フリーランスカメラマン・フォトグラファーの仕事や働き方、年収相場を紹介!
- フリーランス名鑑編集部
- 記事制作日2021年07月30日
- 更新日2021年10月12日
「フリーランスカメラマンは稼げるの?」
「フリーランスカメラマンの活躍の場や仕事内容は?」
フリーランスカメラマン・フォトグラファーを目指す方の中には、上記のような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
働き方が多様化する現代では、特定の企業や会社に所属せずにフリーランスとして活動する方が増えています。特にカメラマン・フォトグラファーなどの“技術”を売りにする職業では、企業に所属するよりもフリーランスの方が自由度が高く活動しやすいと人気を集めています。
またフリーランスカメラマンは技術さえあれば企業カメラマンより稼げる可能性があり、企業カメラマンからわざわざフリーランスに転向する方もいるほどです。
この記事ではフリーランスカメラマン・フォトグラファーについて、以下のポイントを解説していきます。
・フリーランスカメラマン・フォトグラファーの働き方や仕事の流れ
・フリーランスと企業カメラマンの違いや向き不向きについて
この記事を読むと、フリーランスカメラマン・フォトグラファーがどのような活動をするのか、どれくらいの収入を得られるのかの目安を把握できます。
さらにフリーランスカメラマン・フォトグラファーとして案件を獲得したい場合に役に立つ、「フリーランス名鑑」についても紹介します。フリーランス名鑑には以下のような特徴があります。
・案件の数が多い国内最大級のフリーランス検索サイトである
・仲介手数料無料でクライアントと直接やりとりできる
・自分のカメラマンとしてのスキルに合った仕事を探せる
このように、フリーランス名鑑に登録すればフリーランスカメラマン・フォトグラファーとしての案件を見つけやすくなるので、まずは登録しておくことをおすすめします。
また、フリーランスとして活躍できる仕事にはどのようなものがあるか知りたい方は「フリーランスの仕事の種類!おすすめの職種や仕事内容を一覧で紹介」をぜひ参考にしてください。
フリーランスカメラマンとフォトグラファーとの違い
カメラマンとフォトグラファーはどちらも“写真”に関する職業ですが、両者には違いがあるのでしょうか?まずは「フリーランスカメラマン」と「フリーランスフォトグラファー」について、それぞれどのような職業を指すのかを解説します。
フリーランスカメラマンとは?
フリーランスカメラマンとは、企業には所属せずにフリーランスとして写真や動画を撮影する人のことです。プロ・アマは問わず、カメラを使用し撮影をする人は「カメラマン」と呼ばれることが多いです。
フリーランスカメラマンはその名の通りフリーランスとして活動しているため、特定の企業や会社と雇用契約を結びません。そのため誰でも機材や設備さえ用意すれば、「フリーランスカメラマン」を名乗ることができます。
またフリーランスカメラマンになるには特別な資格や試験も必要ないので、挑戦する意思さえあれば今すぐにでもフリーランスカメラマンになることができます。ただし明確な指標が無いぶん、人気のカメラマンとして活動していくためには高い写真スキルやセンスが求められます。
フリーランスフォトグラファーとは?
フリーランスフォトグラファーとは、“写真や動画を撮影しお金をいただくプロの職業”のことを指します。フリーランスカメラマンと活動内容は近いですが、フリーランスカメラマンは誰でもなれるのに対し、フォトグラファーは“プロ”として写真を撮ることを職業にしているのが特徴です。
具体的には単発の案件をこなしたり、定期的な「業務委託」の依頼を受けることで収入を得るのがフリーランスフォトグラファーです。そのためカメラマンとしての美的センスはもちろん、「どのような写真を撮り何を伝えるか」というような、クライアントのニーズに答えられる技術力が必要になります。
また、業務委託というのがどのような働き方を表すのか知りたい方は「業務委託とフリーランスの違いは?業務委託の契約の種類や働き方を紹介!」もご覧ください。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの年収相場
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの年収は「ピンキリ」で、人によって大きな差があります。ここからはフリーランスカメラマン・フォトグラファーの平均的な年収相場を説明していきます。
年収は300〜400万円程度が目安
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの年収目安は、300万円〜400万円程度となっています。
ただしフリーランスカメラマン・フォトグラファーの世界は完全に実力社会であり、個人のスキルによって収入には大きな差があります。
例えばスキルが高く人気のカメラマンであれば、年収1,000万円を超えることも可能です。一方であまり活動ができていないカメラマンの場合、年収が200万円程度になってしまう可能性もあります。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーは年齢や経験年数に収入が左右されないので、若いうちからでも活躍し高収入を得ることができることが大きな特徴です。
単価は3〜15万円程度が目安
フリーランスカメラマン・フォトグラファーが受けられる仕事の単価は、案件の内容によって異なります。およその単価相場で言えば、3〜15万円程度が目安とされています。
具体的な案件と相場の例を以下の表にて紹介します。
案件 | 単価 |
---|---|
ブライダル撮影(1日) | 50,000円〜150,000円程度 |
商品写真撮影(半日〜1日) | 30,000円〜50,000円程度 |
物件写真撮影(50カット) | 50,000円程度 |
一般的には個人を相手にするよりも、法人企業がクライアントになる場合の方が報酬が高く稼ぎやすい傾向にあります。
特に広告カメラマンなど規模の大きい案件は稼ぎやすいと言われています。また水中カメラマンや報道カメラマンなど、写真撮影以外の専門スキルも必要とするような仕事は報酬の相場が高いです。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの働き方
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの働き方は、活動内容や専門分野によって異なります。ここからは分野別のカメラマンの働き方や必要な能力を解説していきます。
広告・出版カメラマン
広告・出版カメラマンとは、広告代理店や出版社の依頼のもと、宣伝したい商品や掲載する被写体を撮影する仕事のことです。カメラマンの中でも非常に人気のある分野の一つです。
基本的にはクライアントから依頼を受け、どのような媒体に載せるのかを確認した上で、指定された商品や食材などを撮影します。
広告などに掲載される写真は、どのような媒体にどれほどのサイズで掲載されるかによって魅せ方が変わってくるため、媒体ごとに合わせた仕上がりにできるような写真センス・工夫が求められます。
特に近年では、WEBとポスター両方に同じ写真を使用したり、後から雑誌掲載されたりと、一度撮影した写真がそのまま流用される機会も増えてきています。
そのため広告・出版カメラマンとして活躍するためには、さまざまな媒体の特性を理解し、どんな媒体に掲載されてもバランスが良くなるように計算する能力が重要視されます。
報道カメラマン
報道カメラマンは事件や災害、そしてその背景にあるものを取材し、撮影するカメラマンのことです。撮影した写真は新聞やニューズなどに掲載されることが多いです。
報道カメラマンは、基本的にはいつ起こるかわからない事件に備えることになります。そのため事件現場で長く待機し、事件が起きたらすぐに撮影や取材を行わなければなりません。したがって写真スキルはもちろんのこと、体力や忍耐力、瞬時に決断できる判断力などが求められます。
なお報道カメラマンは必要に応じて事件現場や災害現場まで駆けつける必要があります。そのため他のジャンルのカメラマンに比べ、危険を伴うような内容も少なくありません。中には海外や紛争地域でカメラマンとして活躍している方もいます。
スポーツカメラマン
スポーツカメラマンは、スポーツの会場にて試合展開や選手の様子などを撮影する人を指します。撮影した写真は新聞やWEB、雑誌などに掲載されます。
スポーツ写真の撮影では、臨場感をしっかりと捉え表現することが求められます。なおスポーツの最中は被写体が激しく動きまわるため、一瞬の出来事や表情を見落とさないように常に高い集中力を持って撮影に挑む必要があるでしょう。
またスポーツカメラマンとしていい写真を撮影するためには、撮影するスポーツについてしっかりと理解し、次の展開や動きをある程度予測できる必要があります。また海外での取材や海外選手の撮影シーンも多いため、外国語が話せると非常に有利になります。
水中カメラマン
水中カメラマンとは、その名の通り水中撮影に特化したカメラマンのことです。海の中の景色を撮影したり、マリンスポーツの様子を撮影したりなど、活躍の幅は広いです。撮影した写真は媒体に掲載されたり、広告や書籍に使われたりします。
水中カメラマンは陸での撮影と扱う機材そのものが違います。そのため水中でいかに綺麗な写真が撮れるかというスキル面は非常に重要です。またカメラ技術のほか、ダイビングライセンスや海の知識も必要です。
なお水中カメラマンは潜りながらの撮影になるので、陸での撮影時に比べコミュニケーションが制限されます。そのためクライアントから指示を待つだけでなく、どのような写真を撮るべきか自分でしっかりと判断できる能力が求められます。
スタジオ・学校カメラマン
スタジオ・学校カメラマンは、写真スタジオや学校にて写真を撮影するカメラマンのことを指します。撮影する内容は七五三や成人式など慶事の記念写真であったり、家族写真や卒業写真であったりなどさまざまです。
スタジオ・学校カメラマンの場合、被写体は主に人物となります。そのため赤ちゃんから年配の方まで幅広い方を相手にしながら、自然な笑顔を引き出すようなコミュニケーション能力が求められます。
なおスタジオ撮影の場合、照明器具など屋外よりも多くの機材を扱うことになります。そのため機材のセッティング知識や取扱方法なども覚えておく必要があります。
芸術家カメラマン
芸術家カメラマンとは、アートとしての写真を撮影するカメラマンのことです。被写体は人物や風景などさまざまですが、ただ撮影するだけでなく、人を魅了するような写真を撮ることが仕事になります。
芸術家カメラマンは仕事の特性上、「どんな写真を撮るべきか」「何を撮影するのか」という内容に明確なルールはありません。そのため、どのような構成で何の写真を撮るのかは、個人のセンスに委ねられます。
芸術家カメラマンとして人気が集まれば、写真集を出したり個展を開くなどして収入を得ることができます。ただしそのレベルで活躍するのは簡単ではなく、「仕事」として一流の芸術家カメラマンになれるのは一部の才能に溢れた方のみです。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの仕事の流れ
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの仕事の流れには、大きく分けて2つのパターンが存在します。ここからはフリーランスカメラマン・フォトグラファーが収入を得るまでの流れについて、パターン別に解説していきます。
パターン①契約→撮影
フリーランスカメラマン・フォトグラファーの仕事でよくある流れなのが、契約を結んだ上で撮影に望むという方法です。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーが契約を結ぶためには、まず仕事を探す必要があります。クラウドソーシングサービスや求人サイトなどを用いて案件を探し、単発または定期の契約を結ぶことになります。例えば「結婚式の写真撮影」や「企業の商品PR用の写真撮影」などの案件があります。
この場合、契約書を書いてから指定された写真を撮影することになります。そのため自分で好きな写真を撮るのではなく、クライアントのニーズをしっかりとヒアリングした上で撮影に臨まなければなりません。
なお報酬は「1日の撮影で10万円」、「50カットで5万円」など、時間やカット数で決められていることがほとんどです。
パターン②撮影→販売
フリーランスカメラマン・フォトグラファーは指定された案件の写真を撮るだけでなく、自分が撮影した写真を販売するという方法でも収入を得ることができます。
この場合、まずは自分で自由に撮影した後に、撮影した写真をさまざまな方法で販売します。写真の販売方法は、例えば「Adobe Stock」や「PIXTA」などのストックフォトサービスにアップロードしたり、プリントして販売、アルバムにまとめて販売というパターンがあります。
パターン①の契約からスタートする撮影に比べ、パターン②の場合は自分で好きな写真を撮影できるというメリットがあります。買い手側のニーズさえ合えば、趣味で撮影した写真などを売ることも可能です。
ただし先に契約する方法とは違い、撮影した写真が必ずしもお金になるとは限りません。どんなに写真を撮影しても、売れなければ報酬を得ることはできません。特に無名のカメラマンの場合、写真販売だけで多額の収入を得るのは非常に困難なので注意しておきましょう。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーと企業専属カメラマンの違い
フリーランスカメラマン・フォトグラファーとして活躍する方が増えている一方で、企業専属カメラマンとして働く方ももちろん存在しています。ここからは両者の働き方にどのような違いがあるのか、特徴を解説していきます。
属性 | フリーランス | 企業専属 |
---|---|---|
撮影対象 | 自由、好きなもの | 指定されたもの |
収入 | 不安定 | 安定 |
フリーランス:撮りたいものだけ取れるが収入は不安定
フリーランスのカメラマンの場合は、自分の好きな案件を選び受けることができます。そのため好みでない写真を撮る必要がなく、自分が撮りたいものだけを撮りながら活動することが可能です。
「好きなものを仕事にしたい」と考えている方にとっては、フリーランスカメラマンとして活動することは大きなメリットと言えるでしょう。
ただしフリーランスは自由度が高い一方で、収入が不安定というデメリットもあります。なぜなら企業に属していないため、毎月の収入が保証されていないからです。
フリーランスカメラマンは企業カメラマンのように給料制ではなく、受注した案件の量が収入に直結します。そのため依頼がなければ、収入が大幅に下がってしまうというリスクもあります。
フリーランスカメラマンとして一定の収入を得るためには、カメラマンとしての技術を身につけ多くの人に認められるほか、自分をアピールできる営業力も必要になるでしょう。
専属カメラマン:被写体を指定されるが収入は安定
専属カメラマンは特定の企業や会社に所属しカメラマンとして活動します。そのためどのような写真を撮るか、どんな仕事に取り組むかは会社の指示に従うことになります。
専属カメラマンの場合、会社から指示を受けた仕事は基本的に断ることはできません。そのため、場合によっては特に撮りたくない写真や、撮っていて面白みを感じない写真も撮影する必要があります。
ただし専属カメラマンは被写体を指定される分、収入も安定しています。専属カメラマンは多くの場合給与制になるので、例えば守るべき家庭がある方など安定収入を目指したい方にとっては、フリーランスカメラマンよりも安心して働けるというメリットがあります。
フリーランスカメラマン・フォトグラファーが向いている人の特徴
・仕事をもらう当てがある
・カメラを趣味程度でやっている
フリーランスカメラマン・フォトグラファーが向いている人は、自分が撮りたいものだけを撮りたい方やカメラが趣味の方など、好きなことをそのまま仕事にしたいという方です。フリーランスカメラマンは企業カメラマンに比べ自由度が高く、カメラマンとしてのびのびと活動できます。
また、すでに仕事を確実にもらえる当てが複数ある方も、フリーランスカメラマンに向いています。特にカメラマンとしてある程度の知名度や人気がある場合、企業カメラマンとして働くよりもフリーランスとして直接案件を受けた方が稼げることもあります。
フリーランスカメラマンと企業カメラマンのどちらが良いかどうかは、一概に言えません。仕事内容と収入の量のバランスを見ながら、自分に向いている方法で活動していくのが一番だと言えます。
フリーランス・フォトグラファーの案件依頼を受けたい方が登録すべき3つのサービス
ここからは、フリーランスカメラマン・フォトグラファーが案件依頼を探すためにおすすめのサービスを3つ紹介します。カメラマンとしてフリーランスを目指している方はぜひ参考にしてください。
ランサーズ|クラウドソーシングサービス
フリーランスカメラマン・フォトグラファーは「ランサーズ」のようなクラウドソーシングサービスで案件を探すことができます。
ランサーズは仕事を利用したい企業と仕事を受注したい個人をオンライン上でマッチングしてくれるサービスです。フリーランス側は、仕事内容や報酬内容を見て案件を受注できます。
例えば「旅館のホームページ用写真撮影」で7万円、「ECサイト用お菓子の商品撮影」で2万円などのプロジェクトがあります。主に単発や短期での受注依頼が多く、スキマ時間により多くの案件を受けたいカメラマンの方におすすめできます。
ランサーズは案件数が多く、中には簡単な依頼もあるため、駆け出しのフリーランスカメラマンでも利用しやすいのが特徴です。案件をこなし実績を増やしたい方はぜひ登録をおすすめします。
求人ボックス|求人サイト
求人ボックスは働き方や雇用形態、勤務地などから仕事を探せる求人サイトです。長期の仕事のほか日給制や時給制の業務委託求人もあり、フリーランスが短期でできるカメラマンの仕事を探すのに適しています。
例えば時給1,100円〜で「商品撮影のカメラマン」の仕事や、日給1万円で「企業セミナー、企業VPカメラマン」の仕事などがあります。仕事の内容だけでなく、どのような場所で撮影するか、交通費まで支給されるかどうかなどの細かい条件も把握できます。
実際にスタジオや現場に行き撮影を行うような案件が多数あるので、スタジオカメラマンや広告カメラマンなどの現場経験を積みたい方におすすめです。
フリーランス名鑑|フリーランス検索サービス
フリーランス名鑑は国内最大級のフリーランス検索サイトです。自身のスキルや経験を登録すれば、クライアントと直接マッチングして能力に合った案件を獲得できます。
例えば希望時給単価5,000円〜で「写真撮影・編集」の仕事がしたいと登録しておけば、直接クライアントから依頼が来て取引ができます。ここ最近では写真だけでなく、動画撮影などの案件も多数あります。
またフリーランス名鑑の大きな強みは、自身のスキルをアピールできる点です。今まで企業カメラマンとして活動してきた経験がある方などは、その経歴に合ったような案件を依頼してもらうことができます。
そのため、特に専門スキルや業界経験を活かしてフリーランスカメラマンとして働きたい方におすすめのサービスです。