リスティング広告の運用費用や料金相場はいくら?予算単価の見積もり方法も解説!
- nakanishi
- 記事制作日2021年03月11日
- 更新日2022年02月24日
リスティング広告を活用すると、企業PRや商品の販促を実現できるため、ネット広告を拡充したい方はぜひとも押さえておきたい媒体です。
しかし多くの個人や企業にとって気になる点として、以下のようなことではないでしょうか?
「具体的な費用はいくらくらいかかるのだろう」
「広告運用を代行してもらう場合、どのようにコストを抑えられるだろうか」
リスティング広告の月間費用は、「広告費+運用代行費として広告費の20%前後」が相場です。
この記事では以下のポイントを重点的に解説していきます。
・リスティング広告費の予算の見積もり方
・リスティング広告の運用代行先と必要な予算目安
・フリーランス名鑑でリスティング広告の見積もりを依頼する流れ
・リスティング広告の費用を抑える方法
・リスティング広告の費用に関するよくある質問
最後まで読むことで、リスティング広告の費用相場と費用対効果の高いアウトソーシング手段を把握できます。
なお、リスティング広告を効率的かつ低コストで出す方法には「フリーランスに依頼すること」がおすすめです。
リスティング広告の運用代行を依頼できるフリーランスをお探しの方には、フリーランス名鑑を利用してみましょう。フリーランス名鑑は国内最大級のフリーランス検索サイトで、登録不要・仲介料不要でフリーランスを探すことができます。条件やスキルから依頼内容にあったフリーランスを見つけられるので、ぜひ一度検索してみてください。
【料金相場】リスティング広告の費用(月間)の目安はどのくらい?
リスティング広告の月間費用は、「広告費+運用代行費として広告費の20%前後」が相場です。
例えば、まずは試しにインターネット広告を試してみたいということであれば、月額10~20万円ほどでコストが済むこともありますし、前月比で集客数を数倍にあげたいということであれば、月額数百万円以上広告費が必要なこともあります。
リスティング広告の場合、広告の目的と予算を決めて見積もりを依頼することが大事です。
リスティング広告の代理店・運用代行費用
広告の代理店・運用代行費用の相場を下表にまとめました。
項目 | 相場 |
---|---|
初期費用 | 3~10万円 |
運用手数料 | 広告費の20~30% |
バナー・LP制作費用 | 3~40万円 |
コンサルティング費用 | 1~5万円 |
成果報告・レポート費用 | 1~5万円 |
注意点として、見積もり書に記載されている表記方法は代行会社により異なります。
例えば「成果報告・レポート費用」がコンサルティング費用に含まれている場合などです。
そのためできる限り成果が出る箇所に資金を投入したい場合、依頼前に各会社に費用の内訳を確認しておく必要があります。
それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。
初期費用
初期費用は3~10万円ほどかかるケースが多いです。初期費用に含まれる項目は、以下の通りです。
・キーワード選定
・広告に挿入する文章の作成
・入稿作業
・キャンペーンの設定
初期費用は、リスティング広告の運用を開始するためのいわゆる準備金です。
注意点として初期費用には、運用手数料に含まれている場合があります。代理店により手数料体系は異なるため、見積もり時に確認すると良いでしょう。
またほかの代理店から乗り換えて新しい代理店と契約する場合、既存のアカウントを流用できるケースがあります。
この場合、初期費用が変動する可能性があるため、新しい代理店に問い合わせすることをおすすめします。
運用手数料
運用手数料は広告費の20%前後のケースが多いです。運用手数料に含まれるものは、以下の通りです。
・キーワード入力
・広告文記載
・配信地域選定
・配信時間選定
20%は一般的な相場であり、手数料は代理店により異なります。中には、割合でなく定額料金で請求する代理店も存在します。
また、広告予算に応じて金額が変動する場合があることも押さえておきましょう。例えば「25万円以上の広告予算をかける場合は手数料が2割でも、25万円未満だと一律料金に設定される」といったケースです。
そのため、最低広告費について考えておく必要があります。
そのほかに押さえておきたい点として、ほかの媒体の広告も出稿するとさらに手数料がかかることがあります。例えばGoogleやYahoo!以外にSNS広告もカバーするとなると別途手数料が発生するといったケースです。
バナー・LP制作費用
広告の制作費用はバナー制作で1万円前後、LP制作で3~100万円が相場となります。
LPは「企業がアピールしたいことがまとめられている伝えるページ」、バナーは「特定のサイトにリンクが貼られている画像」です。
これらのコンテンツはクライアント企業が販促を達成する重要なものとなり、制作は念入りに行われなければなりません。
広告配信の意図とバナーや制作物を連動させた方が広告効果は高くなるため、制作会社に依頼する場合にも、広告代理店の意見を取り入れた方がよいでしょう。
また、LPの製作費が安い場合、テンプレートに沿って作られたLPの場合も多く効果がでないこともあるので、費用と品質のバランスに注意して検討することをおすすめします。
コンサルティング費用
コンサルティング費用の相場は1~5万円前後です。コンサルティング費用に含まれる内容例は以下の通りです。
・ターゲットユーザーの整理
・集客設定案の作成
リスティング広告の成果を上げるためには、対象となるターゲット層を正しく設定し、ターゲット層に合った広告を打ち出すことが大切です。コンサルティングを通じて、対象ユーザーのニーズや心理状況を分析し、ニーズや状況に合わせたコンテンツを提供していくことになります。
なおコンサルティングで対応してもらえる範囲は、依頼先によって大きく異なります。依頼する際には、どれだけの作業を行ってもらえるかを明確化しておくようにしましょう。
成果報告・レポート費用
成果報告・レポート費用は1~5万円ほどの費用が見込まれます。成果報告・レポート費用の内訳例は以下の通りです。
・報告資料の作成
上記の項目は、主に出稿した広告の効果報告にかかる費用です。
基本的な指標は運用手数料名目に含まれることが多いですが、より詳しいレポートが必要な場合は別途料金が発生する場合があります。
例えば、競合他社の動向も知りたい方はライバル企業に関するレポート作成の依頼を相談できます。
リスティング広告費の予算の見積もり方
リスティング広告費の予算の見積もり方には、以下の5つの方法があります。
・現在の売上を基準に決める
・クリック単価(CPC)から決める
・最終利益から決める
・許容できる範囲を決める
それぞれの方法に特徴があるため、自社のニーズや状況にマッチする方法を選ぶことで、費用対効果を高めやすくなります。
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
売上目標から決める
リスティング広告費の予算の見積もり方の1つは「売上目標から決める方法」です。
この方法で予算を決める場合、目標金額とコンバージョン(商品購入などの成果)の関係をはっきりさせる必要があります。
ある売上目標を達成するのにいくつのコンバージョン数が求められるのかを算出します。そして、1つのコンバージョンを実現するのに支払える最高単価を算出しましょう。
具体的な手順は以下の通りです。
2.必要コンバージョン数に獲得単価(1コンバージョン達成にかけられる予算)を掛ける
上記手順を「300万円の売上を達成したいケース」を例に見てみましょう。
ネットユーザーがリスティング広告経由で商品を購入(コンバージョン)するとします。コンバージョンによる平均売上は5,000円の場合、300万円を売り上げるには600コンバージョンが必要です。
1コンバージョンにつき2,000円の予算を払えるとすると、600×2,000円で120万円の予算となります。
現在の売上を基準に決める
広告費用の予算を決める別の方法として「現在の売上を基準に広告費の予算を決める方法」もあります。売上金額はそのすべてが利益になるわけではありません。
人件費や資材費などの必要経費を除き、残った部分から広告費が捻出できます。そのため、一般的には売上の5~10%が相場です。
現在の売上を基準に広告費の予算を決める手順は以下の通りです(対売上比が10%の場合)。
2.売上金額に0.1を掛ける
例として売上が500万円ある場合、10%の予算枠だと50万円、5%だと25万円を広告費として費やします。
クリック単価(CPC)から決める
広告費用の予算を決める方法に「クリック単価(CPC)から決める方法」があります。
クリック単価とは「ユーザーが広告をクリックした際に広告主が支払っている平均単価」のことです。
例えば広告費を30万円かけているリスティング広告のクリック数が、全体で3,000あった場合クリック単価は30万円÷3,000で100円となります。
つまり上記の場合は、1クリックにつき100円のコストがかかったということです。
なお、クリック単価(CPC)から広告費の予算を決める手順は以下の通りです。
2.クリック総数に対するコンバージョン率を算出する
3.コンバージョン率をもとに必要クリック数を計算する
4.必要クリック数にクリック単価を乗じる
先述の例で言うと、3,000のクリックのうち30のコンバージョンが発生する場合、コンバージョン率は1%となります。
仮に50のコンバージョン数を目指す場合、5,000のクリック数が必要となります。クリック単価は100円であるため、5,000×100円で50万円の予算が必要という計算です。
ライフタイムバリューから決める
広告予算を決める手段には「LTV(ライフタイムバリュー)から決める方法」もあります。LTVとは客のリピート購入を踏まえた利益計算方法です。
商材の中には、化粧品や日用品など継続的な購入を見込めるものがあります。1回のコンバージョンで発生する利益ではなく、LTVでは複数回のコンバージョンに基づいた利益を踏まえて予算設定が可能です。
LTVから広告費の予算を決める手順は以下の通りです。
2.コンバージョン1件あたりに当てられる広告費用(CPA)の上限を設定する
3.年間平均など特定の期間におけるコンバージョン件数と利益を算出する(同一客によるコンバージョン)
4.CPAに目標コンバージョン数を掛ける
例えば商品単価5,000円の商品の必要経費が2,000円の場合、1個売れると3,000円の利益になります。仮に利益分全額を上限として広告費に回す場合、CPA上限は3,000円となります。
ここにLTVの考え方を適用してみましょう。
同一客が同じ商品を年に4回リピート購入する場合、年間利益は12,000円になり、それに応じて初回のCPAの上限を12,000円に設定できます。
仮に目標コンバージョン数を200件にする場合、12,000円×200で最大240万円までの広告費用をかけられる計算になります。
LTVを考慮すると将来の見込み利益も含められるため、初回CPAより予算をかけて効果的なセールスが可能です。その結果、より長期的な顧客の取り逃がしを防げるでしょう。
許容できる範囲を決める
広告予算を決める方法として「許容できる範囲から予算を決める方法」も選択肢の1つです。この方法では、先述のCPA(コンバージョン1件あたりに当てられる広告費用)の指標が重要です。
先ほどの例では、商品単価5,000円にかかる必要経費は2,000円であり、残りの3,000円が広告にかけられる費用の上限です。3,000円すべてを広告費に回すと利益がゼロになるため、3,000円の中から利益を確保しつつCPAの設定額を考えます。
このようにCPAをいくらまで許容できるかを考慮することが、広告予算決めの1つの指標になります。
この方法で具体的に予算を決める手順は以下の通りです。
2.売上単価から人件費など必要経費と確保したい利益分を引く
3.残った金額から目標のCPAを設定する
4.目標CPAに目標コンバージョン数を掛ける
売上単価に対して必要経費や利益を少なく設定すると、目標CPAに設定できる単価は高くなります。
そのため、売上単価からどこまで必要経費と利益を差し引けるか(つまり許容できるか)がポイントとなります。
費用対効果の高いリスティング広告の運用代行先の見分け方
費用対効果の高いリスティング広告を出稿するには、運用代行先の見分け方を押さえることが重要です。具体的には以下のようなポイントになります。
・ノウハウや技術力のある担当者をつけてもらえるか
さまざまな運用代行先が存在するため、上記のポイントを踏まえてアウトソーシングすることが大事です。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
運用代行先の得意な業界は自社商材と合致しているか
費用対効果の高いリスティング広告の運用代行先を見分ける方法として「運用代行先の得意な業界が自社商材と合致しているか」をチェックすることが挙げられます。
得意分野での広告運用であればノウハウを最大限活かせるため、成果があがりやすいです。
仮に、旅行関連企業のクライアントが旅行業界に精通している代行会社へ依頼する場合、商材に適した運用代行先であると言えます。
一方、旅行業界に何の知見もない業者では、的外れな広告戦略に終わる恐れもあります。
ノウハウや技術力のある担当者をつけてもらえるか
費用対効果の高いリスティング広告の運用代行先を見分ける方法として「ノウハウや技術力のある担当者をつけてもらえるか」という点も挙げられます。
代理店の中でも担当者によりノウハウや技術力に差があります。仮に、自社商材にマッチする高いノウハウをもった担当者についてもらえると、広告の効果は上がりやすくなるでしょう。
そのため、見積もり相談をする際にこの点を踏まえておくと、同じ代行会社の中でもより効果につながる依頼ができます。
一方で代行会社ベースで依頼すると、クライアントの業界に関してはそれほど詳しくない担当者がついてしまい、期待している結果が出ないケースもあります。
プロの運用代行会社のスタッフでも、得意分と苦手分野が存在しているという点を覚えておくと良いでしょう。
リスティング広告の費用を抑えるポイント
リスティング広告の費用は、工夫次第で抑えることも可能です。ポイントを抑えておけば、限られた費用でも効率よくリスティング広告の運用ができます。
リスティング広告の費用を抑えるためのポイントは以下の通りです。
・品質スコアを上げる
・キーワードを除外し厳選する
・キーワードのマッチタイプを検討する
・指名キーワードで出稿する
・ロングテールキーワードでの表示を狙う
・ターゲットを特定する
・配信の曜日や時間帯を工夫する
・配信エリアを工夫する
・オーディエンスリストをうまく使う
・ LPOをしてCVRを改善する
広告ランクを上げる
広告ランクとは、「Google広告の掲載順位を決める要素」のことを指します。広告ランクを上げることで、少ない費用でも上位掲載がされやすくなり、費用を抑えての広告掲載が可能になります。
なお広告ランクは、以下の計算式で求められます。
広告ランク=クリック単価×品質スコア+広告フォーマット
広告ランクはこの通り、単なるクリック単価=出稿時の入札金額のみで決定するわけではありません。もちろん出稿時にできるだけ多くの入札を行うほど広告ランクは上がりますが、そのほかにも広告の品質を上げたり、広告表示オプションの有無などの広告フォーマットによって上がっていきます。
例えば店舗の住所を表示したり、電話番号を表示するオプションをつけたりすることで、広告の精度が増し、少ない入札額でも広告の上位表示をさせられるようになります。
品質スコアを上げる
品質スコアは、名前が表す通り「広告の品質を評価する指標」です。品質スコアが上がれば広告ランクも上がるため、自然と検索上位に表示されるようになり広告費を削減することができます。
ちなみに品質スコアには1~10までの段階があり、「推定クリック率」「キーワードと広告の関連性」「ランディングページの利便性」によってスコアが決定します。
品質スコアが2倍になれば、半分の入札単価で済むようになります。そのため品質スコアを上げることは、リスティング広告の費用を抑える上で欠かせない要素となります。
品質スコアを上げるためには、クリック率が上がるような広告文に変更したり、よりわかりやすいランディングページに変更するなどの工夫が必要です。またタイトルや説明文にキーワードを含めるなど、関連性を高めるのも有効な手段です。
キーワードを除外し厳選する
リスティング広告の費用を抑えるためには、成果を期待できないキーワードへの投資を抑えることも重要です。除外キーワードを設定することで、より投資効果の高いキーワードだけを厳選できるようになります。
例えば「両親への誕生日プレゼントを探している方に向けた広告」を想定します。
この場合、「誕生日 両親」「プレゼント 親」といったキーワードで検索された場合は広告を表示したいですが、一方で「誕生日 友人」といったワードや、場合によっては「誕生日 安い」といったキーワードは、今回の趣旨から外れるので広告表示するキーワードには向かないこともあります。
そこで“友人”や“安い”というワードを除外キーワードに登録すれば、成果に結びつきにくい検索を避けられるようになります。このように除外キーワードを適切に設定することで、ターゲットに絞ったケースにのみ費用投資ができることになります。
キーワードのマッチタイプを検討する
キーワードのマッチタイプとは、ユーザーの検索ワードに対し、どのような条件で広告を表示させるのか決めるための設定です。マッチタイプには以下の4種類があります。
項目 | 内容 |
---|---|
部分一致 | ユーザーが検索したワードと、広告を出稿したいキーワードが関連すると判断された場合に広告を表示する |
絞り込み部分一致 | 広告にあらかじめ設定したキーワードが、ユーザーの検索ワード内に含まれていた場合に広告を表示する |
フレーズ一致 | ユーザーの検索ワードの中に広告を出稿したいキーワードが含まれていて、かつ同じ語順の場合にのみ広告を表示する |
完全一致 | 広告を出稿したいキーワードとユーザーの検索ワードが完全に一致した場合にのみ広告を表示する |
キーワードのマッチタイプをうまく設定すれば、リスティング広告を表示するパターンを限定できるため、費用を抑えやすくなります。
例えば完全一致を選べば、その通りにワード検索したユーザーにしか広告が表示されません。広告を表示できる対象範囲が狭くなる分、広告表示の費用を抑えることができます。完全一致以外にも、フレーズ一致や絞り込み部分一致を設定すれば広告を表示させる範囲をある程度限定することができます。
ただし、キーワードのマッチタイプは慎重に設定する必要があります。なぜなら費用を抑えるためだけに完全一致を選んでしまうと、想像できていない検索ワードのユーザーには訴求できず、機会損失となってしまう恐れがあるためです。
キーワードのマッチタイプを設定する際は、検索語句レポートをこまめにチェックし、意図したマッチングができているかを確認するようにしましょう。
指名キーワードで出稿する
指名キーワードは、広告で掲載している特定の商品名やブランド名、会社名のことです。指名キーワードで出稿することで、広告を効率良く表示できるようになり、結果として費用を削減することに繋がります。
指名キーワードで出稿をしておくと、検索結果画面の広告面占有率を高めることができます。キーワードの検索結果と広告が同時に表示されることで、自然と目に入りやすくなり、高い費用対効果を得られることが多いです。
また基本的に商品名や会社名で検索をかけるユーザーは、すでにその商品・会社についてある程度認知していることになります。そのため一般キーワードで検索するユーザーよりも、購買意欲の高い方が多い傾向にあり、利益に繋がりやすいというメリットもあります。
ロングテールキーワードでの表示を狙う
ロングテールキーワードとは、3語以上を組み合わせてあるキーワードのことを指します。ロングテールキーワードは主に1語だけで検索されるビッグキーワードに比べ、検索ボリュームは少ないのが特徴です。
検索ボリュームが少ないロングテールキーワードには、コンバージョン率が高いキーワードも含まれていることがあります。そのようなロングテールキーワードを見つけることができれば、少ない費用でも高い広告効果を狙うことができます。
ただしロングテールキーワードでの表示は、正しく検索意図を理解しないと効果を発揮しません。ただ長くニッチなワードを狙うだけでなく、きちんと広告効果が見込めるワードを選定する必要があります。
リスティング広告の運用開始後すぐにロングテールキーワードを設定してしまうのではなく、ある程度データを集めてから設定するようにしましょう。
ターゲットを特定する
リスティング広告では、配信ターゲットを限定することもできます。特定のターゲットにのみ広告が表示されるようにすれば、無駄なクリックを減らせるため余計なコストを抑制できます。
例えば30代のレディース向けの化粧品を宣伝したい場合、20代男性に広告が配信されても成果にはなかなかつながりません。この場合、20代男性を配信対象から除外することで、広告費を減らすことができます。
なお配信ターゲットを限定するためには、まずペルソナ(ユーザー像)を明確にしてターゲットを設定しましょう。ペルソナが明確になれば、検索ワードだけでなく広告文の訴求も適切なものに変えていくことが可能です。
配信の曜日や時間帯を工夫する
リスティング広告では、広告配信を行う曜日や時間帯まで細かく設定ができます。配信の曜日や時間帯を工夫することによって、少ない費用でも広告効果を伸ばすことが可能となります。
例えば電話での問い合わせを重視する場合、24時間常に広告を配信し続けるよりも、電話が確実に取れる営業時間内にのみ広告を掲載した方が効果的です。営業時間に合わせて広告を配信すれば、無駄なクリックを防げるだけでなく「電話がつながりにくい」というマイナスな印象も防ぐことに繋がります。
また自社の都合だけでなく、ユーザーの動きに合わせて曜日や時間帯を工夫することも可能です。例えば土日休みのサラリーマンがターゲットなら、平日の昼間は配信をしないことで広告のコストを抑えることができます。
配信エリアを工夫する
リスティング広告で設定できる項目の中には配信エリアも含まれています。どの地域に広告を配信するかを工夫すれば、大幅なコストダウンに繋がる可能性があります。
特に実店舗を持つ企業や、提供範囲をはっきりと決めているサービスの場合は、配信エリアの設定は非常に重要です。サービスの提供範囲外など売り上げが見込めない地域への配信を除外することによって、広告の無駄なクリックを減らすことができます。
なおGoogle広告の場合、配信エリアは地域のほかに範囲でも設定ができます。さらに指定されたエリアにいるユーザーだけでなく、ターゲット地域に関心を示しているユーザーへの広告配信なども可能です。
オーディエンスリストをうまく使う
オーディエンスリストとは、Webサイトへの訪問者や広告主のYouTubeチャンネル・アプリなど、外部データに基づくユーザーの情報をまとめたリストのことです。
なおオーディエンスリストには種類があり、媒体によって名前や内容が以下のように若干変わります。
項目 | 内容 |
---|---|
ターゲットリスト | Yahoo!広告で利用できる、サイト訪問者などのデータをもとに作成するリストのこと。Yahoo!広告のタグをWebサイトに設置することで使用できる。 |
カスタムオーディエンスリスト | Google広告で利用できる、サービスに関するキーワード・URLアプリを入力することで得られるリストのこと。 |
リマーケティングリスト | Google広告で利用できる、サイト訪問者などのデータをもとに作成するリストのこと。Google広告のタグをWebサイトに設置することで使用できる。 |
オーディエンスリストを使えば、リストを使ってのリマーケティングができるので、精度の高い広告配信に繋がります。広告効果の見込みが高いユーザーへのアプローチもしやすくなるので、広告費用を抑えながらの宣伝ができるようになります。
なおオーディエンスリストには、元となるデータの種類によっていくつかのタイプがあります。Webサイトを訪れたユーザーのリストのほか、アプリユーザー、YouTubeユーザー、顧客のリスト、そして上記を組み合わせたリストや類似ユーザーのリストなどがあります。
オーディエンスリストの設定には、ターゲティングとモニタリングがあります。推奨されているのはモニタリングで、モニタリングを選んでおくと設定しておいたオーディエンスリストの表示回数やクリック数を確認できます。
またオーディエンスリストの対象の場合に、広告の入札価格を上げる、または下げるといった調節が可能となります。
LPOをしてCVRを改善する
LPOはランディングページ最適化のことです。検索結果をクリックし最初に表示されるLP(ランディングページ)をユーザーのニーズに合わせたものに最適化することで、CVR(コンバージョンレート)=成約率を上げるマーケティング手法となります。
LPOではターゲティングや検証を行うことでユーザーの動向を把握し、目的に応じたページを表示します。ユーザーの興味を引くコンテンツによってページからの離脱を防ぐことで、広告からのCVRを高めます。
LPOの主な手法には、複数の広告効果を比較する「A/Bテスト」、最適な組み合わせを見つけるための「多変量テスト」、ユーザーに合わせた内容を表示する「パーソナライゼーション」などがあります。
リスティング広告の費用に関する注意点
ここからは、リスティング広告にかける費用について気をつけるべき点を3つ述べていきます。
必ずCPAと広告予算を計算する
CPAは、1つのコンバージョンに対してかかる単価のことです。かけた広告費を獲得CV数で割ることでCPAを算出できますが、反対に目標CPAを先に定めておくことで、あらかじめかかりそうな広告予算がわかります。
目標CPAは、以下の計算式であらかじめ算出しておきましょう。
目標CPA=販売価格-原価-雑費-確保したい利益
目標CPAが定まったら、コンバージョン数を掛け合わせることで広告予算が決定します。
広告予算=目標CPA×コンバージョン数
<例>
例えば10万円の電化製品のケースで考えてみます。この電化製品の製造にかかる原価が5万円、確保したい利益が3万円の場合、目標CPAは以下のように計算します。
目標CPA=10万円-5万円-3万円=2万円
さらにこの製品を月に20個販売したい場合、広告費の予算は以下のようになります。
広告費=2万円×20=40万円
目標CPAを定めておき広告予算を計算しておけば、いざ運用してみたら予想以上に費用がかさんでしまうといった事態を避けることができるでしょう。
ターゲットとなるユーザー層が集客できているか確認する
リスティング広告の費用を考える際には、単純な集客数だけでなく、必ず“ターゲットとなるユーザー層をきちんと集客できているか”を確認しましょう。
たとえ広告の目標の集客数をクリアした場合でも、ターゲットとなるはずであったユーザー層を捉えられていなければ、広告の打ち出し方に問題があることになります。
例えば、ターゲットではない「年齢」「性別」「地域」「思考性」のユーザーばかり集客していると、必要以上に費用がかさんでしまい実際のマネタイズにはつながらない可能性があります。
リスティング広告を打ち出した際には必ず自社のターゲットやニーズに合わせて、打ち出すキーワードや時間帯などが適切なものであったのか確認し、ブラッシュアップしていきましょう。
期限や限度額など引き際を決めておく
リスティング広告を打ち出したからといって、すぐに成果が出るわけではありません。リスクを抑えるためには、引き際をきちんと考えておくことも大切です。広告をいつまで配信するのか、予算の限度額はいくらにしておくのかなど、具体的な数字を用いて撤退ラインを決めておきましょう。
ただしリスティング広告は、ある程度の期間を用いて検証しながら分析・改善をしていく必要もあります。そのため最低でも3ヶ月程度は様子を見られるよう、予算には余裕を持っておきましょう。
限られた予算内でいかに効率よく広告を打ち出すか、きちんと分析することが広告費用の削減に繋がります。
リスティング広告の運用代行先と必要な予算目安
リスティング広告の運用代行先には主に3つあります。どこに外注するかにより必要な予算は異なります。代行先別予算の目安は以下の通りです。
代行先 | 予算 |
---|---|
大手代理店 | 1,000万円~ |
小中代理店 | 100~1,000万円 |
フリーランス | 30万円~ |
代行先のそれぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
大手代理店
大手代理店に依頼するメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・実績がある ・技術力の高い担当者が多く在籍する ・情報や実績が豊富にある |
・最小予算が高額な場合がある ・担当者が変わることがある・予算によっては実績の低い担当になる |
大手代理店に依頼すると高額な見積もりが出ることは珍しくありません。また在籍スタッフが多く、途中で担当者が代わってしまう可能性もあります。
仮に新しい担当者がクライアントの業界に関するノウハウの乏しい人材であった場合、費用対効果が落ちてしまう恐れもあります。
一方大手代理店は、知名度が高く実績豊富で信頼性が高いのが魅力です。また技術力のある人材が多く揃っているため、高品質な運用を期待できます。
大手代理店への依頼は「大規模なリスティング広告出稿を検討している企業」や「予算に余裕がある企業」がおすすめです。
小中代理店
小中代理店に依頼するメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・リスティングの知見が豊富にある ・少額でも対応してくれる |
・担当者の力量によって効果が変わることがある ・大手よりも技術力の低い担当者が多い傾向にある |
小中代理店は大手よりも人材に限りがあるため、担当者の技術力が劣ってしまうリスクがあります。
もちろん優秀なスタッフが在籍している可能性は十分にありますが、母数の多さはある程度影響するのも事実です。
また大手代理店同様、予算によっては担当するコンサルタントの実績が低いこともあります。
一方でプロの代行会社のため、リスティング広告に関する知見は一定レベル以上持っている可能性は高いです。また、大手より小回りが利くことで少額の予算でも快く対応してくれる可能性も高いです。
小中代理店への依頼がおすすめの企業は「月額数百万円規模で定常的に広告を配信したい企業」です。
フリーランス
フリーランスの予算目安は30万円程度~です。依頼するメリット・デメリットを以下にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・すぐに対応してくれる ・手数料を成果報酬型にしてくれる場合がある ・そのほか細かいアドバイスもしてくれる |
・優秀でないフリーランスも存在する
・情報量は大手より少ない |
フリーランスに依頼するデメリットの1つは、依頼する相手により当たり外れがあるということです。
大手広告代理店で成果を出して独立した優秀なフリーランスも数多くいますが、全員が高いノウハウとスキルを持っているわけではありません。また個人で動いている分、体調不良や業績悪化で連絡が取れなくなる恐れもあります。
一方でフリーランスに依頼するメリットとしては、個人対応ならではのスピード感です。個人で作業を進められるため臨機応変な対応が期待できます。
また手数料を広告費割合でなく固定費や時給制、レベニューシェアなど、支払い方法もフレキシブルな対応をしてくれることも多いです。メリットが多いフリーランスですが、なかなか実績がある優秀な方を探すのは難しいです。
そこで、優秀なリスティング広告運用者を探したい場合は「フリーランス名鑑」を活用することをおすすめします。フリーランス名鑑の特徴は以下の通りです。
・相談は完全無料
・相談後にキャンセルも可能
フリーランス名鑑には、リスティング広告に精通しているフリーランスが多く在籍しています。そのため、クライアントの要望に沿った成果をあげられる可能性が高いと言えます。
フリーランス名鑑でリスティング広告の見積もりを依頼する流れ
フリーランス名鑑でリスティング広告運用代行を依頼する手順は以下の通りです。
2.依頼したいフリーランスを選ぶ
3.依頼したいフリーランスへ直接問い合わせる
登録しているフリーランスの中から、予算や自社のニーズに適したフリーランスを選ぶと良いでしょう。
リスティング広告の費用に関するよくある質問
平均CPAはどのくらい?
平均CPAは業界により異なります。クリック単価(CPC)やコンバージョン率(CVR)は業界により異なるためです。
CPAは「クリック単価÷コンバージョン率」か「広告費÷コンバージョン件数」で計算できます。
例えばクリック単価が200円でコンバージョン率が1%の場合、CPAは20,000円となります。CPCやCVRが変動すると、CPAも変わります。
なお、平均CPAを調べる際は以下の項目も調査すると適正な数値を掴みやすいでしょう。
・競合性
・クリック単価
・CV率
リスティング広告の最低出向金額はいくらから?
リスティング広告の最低出稿金額に、特に決まりはありません。自社で出稿する場合はいくらからでも出稿可能ですが、おおむね20万円前後から出稿することが多いです。
最低出稿金額は、自社で運用するか代理店に依頼するかで変動します。予算が少ない場合は、代理店手数料の方が高くなるケースもあるので、自社で出稿する方がコストを抑えられます。
自社での出稿が難しいものの予算に余裕がない場合は、一度代理店に相談すると良いでしょう。
リスティング広告の費用まとめ
リスティング広告は、ネットユーザーの検索に連動して広告を表示できる便利な媒体です。
検索表示では上位表示が難しい場合でも、リスティング広告で有料表示させることで商品やサービスをアピールできます。
仮にリスティング広告の出稿を自社で行えない場合、運用代行サービスを利用することで成果につながりやすくなります。
なお依頼先には、大手代行会社・小中代行会社・フリーランスの3タイプがありますが、おすすめはフリーランスです。
特にコストを抑えながらリスティング広告で結果を出したい方は「フリーランス名鑑」の利用をおすすめします。
フリーランス名鑑を利用すると、リスティング広告出稿のスキルがある人材を比較的低コストで、仲介手数料無料で依頼できます。