撮影の打ち合わせでいちばんよく聞かれるのが、「背景はどこで撮ればいいですか?」というご質問です。白い壁でいいのか、オフィスを借りたほうがいいのか、観葉植物は置いたほうがいいのか。
私自身もずっと気になっていたので、2026年1月〜10月に配信量の多かった動画広告102本を1本ずつ見て、いちばん長く映っている背景で分けてみました。
(この記事の「当たった」は、配信量が多かったという意味です。売上や成果までは分かりません)

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先に3行でまとめると

  • いちばん多かったのは「AIで作った背景」で21本。ただし1〜4月は0本で、5月から急に増えています
  • 「診察室・クリニック」は16本と多いものの、広告主は5社だけ。いちばん多くの広告主が使っていたのは「街頭・お店・現場」(12本で11社)でした
  • 何もない「白い壁」はわずか2本。観葉植物が映っていたのは8本で、そのうち4本は1年を通して上位に残っている投資講座の広告でした
背景ごとの本数のグラフ

背景は「どこか1つが正解」ではなかった

数えてみて最初に感じたのは、背景がとてもばらけているということです。いちばん多いAIの背景でも、102本のうち2割ほど。どの背景も、上位にちゃんと入っています。
つまり、「この背景にすれば当たる」という場所はありません。商品と台本の内容に合った背景を選んでいる、と見るほうが自然です。ここからは、9つの背景を本数の多い順に紹介します。

当たった広告の背景9つ

1本の広告の中で背景が変わるものは、いちばん長く映っている背景で数えています。

キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)
キャプチャ(ぼかし)

1年でいちばん変わったのは「AIの背景」と「診察室」

期間ごとに並べると、変化がはっきり見えます。

期間ごとの本数のグラフ
  • AIで作った背景は、1〜4月は上位にゼロ。5〜6月に5本、7〜8月と9〜10月は7本ずつと、上位20本の3分の1を占めるまでになりました
  • 反対に、診察室の背景は3〜4月の8本をピークに、7月以降はゼロになりました
  • 同じ男性クリニックの広告でも、春は診察室で撮っていたのが、秋はスタジオに作ったセットで撮るように変わっています

AIの背景が増えたのは、撮影できない場面を作れるからだと考えています。街を歩く巨人、体の中、骸骨が口臭に悩む場面など、実写では撮れない絵を冒頭から見せられます。

観葉植物は置いたほうがいい?

「観葉植物は置いたほうがいいですか?」も、よくいただくご質問です。
102本のうち、植物がはっきり映っていたのは8本でした。数だけ見ると少数派です。

キャプチャ(ぼかし)

ただ、気になるのはその中身です。8本のうち4本は投資講座のGFSの広告で、何本作っても植物のある同じオフィスで撮っていました。GFSは1〜10月のすべての期間で配信量の上位100本に入っていて、1年で合わせて26本。1年を通していちばん安定して上位に残っている広告主の1つです。
植物が当たった理由だとまでは言えません。ただ、1年じゅう上位に残っている広告主が、同じ背景を選び続けているのは確かです。

私たちが植物を置くのは、こんな理由からです。

  • 縦長の画面では、人の横にすき間ができます。白い壁のままだと、借りた部屋のように殺風景に見えがちです
  • 緑が入ると、奥行きと温かさが出て、「ちゃんとした会社の部屋」に見えます
  • 肌や服の色と緑が分かれるので、人が背景から浮いて見やすくなります
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背景を決めるときに気をつけていること

私たちが撮影で背景を決めるときに、気をつけていることも書いておきます。

台本の「誰が、どこで話しているか」から決める

医師が話すなら診察室、お客さまの声なら街頭、毎日の悩みなら自宅。背景は、話している人が本当にいそうな場所にします。場所と話す人が合っていないと、見る人はすぐに気づきます。

室内で座って話すなら、植物を1〜2鉢

面談・インタビュー・講座・相談のような、室内で座って話す形なら、観葉植物を1〜2鉢置くことが多いです。費用はほとんどかかりません。街頭インタビュー、施術の様子、商品を手元で見せる場面には要りません。

AIの背景は、表示のルールを先に確認する

AIで作った場面は便利ですが、実在の人や体験のように見せると誤解を生むことがあります。医薬品・健康食品・化粧品・クリニックは表現のルールが厳しい業種なので、「イメージです」などの表示も含めて、先にルールを確認しています。

調べ方

  • 対象:日本の獲得目的・縦長の動画広告。2026年1月〜10月を2か月ごとに区切り、各期間で配信量の多かった上位20本(重複を除いて102本)
  • 各広告の最初・真ん中・最後の場面を目で見て、いちばん長く映っている背景で9つに分けました。1本ずつ人の目で分けたので、境目にある広告は数え方で1〜2本動くことがあります
  • カードの画像は上位の広告の一場面で、広告主や人物が分からないようぼかしています
  • 配信量は「どれだけ配信されたか」の目安で、売上や成果を示すものではありません

データは、いつものDProで集めました

今回のデータも、すべて動画広告分析Pro(DPro)で集めました。広告ごとに場面の画像が並んで見られるので、「背景だけを見て数える」という地道な調べものも、思っていたよりずっと早く終わりました。

私たちは、スマホのDPro Liteで広告を眺めながらお酒を飲んでいるようなチームです。今回は背景ばかり見ていたので、気づけば広告の中身より、後ろの観葉植物の葉っぱの数を数えていました。ホーム画面には、なぜかDPro Liteが2つ入っています。

ホーム画面のDPro Lite

https://kashika-20mile.com/dpro/

自社の業種で当たっている背景が知りたい方へ

業種名をDMでお送りいただければ、その業種で配信量の多かった広告の背景を3つにまとめてお返しします(無料)。
https://x.com/AIPro191003

当たった動画広告の「締めのひと言」10選は、こちらです。
https://freelance-meikan.com/freelance/1646/blog/3146

2026年の年末に何がくるかの予想は、こちらにまとめています。
https://freelance-meikan.com/freelance/1646/blog/3145

この記事を書いた人

樋口 慧(株式会社BUZZ MEET)
ショート動画広告の企画・撮影・編集・運用を担当。納品した広告動画は1,000本以上・100社以上、提携演者は1,600名以上。

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