新規事業立ち上げの方法や流れとは?成功するためのポイントや考え方、必要なことを解説!
- 田中 太郎
- 記事制作日2021年06月06日
- 更新日2021年10月17日
「新規事業を立ち上げたいが、どのようにすれば上手くいくのだろう…」
「新規事業を立ち上げる際に、最小限のリスクで始められる方法はあるのだろうか…」
新規事業を立ち上げたいと思っている方は、このような悩みを抱えている方が多いと思います。
はじめに、新規事業の立ち上げは容易ではありません。しかし、具体的な立ち上げのフローや、押さえるべきポイントを理解すれば、成功する可能性は高くなるでしょう。
そこでこの記事では、新規事業の立ち上げに失敗しないよう以下のポイントを解説します。
- 新規事業の立ち上げとは?考え方のポイント
- 新規事業でアイディアを構築する方法
- 事業検証の効果的な方法|リーンスタートアップ
- 事業構築のために必要なこと
- 自社のみで完結せずに成功率を上げる方法
この記事を読むと、新規事業立ち上げ時に失敗しないコツを理解できて、失敗を未然に防げる可能性が高くなるでしょう。
なお、自身で新規事業を立ち上げることに不安がある場合は、「フリーランス名鑑」で新規事業の立ち上げ経験があるフリーランスに相談してみことをおすすめします。
新規事業の立ち上げとは?考え方のポイント
「新規事業立ち上げ」とは、新しく事業を始めることを意味します。主に企業が新たな収益口を作るために事業を始める場合や、余剰資源の有効活用をしたい場合に事業を立ち上げることが多いです。
余剰になった人員や技術をそのままにしておくよりも、新たに事業を展開してさらなる利益を生み出せれば、会社にとってプラスになります。
また、本業や既存事業の業績が悪化したために収益性を維持したい場合にも、新規事業の立ち上げを検討するのもありでしょう。より収益性の高い事業を始め、状況次第で新規事業がメイン事業に変えることも可能です。
ここでは、新規事業の立ち上げの考え方として前提知識として、以下2点を解説していきます。
- 新規事業の重要性
- 新規事業を始めた企業の利益の増加具合
このことを知ることで、より効果的な新規事業の立ち上げを納得した上で目指せるでしょう。
新規事業がなぜ重要か
新規事業は、日々新たに生まれて変化している需要に応えるために、非常に重要です。これらの変化に対応しない商品やサービスは、需要を満たさず淘汰されていきます。
なお、このニーズの変化は近年の商品ライフサイクルの変化やグローバル化、技術革新により短縮化されている傾向にあります。
そのため、企業も需要の変化速度に対応し、既存事業に加えて新規事業を展開していく必要性もあるでしょう。また、市場が変化しやすいことで中小企業などの新規参入できるチャンスも多くなっていると言えます。
これらの理由からこれからのビジネス成功に関して、新規事業の立ち上げは重要になっていく可能性が高いです。
新規事業を実施した企業は利益が増加傾向
先述の通り、これからのビジネスの成功には新規事業の立ち上げが重要ですが、実際に新規事業の立ち上げを行っている企業は利益が増加している傾向にあります。
新規事業にもさまざまな方法がありますが、以下4つの主な立ち上げ方法に関して利益の増加傾向を比較していきます。
立ち上げ方法 新規事業の立ち上げ有無 増加割合 横ばい割合 減少割合 新市場開拓 あり 39.7% 37.9% 22.4% なし 26.9% 42.0% 31.1% 新製品開発 あり 36% 37.8% 26.3% なし 28% 41.8% 30.2% 多角化戦略 あり 40.2% 35.4% 24.5% なし 27.5% 42.5% 30.0% 事業転換 あり 40.4% 32.4% 27.2% なし 28.8% 41.3% 29.9% 引用:新事業展開の促進
このように、どの新規事業に関しても実施する場合としない場合とでは、実施した方が利益の増加が増加している傾向にあります。
利益を増やしていきたい場合は、新規事業に積極的に取り組むのは良い手段であると言えるでしょう。
新規事業のアイディア出し
ここからは、新規事業の立ち上げる手順を解説していきます。はじめに、新規事業のアイディアを出すことから始める必要があります。
新規事業のアイディアを効率よく出す方法として、以下の3つが挙げられます。
- 競合のサービスから発想する
- 顧客の行動や考えから発想する
- 市場のトレンドから発想する
なおこれらのアイディアを見ていく前に、前提の考え方や自社のアセット(資産)を把握しておくことも大切です。これらのことを把握してくことで、アイディアを出していく方向性が変わってきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アンゾフのマトリクス
アイディアを闇雲に一から探し出しても、なかなか良いアイディアは出にくいです。そこで「アンゾフのマトリクス」のフレームワークを利用し、どの領域のアイディアを出していくべきか考える必要があります。
アンゾフのマトリスクとは「市場を縦軸」「製品を横軸」として、それぞれを「既存」と「新規」に分けて4現象として構築したものです。
それぞれの市場の特徴は、下表の通りです。
現象 | 内容・特徴 |
---|---|
市場浸透 (第1現象) |
・既存の商品を使って、既存の市場を攻めていく方法 ・既存商品の販売ボリュームを増やすことが重要 |
新製品開発 (第2現象) |
・既存市場に対して、新規商品を投入していく方法 ・素材や製法を変えて新しい価値を提供していく |
新規市場開拓 (第3現象) |
・既存の製品を、新規市場に出していく方法 ・地理的な違いの観点と、顧客の違いの観点から見ていく |
多角化 (第4現象) |
・新規市場で、新製品を出していく方法 ・4現象の中で一番リスクが高い |
新規事業を行うリスクを考慮した場合、全くの未経験の現象はリスクが高いため、第2と第3現象を狙っていくのがおすすめです。
このフレームワークを知っておくことで、どのようなアイディアを出していく必要があるかイメージできるようになります。
そのことで新規事業として目指しているものに対して、的外れなアイディアを出す可能性が少なくなるでしょう。
自社のアセットを洗い出す
ビジネスを展開していく領域を設定した段階で、自社のアセット(資産)を確認しておくことが重要です。
自社のアセットを洗い出して、これから出していくアイディアと掛け合わせることで、どれくらいの効果を見込めるか、ある程度把握できるようになります。
例えば、他事業者にはない優位性があるアセットを保有している場合、その領域で成果が出る可能性が高いです。
また、持っているアセットの強みを活かしてどのような領域でビジネスを展開していくかも検討できるため、有利な領域でビジネスを展開することも考えられます。
なお、アセットには主に以下の4つがあります。
アセット | 内容 |
---|---|
ヒト(リソース) | ・新規事業立ち上げを誰に協力してもらうか ・どんなスキルを持った人材を起用するか |
モノ | 資金や技術・特許などの既存の資産をどのように活用するか |
カネ | 新規事業を立ち上げるにあたり、必要となる予算 |
情報 | 新規事業を成功させるために必要となる情報・知識 |
これらのアセットを確認しておかないと、自社の強みとなるアセットを活かさず、ゼロから構築が必要な領域でビジネスを展開することになります。成功する可能性を高めたい場合は、自社の元々の強みを活かすことが大切です。
競合のサービスから発想する
展開する領域と自社のアセットを把握した段階で、アイディアを出していきます。
アイディアを出していく方法として「競合のサービスから発想する」方法があります。良いと思って出したアイディアが、すでに競合の商品から出ているケースは多いです。
そこで無駄なアイディアを議論しないために、競合サービスを調査した上でアイディアを出していくことが重要になります。その際は、競合の足りない部分を洗い出すとより効果的なアイディアが出やすいです。
競合の製品に改良を加えることで、よりユーザー視点の解決策をサービスとして提案できるようになります。ひいてはサービスや商品の売り上げにつながるでしょう。
なお、競合をリサーチする際は「直接競合」と「間接競合」の2つの競合をリサーチするのがおすすめです。
競合 | 概要 | 競合例(自社サービスがハンバーガーの場合) |
---|---|---|
直接競合 | 顧客のニーズを同じサービスやアイテムで満たしている競合 | ハンバーガー店舗 |
間接競合 | 顧客のニーズを違うサービスやアイテムで満たしている競合 | ・牛丼屋 ・ラーメン屋など |
双方を調査することで、本当にユーザーが求めている価値の本質に近付けます。また、自社が優位に立てる方法を模索することもできるでしょう。
顧客の行動や考えから発想する
アイディアを出していく方法として「顧客の行動や考えから発想する」方法もあります。すでにその領域で販売されているアイテムやサービスを購入したユーザーの行動や、購入に至った考えから逆算して発想していきます。
単なる想像でなく、顧客目線から発想を展開していくため、ユーザーにとってより効果的な解決案を提供できるアイディアが出やすいです。
なお、顧客の行動や考えや知る方法の例に以下があります。
- カスタマージャーニーの調査
- お客様アンケート
- 専門の営業からのフィードバック
例えばカスタマージャーニーを確認した際に、どのような場面で実際に購入することをやめてしまうのか見ていきます。
その際に、できる限り離脱を抑えるための施策をアイディアとして出すことで、より購入してもらいやすいサービスやアイテムを展開できるようになるでしょう。
市場のトレンドから発想する
アイディアを出していく方法として「市場のトレンドから発想する」方法もあります。市場のトレンドを調査し、これから活発になりユーザーの需要が高くなる可能性がある領域を見極めて、合致するアイディアを出す方法です。
この調査を行うことを怠ると、いくら良いアイディアや競合に優位性があるものを見つけても意味がないという事態になります。例えば、衰退している領域や飽和している領域でビジネスを展開しても、失敗する可能性が高いです。
市場のトレンドを調べる方法として、以下のような方法があります。
- 行政が注力している領域
- リサーチ会社が行っているトレンド予想
例えば、行政が注力している領域の例として、ロボット・ドローン市場があります。
(1)デジタル化・データ利活用によるビジネスモデルの転換
ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト【44 億(36 億)】(再掲)
このような市場や領域は今後大きくなっていく可能性が高いため、アイディアの発送に取りえれるとより確度の高いビジネス展開に期待できます。
事業検証【リーンスタートアップ】
アイディアが出た段階で、リーンスタートアップを活用し実際に事業を行い検証していくことが必要があります。
リーンスタートアップとは、コストを最小限に押さえて顧客の反応を見ながらサービスや商品を改良していく事業開発手法の一つです。
いきなり多額の資産やリソースを事業に投資することは非常にリスキーです。そのため、リーンスタートアップを活用して最小限のコストで、より成果の上がる事業を見極めることが重要になります。
なお、リーンスタートアップは以下の5ステップで行うと効果的です。
- 仮説を立てる(リーンキャンバス)
- 顧客に課題はあるのか(CPF)
- 課題は解決することができるのか(PSF)
- 解決策を製品として作ることができるか(SPF)
- 製品は市場に受け入れられるか(PMF)
また、検証を行う際には検証コストをかけ過ぎないように注意することも必要です。それぞれのステップと注意点を詳しく見ていきましょう。
ステップ1.仮説を立てる(リーンキャンバス)
はじめに行うべきステップとして、仮説を立てることが必要になります。
その際に役立つのが「リーンキャンバス」です。リーンキャンバスとは、ビジネスモデルを一枚の図にまとめたフレームワークで、9つの要素を埋めることで事業の構造や問題点をシート1枚で把握できるようになります。
一般的なテンプレートは、以下の通りです。
これらの9つの要素の概要を、下表にまとめました。
要素 | 内容 |
---|---|
①顧客 | 商品サービスを提供する予定のターゲット |
②課題 | 商品サービスを提供する予定のターゲットが持つ上位3の課題 |
③提案価値 | 自社が独自にターゲットに対して提供できる価値 |
④解決策 | ターゲットの課題を解決する方法 |
⑤チャネル | ターゲットと自社をつなぎ合わせる接点 |
⑥収益 | ターゲットからどのような形で金銭的成果を得る方法・流れ |
⑦主要指標 | ビジネスを成功するために必要になってくる数値指標 |
⑧コスト | ターゲットに価値を提供する際に発生するコスト(人件費など) |
⑨優位性 | 同じターゲットを目指している他社と比較した際の自社の優位性 |
これらを客観的に洗い出すことで、事前にリスクを俯瞰的に1つずつ検証していけます。なおリーンキャンバスには、上記表のように番号が振られていて、一般的に番号が若い順から検証していくと無駄がないと言われてます。
また、チーム全体で目的や概要を一目で共有できるため、仮説ベースで検証して素早くアップデートできるようにもなるでしょう。
ステップ2.顧客に課題はあるのか(CPF)
ステップ2として、顧客にどのような課題があるのか調査する必要があります。この調査をもとにどのような顧客を幸せにするのか決定することが重要です。このターゲットの顧客が決定した段階で、顧客の課題に商品サービスが合っているか考えることを「Customer Problem Fit(CPF)」と言います。
顧客の課題や悩みで深くあればあるほど、顧客は多くの料金を支払ってくれる傾向にあります。逆に言うと、軽い悩みにフォーカスして、いくら手の込んだ良い解決策を提案しても企業の利益にはなりにくいです。そのためビジネス成功のためには、この点は必須で押さえておく必要があります。
なお、顧客の悩みや課題に合っているかを的確にとらえるためには、とにかく実際の顧客に会い、直接課題を聞くことが効果的です。その際は少数の意見で決定するのではなく、できる限り多くの顧客の話を聞くようにしましょう。
さらに悩みや課題を聞く際に、併せて提供しようとしている解決策を利用したいと回答してくれるかも確認しておくことが大切です。この時点で利用したいと言う声がない場合、顧客の課題の解決策にその商品サービスがそぐわない可能性が高いと言えます。
展開しようしている商品サービスが、悩みの深い顧客に当てはまるかと、実際に興味を持ってもらえるかを確認しておきましょう。
ステップ3.課題は解決することができるのか(PSF)
ステップ2で解決するべき課題が明確になった段階で、その課題を本当に展開予定の商品サービスで解決できるか検証する必要があります。この工程を「Problem Solution Fit(PSF)」と言います。
この検証を行う際のポイントは、製品として解決策を提示する必要はない点です。コストを抑えるために解決できる製品ではなく、手作業で解決策を提示することが重要になります。
そしてこの解決策を手作業で提供した場合に、お金を支払ってもらえるか検証しましょう。この際にお金を支払うことを躊躇された場合は、解決するべき課題の検証か新しい解決策を考え直すことが必要です。
お金を支払ってもらえないものに対して、製品化してスケール化してもビジネスとして成立はしにくいと言えます。
ステップ4.解決策を製品として作ることができるか(SPF)
ステップ3で実際に価値を感じてもらえた場合、解決策を製品として作ることができるか検証していきましょう。この工程を「Solution Product Fit(SPF)」と言います。
解決策(=ソリューション)を製品化できることで、初めてビジネスとして成り立ちます。製品化を行う際には、同時に価格やセールス方法も検討しながら行うことがポイントです。
また、完璧な状態で出すことよりも、スピードを重視して多くのバージョンを検討することが重要です。実際に売り出して使ってもらうことで、改良点を探していくほうが結果効率的に検証できます。
検証をできるだけ多く行い、改善スピードを上げることが最も重要です。
ステップ5.製品は市場に受け入れられるか(PMF)
解決策を製品化できた段階で、製品が市場で受け入れられるか検証することが必要です。このステップがスタートアップで成功するために一番重要で「Product Market Fit(PMF)」と言います。
選定する市場を間違えてしまい製品が受け入れられない場合、いかに顧客に有益な解決策を持った製品を販売しても思うような売り上げは上がりません。
なお、市場選定が合っているのか検証する方法は非常にシンプルです。実際に市場に出して、その製品やサービスに関して多くの関心や購入の要望が来たり、支援したいと言う声が掛かってくる場合、市場選定は成功している可能性が高いと言えます。
一方で反応が悪い場合は市場の選定を再検討するか、リーンスタートアップをステップ1からまた再考していく必要があるでしょう。
ここまで紹介したステップを何周も繰り返すことで、最低限のリスクで商品サービスを決めて新規事業を始めることが可能です。
注意点:検証にコストをかけない(MVP)
リーンスタートアップで事業検証を行う際の注意点として「事業検証を行う際に、コストをかけ過ぎないこと」があります。
コストをできるだけ掛けないようにするポイントに「Minimum Viable Product(MVP)」の活用が挙げられます。MVPとは、その商品サービスのコアとなる解決策を提供するための最小限の機能を持つプロダクトです。
仮説に基づいた本質となる機能を最低限の製品として提供することで、低リスクで顧客からフィードバックを受けられるため、事業検証に膨大なコストを割かずに済みます。
なお、先述の「Minimum Viable Product(MVP)」を行うにあたり予算に余裕がある場合は、手作業でなくMVPで解決策を提供するとより迅速に検証できるでしょう。
事業構築
リーンスタートアップを行い、事業がビジネスとして展開できると判断した場合、いよいよ大きな予算をかけて事業を構築していきます。その際は、以下2点を決めておくことが重要です。
- 事業計画の作成
- 撤退ラインの決定
それぞれに関して詳しく見てきましょう。
事業計画の作成
新規事業を実際に構築していく際は「事業計画の作成」が重要になります。
事業計画書とは、事業が今後どのように展開していくかや、どのような運営を行っていくのかを内外に公開するための計画書です。具体的にどのような方針で進めていくのかや、どのような行動を行っていくかをまとめています。
事業計画書を作成して公開する目的やメリットには、以下のようなものがあります。
- 金融機関や投資家から資金の調達
- 社内や仲間内で事業のビジョン共有
また事業計画書に記載する内容の代表的なものとして、以下が挙げられます。
項目 | 内容 |
---|---|
企業理念 | 事業を行う企業が掲げている社会的理念 |
事業の目的(背景) | 行う事業がどのように世の中に必要とされ、役に立つのか |
事業内容 | 行おうとしている事業の概要とその詳細 |
市場規模 | 行う事業の市場規模を数値を基準にして明示 |
事業の優位性 | 既存の競合商品やサービスと差別化できる優位なポイント |
事業の見通し | 事業がどのように展開・発展していくかの展望 |
事業の収益性 | 事業を行うことでどれくらいの利益が出るのかを費用と収益の観点から明示 |
事業の費用 | 事業を行う上でどのくらいの費用がかかるか明示 |
事業に関わる人員 | 事業を運営するにあたりどれくらいの人員が必要か明示 |
なお、事業計画書を作成する際は以下の点に注意して記載すると、より信憑性があり目的を果たしやすいものが作成できます。
- 概要のみでなく詳細も具体的に記載する
- 内容に矛盾がなく整合性が取れている
- 具体的な数値が記載されている
- 分析した結果(競合調査など)が明確にわかる内容になっている
特に融資や協力者を募りたい場合は、より細かく明瞭なわかりやすい内容が求められます。
撤退ラインはあらかじめ決めておく
新規事業を立ち上げる際「撤退ラインをあらかじめ決めておくこと」も欠かせません。
撤退ラインをあらかじめ決めないと赤字が続く場合でも、あきらめずに続けてしまう可能性があります。最悪の場合、赤字を積み重ねて会社が倒産してしまう恐れもあります。
そのため、より悪い結果にならないよう撤退ラインを事前に決めておくことが賢明です。
また、新規事業立ち上げで利用できる助成金について知りたい方は「新規事業で役立つ助成金・補助金まとめ!お金を効率的に補助してもらう方法」をぜひ参考にしてください。
自社内のみで完結させようとしない
新規事業を立ち上げる際「自社内のみで完結させようとしないこと」も大切です。
多くの企業は新規事業に費やせるリソースの確保が難しいでしょう。特に既存事業と新規事業で内容が異なる場合、使えるリソースは限られるケースが多いです。
そのため社内で完結させるのではなく、外部への依頼や協力が重要になります。そこでここでは、自社以外のリソースの活用方法や協力してもらう方法として、以下2つを紹介します。
- 共創
- 外部プロ人材の活用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
共創|ユーザー参加
新規事業の成功率を高める方法として「ネットユーザーを事業に参加してもらう」は良い方法です。
ユーザー参加の良い例として「無印良品」が行っている「空想無印」が挙げられます。空想無印とは、一般ユーザーが実際にほしいなと思う商品の提案をネット上で投稿できるサービスです。
さらにその投稿に対して、投票することも可能で1,000票集まった時点でその案は製品化されます。
このように自主的にユーザーが参加できる仕組みを作ることで、ユーザーの声を直接商品やサービスに反映できます。その結果よりユーザー目線かつ、需要がある商品サービスを提供しやすくなると言えます。
外部プロ人材の活用|フリーランス
新規事業の成功率を高める方法として、外部人材・フリーランスに委託することが挙げられます。
外部人材に委託すると、自社にはなかった知識や経験を活用できます。新しい視点でアイデアをもらえるため、プロジェクトに有益な情報をもたらしてくれる可能性があるでしょう。
また、依頼したい箇所のみスポットで依頼できるため大きな費用もかかりません。
これらを考慮すると「新規プロジェクトに必要なスキルを持つ社員がいない場合」や「予算を抑えたい場合」に外部人材・フリーランスへの委託がおすすめです。
【まとめ】優秀なフリーランスを活用して新規事業の成功確率を上げよう
ここまで紹介したように、新規事業の立ち上げは非常に難易度が高いです。さまざまな考察や検証を行い自社と競合を調査し、ユーザーのニーズにあったサービス・商品を提供する必要があります。
ここまで紹介した「アイディアの構築方法」や「リーンスタートアップ」の考え方を採用することが、成功への大きなポイントとなるでしょう。
また、新規事業の立ち上げに不安を感じる方は、フリーランスに事業立ち上げを依頼することをおすすめします。
フリーランスは企業に依頼する場合と異なり、担当者が途中で変わってしまうリスクがありません。新規事業を立ち上げ後も同じ人材にサポートをしてもらえるため安心です。
ただし、フリーランスのスキルやノウハウは人によって異なります。どの人材に依頼するか慎重に見極めたい人は「フリーランス名鑑」がおすすめです。
フリーランス名鑑は興味のあるフリーランスと直接連絡ができます。まずは相談から始められるため、あなたの希望にあった成果物を納品してくれる人に依頼ができます。