「うちの業種では、どんな広告が当たっていますか?」
打ち合わせで一番多い質問です。業種が変われば、当たる型も、尺も、飛び先のLPも変わります。

そこで、2026年1月〜10月に配信量の多かった日本の獲得広告(約530本)を業種ごとに分け、型・尺・飛び先・言葉の使い方を比べました。
(この記事の「当たった」は、配信量が多かったという意味です。売上や成果までは分かりません)
キャプチャ(広告主や人物が分からないよう、ぼかしを入れています)と一緒に、業種ごとの「当たり型」をまとめます。

キャプチャ(ぼかし)

まずは早見表

キャプチャ(ぼかし)
  • 尺がいちばん短いのは、クリニックと車・暮らし(中央値48秒)
  • いちばん長いのは、ヘアケア・育毛(74.5秒)。医薬品と健康食品も1分を超える
  • 飛び先は記事LPが基本。ただし健康食品・医薬品・育毛では漫画記事LPが多く、クリニックと金融ではLINEへの誘導が多い
  • 使う言葉もはっきり違う。クリニックは価格、健康食品は実績の数字、金融は「僕」「私」の体験談

ここから、業種ごとに見ていきます。

クリニック・美容医療:価格と「先着」で短く決める

キャプチャ(ぼかし)

上位で一番多かったのは、料金表を大きく見せる静止画と、診察室を舞台にした寸劇です。

  • 本文に金額が入っている広告が107本中73本。業種の中で一番多い
  • 「先着」「限定」も32本。価格と期限で、短く行動をうながす
  • 尺の中央値は48秒と短め。飛び先はLINEへの誘導が18本と多い

クリニックの広告は「まず相談に来てもらう」ことが目的なので、細かい説明より、価格と気軽さを先に伝える作りが当たっていました。

健康食品・サプリ:図解と数字で「なぜそうなるか」を見せる

キャプチャ(ぼかし)

健康食品は、尺が長く(中央値64秒)、説明をしっかりする広告が当たっていました。

  • 1分を超える広告が103本中55本
  • 「〇万箱突破」「〇%が満足」のような実績の数字が42本
  • 医師や専門家が出てくる広告も17本
  • 飛び先は記事LPと漫画記事LP

悩み → 原因(図解やCG)→ 成分 → 実績 → 価格、という順番で、動画の中で話しきる型が中心です。

スキンケア・美容:インタビューと年代テロップ

キャプチャ(ぼかし)

美容の上位は、インタビューと演者語りが中心でした。

  • 「美容部員・53歳」のように、肩書きと年代を出して何人もがすすめる型
  • 普段着の女性が、自分の言葉で使った感想を話す型
  • アンケートLPへの誘導が13本と、ほかの業種より多い

夏にはAIキャラを使った美容の広告も上位に入りました。年代のはっきりしたキャラを使うことで、ターゲットが「自分のことだ」と気づきやすくなっています。

医薬品:説明役が原因を順番に話す

キャプチャ(ぼかし)

医薬品は、上位を目で見た範囲では、医師役や専門家風の人物が出てくる広告が目立ちました。

  • 尺の中央値は65秒。症状 → 原因 → 対処の順に、説明役が話す
  • 飛び先は記事LPと漫画記事LPのみ
  • 実写の演者だけでなく、AIで作ったキャラも上位に入っている

医薬品は表現のルールが特に厳しい業種です。言い切りを避けながら「なぜそうなるのか」を丁寧に説明する作りが、結果として長い尺につながっています。
※医薬品では、医師・医療関係者の推薦に見える表現は使えません。上位の広告をそのまま真似ることはおすすめしません。

ヘアケア・育毛:長尺のナレーションで納得させる

キャプチャ(ぼかし)

育毛は、全業種で一番尺が長い業種でした(中央値74.5秒)。

  • 上位を目で見た範囲では、ナレーションに素材の映像を重ねる型が多い
  • 漫画記事LPへの誘導が44本中19本
  • 本文に「無料」が入る広告が33本

髪の悩みは人に相談しにくいので、顔を出す演者より、ナレーションで淡々と原因と対策を説明する作りが多く見られました。

金融・投資・講座:「僕」から始まる体験談

キャプチャ(ぼかし)

金融と講座の広告は、体験談と掛け合いが中心です。

  • 本文に「僕」「私」が入る広告が48本中27本と、業種の中で一番多い
  • 「僕、〇〇すら知らないんですけど」のような、自信のない本人から始まる型
  • 「ポイントを5つ教えます」と数え上げる掛け合いの型
  • 金額より「無料」(31本)を前に出す

お金の話は警戒されやすいので、売り込みより「自分と同じ立場の人がどう変わったか」を見せる作りが当たっていました。

車・暮らし:会話で驚かせる寸劇

キャプチャ(ぼかし)

車査定や宅食などの暮らしのサービスは、寸劇が強い業種です。

  • 尺の中央値は48秒。1分を超える広告は35本中4本だけ
  • 「えっ、この車が〇〇万円?」という会話の驚きから入る
  • 本文に「私」「僕」が入る広告が13本。自分ごとの会話で進める

査定額のように「数字そのものが驚き」になる商品は、会話の中でその数字を出すだけで成立します。

業種別の型を使うときのコツ

▼ まずは自分の業種の「当たり型」から始める
最初の1本目は、その業種で当たっている型に合わせるのが近道です。早見表の「よく当たる型」から選んでください。

2本目以降は、ほかの業種の型を持ち込む

同じ業種の中で同じ型ばかりだと、見る人は慣れてしまいます。たとえば、クリニックで健康食品の「図解で原因を見せる型」を使う、美容で金融の「自信のない本人から始める型」を使う、といった組み合わせが差になります。

尺と飛び先はセットで決める

長い説明の動画なら漫画記事LP、短く決める動画ならLINEや申込みページ。動画とLPの役割分担を先に決めておくと、構成がぶれません。

表現のルールは業種ごとに違う

医薬品・健康食品・化粧品・クリニックは、使えない言葉が特に多い業種です。型を真似るときも、言い回しは必ず業種のルールに合わせます。

調べ方

  • 対象:日本の獲得目的・縦長の動画広告。2026年1月〜10月を2か月ずつ分け、配信量の多い上位100本ずつ(9〜10月の伸び順を含む。重複を除いて約530本)
  • 業種は、広告に付いているジャンルをもとに7つに分けました(どれにも当てはまらないものは除外)
  • 型は各期間の上位20本を目で見て分類、数字は文字起こしと属性から集計
  • 配信量は「どれだけ配信されたか」の目安で、売上や成果を示すものではありません
  • キャプチャは広告主や人物が分からないよう、ぼかしを入れています

データは動画広告分析Proで集めました。業種(ジャンル)で絞り込んで上位の広告を並べられるので、業種別の比較がすぐにできます。
https://kashika-20mile.com/dpro/

このシリーズの記事

2026年の型の移り変わり
https://freelance-meikan.com/freelance/1646/blog/3138

当たった広告の冒頭のひと言10選
https://freelance-meikan.com/freelance/1646/blog/3139

演者は女性と男性、どちらが当たる?
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肌の露出が多い広告は当たっているのか
https://freelance-meikan.com/freelance/1646/blog/3141

この記事を書いた人

樋口 慧(株式会社BUZZ MEET)
ショート動画広告の企画・撮影・編集・運用を担当。納品した広告動画は1,000本以上・100社以上、提携演者は1,600名以上。

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