する言葉を入れない

 

医療広告ガイドラインを守りながら進める、医療・介護のLLMO対策の4つの施策を並べた図。費用を払う紹介記事は広告では、新聞や雑誌の記事は原則として広告に当たらないが、費用を負担して掲載を依頼する記事風広告は広告規制の対象になる。メディア掲載の実績は書かないでは、自らの医療機関や勤務する医師等が新聞や雑誌等で紹介された旨は広告可能な事項ではない。専門家の談話を引用しないでは、専門家の談話は内容が保障されたものと患者等に著しい誤認を与えるおそれがあるため、自院の医師が診療の方針や治療の内容を自分の言葉で説明する。URLでも効果や順位を暗示しないでは、癌が治ることを暗示するURLや、No.1Hospitalを連想させるメールアドレスは認められない。

 

ここでは、医療広告ガイドラインの考え方にもとづいて、AIに伝わりやすく、ルールにも沿った施策を4つ紹介します。

 

施策①|外部の紹介記事に費用を払って載るなら、広告として扱う

ガイドラインは、新聞や雑誌などの記事は原則として広告に当たらない一方、費用を負担して掲載を依頼する記事風広告は広告規制の対象になるとしています。

 

患者に広告と気付かれないように行うステルスマーケティングも、医療機関が費用を負担して掲載を依頼している場合などは、広告として扱うことがあると説明しています。

 

「おすすめのクリニック〇選」などの記事に費用を払って載る場合は広告として扱い、ガイドラインで認められる内容だけを載せてもらいましょう。

 

施策②|「テレビや雑誌で紹介」の実績は書かない

LLMO対策では、メディアに取り上げられた実績を、信頼の材料として示す方法がよく挙げられます。

 

しかし、医療広告ガイドラインは、暗示的・間接的な表現の具体例として、次のように述べています。

 

自らの医療機関や勤務する医師等が新聞や雑誌等で紹介された旨は、広告可能な事項ではないので、広告は認められない。

出典:厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)」

 

メディア掲載の実績ではなく、診療科や診療日、医師の略歴など、広告できる事項を正確に書いて信頼を伝えましょう。

 

施策③|専門家の談話を引用して、効果を保証しているように見せない

LLMO対策では、専門家のコメントや推薦を載せて、記事の信頼性を高める方法も挙げられます。

 

ガイドラインは、専門家の談話は内容が保障されたものと患者等に著しい誤認を与えるおそれがあり、広告可能な事項ではないとしています。

 

外部の専門家の推薦文を載せるのではなく、自院の医師が、診療の方針や治療の内容を自分の言葉で説明しましょう。

 

施策④|ドメイン名やURLにも、効果や「No.1」を暗示する言葉を入れない

ガイドラインは、ウェブサイトのURLやメールアドレスも、暗示的に医療広告となる表現の例に挙げています。

 

たとえば、癌が治ることを暗示するURLや、「No.1Hospital」を連想させるメールアドレスは認められないとしています。

 

検索やAIを意識して新しいドメインやページのURLを決めるときも、治療の効果や順位を連想させる言葉は避けましょう。

 

医療・介護のLLMO対策で押さえたい、介護老人保健施設と介護医療院の広告のルール

研修を受ける介護福祉士,ケアマネージャー

 

この章でわかること
  • ルール①|介護老人保健施設は、広告できる事項が決まっている
  • ルール②|介護医療院も、同じ形で広告できる事項が決まっている

 

介護保険法の第98条第1項と第112条第1項にもとづき、介護老人保健施設と介護医療院で広告できる事項を並べた図。名称・電話番号・所在の場所では、施設の名称、電話番号と所在の場所を表示する事項を広告できる。医師と看護師の氏名では、施設に勤務する医師及び看護師の氏名を広告できる。厚生労働大臣の定める事項では、前の2つのほかに厚生労働大臣が定める事項を広告できる。都道府県知事の許可を受けた事項では、そのほかの事項は都道府県知事の許可を受けたものに限って広告できる。

 

介護施設のうち、介護老人保健施設(老健)と介護医療院は、介護保険法で広告できる事項が決められています。

 

「介護老人保健施設」は月18,000回、「介護医療院」は月17,000回検索されています(Ahrefsの推計)。

 

ルール①|介護老人保健施設は、広告できる事項が決まっている

介護保険法は、介護老人保健施設の広告について、次のように定めています。

 

介護老人保健施設に関しては、文書その他いかなる方法によるを問わず、何人も次に掲げる事項を除くほか、これを広告してはならない。

出典:e-Gov法令検索「介護保険法」第98条第1項

 

広告できる事項として、施設の名称・電話番号・所在の場所、勤務する医師と看護師の氏名、厚生労働大臣の定める事項、都道府県知事の許可を受けた事項を挙げています。

 

老健のホームページの説明を増やすときは、厚生労働大臣の定める事項と都道府県の案内を確かめ、広告できる範囲で書きましょう。

 

ルール②|介護医療院も、同じ形で広告できる事項が決まっている

介護医療院についても、介護保険法第112条第1項が、名称や医師・看護師の氏名など、同じ形で広告できる事項を定めています。

 

病院や老健もあわせて運営する法人は、ページの書き方を流用せず、介護医療院のページを広告できる事項の範囲で見直しましょう。

 

医療・介護のLLMO対策でやってはいけないこと

注意マークと虫眼鏡

 

この章でわかること
  • NG①|AIの症状チェックなど、実際には使えない機能をうたう
  • NG②|医療団体などが使っていた古いドメインを買い、別の目的に使う

 

Googleのスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)にもとづいて、医療・介護のサイトで特に避けたいことを2つ紹介します。

 

NG①|AIの症状チェックなど、実際には使えない機能をうたう

Googleは、コンテンツやサービスに実際にはアクセスできないのにアクセスできると誤解させるサイトを意図的に作ることを、誤解を招く機能としています。

 

例として、特定の機能を提供すると装い、ユーザーを意図的に誘導して虚偽の広告を表示するサイトを挙げています。

 

症状のチェックや施設の空き状況の検索をうたうなら、実際に使える機能を用意し、用意できない機能は載せないようにしましょう。

 

NG②|医療団体などが使っていた古いドメインを買い、別の目的に使う

Googleは、期限切れのドメイン名を主に検索ランキングを操作する目的で購入し、価値の低いコンテンツのために再利用することを、期限切れのドメインの不正使用としています。

 

例として、以前に非営利の医療団体が使用していたサイトで、医療関連の商品を営利目的で販売することを挙げています。

 

ドメインを取るときは、以前にどのようなサイトで使われていたかを確かめ、評価を引き継ぐ目的で古いドメインを買うのはやめましょう。

 

医療・介護のLLMO対策を外注するときの選び方

会議中の男女

 

この章でわかること
  • ポイント①|医療・介護のSEOとLLMOの両方を支援した実績があるか
  • ポイント②|外部メディアへの掲載を提案するとき、費用の有無を説明するか
  • ポイント③|医療広告ガイドラインと介護保険法の確認の手順があるか
  • ポイント④|AIの回答への掲載や、検索順位を保証しないか

 

医療・介護のLLMO対策を外注するときは、次の4点を確かめましょう。

 

ポイント①|医療・介護のSEOとLLMOの両方を支援した実績があるか

病院、診療所、介護施設など、自院と近い種類の支援事例を、AIでの紹介のされ方の変化とあわせて示してもらいましょう。

 

ポイント②|外部メディアへの掲載を提案するとき、費用の有無を説明するか

外部の紹介記事への掲載を提案された場合は、費用を負担するかどうかで、広告としての扱いが変わります。

 

掲載に費用がかかるかと、記事の内容を医療機関や施設が確認できるかを、契約の前に確かめましょう。

 

ポイント③|医療広告ガイドラインと介護保険法の確認の手順があるか

原稿やドメイン名を決める前に、医療広告ガイドラインと介護保険法の広告のルールを確かめる手順があるかを聞きましょう。

 

ポイント④|AIの回答への掲載や、検索順位を保証しないか

Googleは、SEO業者について解説した公式ガイドのなかで、次のように述べています。

 

Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できません。

出典:Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」

 

これは、検索エンジンを運営するGoogle自身の見解です(2026年6月10日更新のページ)。

 

AIの回答への掲載や順位の保証ではなく、作業の内容と成果の測り方を説明できる会社を選びましょう。

 

まとめ:医療・介護のLLMO対策は「広告のルールの確認・事実の説明・施設ごとのルール」から

握手をして挨拶をするビジネスマン男女

 

本記事では、医療・介護に絞って、医療広告ガイドラインが関わる理由、ガイドラインを守りながら進める施策、介護施設の広告のルール、避けたい施策、外注先の選び方を紹介しました。

 

  • 医療広告ガイドラインは誘引性と特定性などで広告かを判断し、複数の医療機関を並べる記事も特定性に当たる
  • 費用を払って載る紹介記事は、広告として扱う
  • メディア掲載の実績や専門家の談話は、広告できる事項ではない
  • ドメイン名やURLでも、治療の効果や順位を暗示しない
  • 介護老人保健施設と介護医療院は、介護保険法で広告できる事項が決まっている
  • 使えない機能をうたうことや、古いドメインの不正使用は避ける

 

まずは、ホームページや外部の紹介記事に、メディア掲載の実績や専門家の推薦文が載っていないかを確かめましょう。

 

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