YouTubeのビジネス活用という事例が増えてきており、企業としても無視できなくなっているYouTube。

しかし、YouTubeを活用すると言っても自分たちの企業が一体どんなチャンネルを運営するべきなのかわからないという方が多くいらっしゃると思います。

そこで今回はチャンネルテーマの設定方法について教えていきたいと思います。


YouTubeチャンネルを作るにあたっては主に3つの要素が重要です。

それは強み好み体験です。

伸びているYouTubeチャンネルというのはこの3つのどれか、もしくはそのいずれかを組み合わせていることがほとんどなのです。


強み

強みというのはYouTubeの基本です。"YouTuber"といえば自分の能力や特技を活かしている方々をあなたも思い浮かべるのではないでしょうか。

それではまずは自分の強みというのを発揮しているチャンネルを具体的に見ていきましょう。


・モテ期プロデューサー荒野

日々恋愛テクニックを上げているYouTuberで登録者10万人以上と人気を博しています。

彼はペアーズなどの大手マッチングアプリでイイね数1位を数多く獲得している恋愛のスペシャリストです。その強みを思う存分に発揮して非常に有益な情報を視聴者にお伝えしているため、人気を博しています。


他にも資格を活かしているYouTuberも強みを活かしているといえるでしょう。


・弁護士YouTuberのkubota

彼は士業のYouTuberとしてトップを走っている方ですね。

kubotaさんは架空請求業者とバトルしたり、逆転裁判という弁護士ゲームの実況をしたりと弁護士ならではの動画を作り続けて人気を博しています。

他にも社会保険労務士、介護士、看護師、税理士など自身の資格や職業を活かしているYouTuberは多くいます。


ゲーム実況というジャンルであればトーク力という強みやゲームの実力という強みを活かしていますし、エンタメ系も面白さという強みを活かしています。

同様に企業のチャンネルでも強みを活かすことを考えましょう。


高い技術力が強みなのであればそれを活かせるような実験的な動画などです。

YouTubeにおいて強みを動画にするのは一番の王道となっています。


好み

好きという感情が爆発しているYouTubeチャンネルは強いです。

熱量というのはファンに伝わりやすいですし、ファン同士のコミュニティを作り上げることができます。

これは企業には難しいと感じる方もいるかもしれませんが、名物社員みたいな人はどこの会社にも1人いるのではないでしょうか?


たとえば鉄道会社であれば鉄道が好きで好きでたまらない社員さんですとか。

私の知人では六本木ヒルズなどのオフィスビルがたまらなく好きで好きで仕方がないという不動産会社の社員の方がいました。

そういった名物社員の熱量を用いるYouTubeチャンネルは企業チャンネルとして盛り上がると思われます。


・たぐぢエンターテイメント

彼はアニメヲタクのYouTuberとして登録者10万人以上と人気を博しています。

アニメについて生放送で2時間以上語れる方なんてなかなかいませんよね。だからこそファンの熱量が高く、人気なのです。

好きという感情が爆発しているいわゆるヲタクという人はそれだけで差別化となりますし、YouTuberとしてぴったりだと言えるでしょう。


体験

強みや好みをなかなか活かしづらいという場合はこの体験が重要な切り口となってきます。

現在のトップYouTuberであるヒカルさんやラファエルさん、東海オンエアさんなどはまさにこちらに当てはまります。

誰にもできないことをするというのが他にない差別化となっているのです。


・旅系YouTuber ジョーブログ

チャンネル登録者130万人を超えている人気YouTuberですが、彼はチェルノブイリ原発やアウシュビッツのリアルをレポートしたりと、一般人が普段行けないところに旅しているというところがとても強みとなっています。

自分の強みや好みではなく体験を打ち出していますよね。


企業においても、クリニックであれば施術の体験でしたり、実際の仕事を全て開示するというのは信頼度も増します。

最近人気になった動画の1つにラーメン店の仕込みなどを全て開示する動画がありました。これも普段私たちが見ることのできない体験を味わうことができるために視聴回数が上がったのです。

同時にお店としても行ってみたいと思わせることができる動画となっていました。


以上、YouTubeチャンネルのテーマ選定については強みと好みと体験、

この3つが大事なのです!


さてそう言われても自分の強みを活かしているのに、自分の好みを活かしているのになかなかYouTubeが伸びないという方も多いかもしれません。

そこで大事なのがかけ算です!


強みや好み、体験というのは現在のYouTubeでは差別化が難しくなってきています。

一つしかテーマがない場合すでに同じテーマで発信しているYouTuberも多いですし、後発組との競争に陥る懸念もあります。

なるべく競争はしないほうがいいですよね。

そのために必要なのがかけ算なのです!


わかりやすく自分の例を踏まえて説明しましょう。

自分のYouTubeチャンネルでも昔は一つのテーマで戦っていました。

”東大卒”という強みです。

東大法学部の内情を話す動画や「東大卒としてセンター試験を解いてみる」動画など、東大卒がやったら面白そうな動画というのを考えて実行していました。


しかし差別化は図れておらず、チャンネルが伸びることはありませんでした。

当時東大卒YouTuberはたくさんいたからです。

東大卒という強みでしたが他の優秀な東大卒YouTuberと比べてしまうと強みは光らず、埋もれてしまっていたんですね。


そこで私はかけ算を行いました。

自分の強みである”東大卒”に”マルチ商法・悪徳商法”という体験を掛け合わせたんです。

私はマルチ商法を論破する動画、潜入する動画などを次々と上げていき、登録者を獲得していったのです。

(※今では非公開にしているものも多いです)


当時マルチ商法を批判するYouTuberや悪徳商法を非難するYouTuberは既にいました。

ただ、"東大卒"という権威性を持って批判しているYouTuberはいなかったのです。

東大卒×悪徳商法

このかけ算で私のポジションというのが確立されたわけですね。


このように自社の強みや好みを発見した後にどういったかけ算でオンリーワンのチャンネルとなることができるのか、これを考えることがチャンネルテーマの選定において重要なのです。


同じ東大の例で上げましょう。

・QuizKnock

チャンネル登録者140万人を超える大人気YouTuberですが、彼らは"東大"という強みと"クイズ王"という強み同士のかけ算で唯一無二のYouTuberとしてポジションを確立しました。


・コンテンツ全部見東大生

東大芸人の大島さんという方が運営しているチャンネルです。

開設2年で登録者3万人以上を獲得しています。

彼は"東大卒"という強みと"ミステリードラマ映画好き"という好みを掛け算しました。

東大卒ならではの鋭い考察力でミステリーを毎回解説していくのは彼にしかできないことでしょう。


このようにYouTubeチャンネルを開設する際は自分の強み・好みをどうかけ算すれば面白いものを生み出すことができるのか、そして最適なかけ算がなければその強みと好みにどんな体験を掛け合わせればオンリーワンとなるのかを考えてみましょう!

なお、強みや好みというのは身につけるまでに時間がかかることですが、体験というのはアイデア次第で手に入れることができます。

手段として簡単ではありますが、差別化を図る上で大事なのは強みと好みとなりますので、体験というのは最終手段として用いるのがよいかもしれません。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

普段はYouTubeチャンネルの開設・運用代行を行なっておりますのでご興味ある方はぜひご連絡ください。

株式会社グッドフェイラー 代表取締役 升澤裕介

y.masuzawa@goodfailure.co.jp