新卒でフリーランスになるのはあり?おすすめの職種や失敗した末路は?
- フリーランス名鑑編集部
- 記事制作日2021年06月14日
- 更新日2021年10月27日
近年では働き方が多様化しており、企業に所属せずフリーランスとして働く方が増えています。現在学生で進路選択を迫られている方の中にも、フリーランスとして働いてみたいと考える方がいるでしょう。
しかし新卒からフリーランスを目指す場合、以下のような疑問を感じるのではないでしょうか。
「新卒で会社に入社せず、フリーランスを目指すのはあり?」
「新卒でフリーランスとして稼ぐためにはどんなスキルが必要なの?」
結論から述べると、新卒からフリーランスを目指すことは可能です。ただしフリーランスとして稼げるかどうかは、選ぶ職種や個人のスキルによって変わってきます。
本記事では、新卒でフリーランスを目指すことに関して以下の流れで説明していきます。
新卒でフリーランスになることを決めた方は、速やかにエージェントサービスに登録することをおすすめします。その理由としては、エージェントサービスなら安定した仕事が確保しやすいことや、新卒でも人脈を広げやすいことが挙げられます。
中でもフリーランス名鑑は、国内最大級の「企業とフリーランスのマッチングサイト」です。フリーランス名鑑には以下のような特徴があります。
・登録したら依頼を待つだけで利用が簡単
・スキルや条件から仕事をマッチングできる
・クラウドソーシングなのに仲介手数料が発生しない
新卒フリーランスでも利用しやすいため、ぜひ登録しておきましょう。
また、フリーランスになるにはどのような流れになるか、必要な手順が知りたい方は「フリーランスになるには?始め方や必要な手続き、事前準備など」をぜひ参考にしてください。
新卒でフリーランスになるのはあり?企業への就職とどっちが良い?
新卒でフリーランスになることは、選択肢として十分にありです。実際に新卒から企業に就職せず、フリーランスとして活躍している方は多く存在しています。
現在日本のフリーランス人口は増加傾向にあります。フリーランスに関する実態調査のデータを見ると、2018年には1,151万人であった国内のフリーランス人口は、2021年には1,670万人まで増加しています。
①フリーランス人口が過去最大の1,670人に
昨年の調査まで横ばいになっていたフリーランス人口は昨年と比較して57%増の1,670万人となった。
このようにフリーランスは新しい働き方として定着しつつあります。
フリーランスは、勤務時間や収入額などが会社のルールに縛られず、自由に働きやすいというメリットがあります。そのため新卒の方も、フリーランスを目指せば自分のスタイルで働くことができます。
ただし新卒でフリーランスとなることにはメリットがある一方でデメリットやリスクもあり、失敗してしまうこともある点に注意しましょう。しばしばフリーランスになるのと企業に就職するのとどっちが良いのか比較されることがありますが、どちらが良いのかは一概には言えません。
もし新卒からフリーランスを目指すのであれば、フリーランスのメリット・デメリットどちらも理解した上で、きちんと将来へのビジョンを描いて挑戦しましょう。
新卒フリーランスと新卒で会社員として就職する違い
新卒でフリーランスになる場合と、会社員になる場合の相違点について下表にまとめました。
項目 | 新卒フリーランス | 新卒会社員 |
---|---|---|
就職難易度 | フリーランスになること自体は容易 | 企業によって難易度は高くなる |
就職前のスキルの有無 | 高いレベルで必要 | 不要なことが多い |
自己管理能力 | 高いレベルで必要 | 不要なことが多い |
コミュニケーション能力 | 高いレベルで必要 | 一般的なレベルでOK |
学習環境 | 自身で用意する必要がある | 研修・OJTなどが用意されている |
仕事上の責任 | すべて自己責任 | 会社・上司が責任を負う |
開業届の提出や国民保険などの手続きがありますが、基本的には自身がなろうと決心したタイミングでフリーランスになれます。
しかし、なるのと実際にフリーランスとして生き残っていくのは別の話です。仕事を受託できるレベルのスキルや自己管理能力など、高い能力が求められます。
上記の特徴を踏まえた上で、就職とフリーランスのどちらの選択が自身に合うかよく検討することをおすすめします。
新卒でフリーランスになって失敗した末路|現実は厳しい?
新卒からフリーランスになってもし失敗してしまった場合は、一体どのようになってしまうのでしょうか。無計画のまま新卒フリーランスを目指しても、ほとんどの場合失敗してしまいます。
仕事をしようとしても思うように案件が取れなかったり、なかなか経験値が上がらなかったりと厳しい現実を目の当たりにすることとなるでしょう。そして一度失敗してしまうと、「新卒」として企業に入り直すことはできなくなります。
新卒からフリーランスになり失敗するとどうなってしまうのか、3つのフェーズに分けて解説していきます。
フェーズ①仕事・案件が取れない
新卒フリーランスは無計画でフリーランスになると、仕事・案件が取れずに失敗してしまう可能性が高いです。
基本的にフリーランスは会社員と違い、自分で仕事や案件を見つけてくる必要があります。しかし新卒フリーランスは社会人経験がなくアピールできるスキルや実績がないケースがほとんどなので、社会経験のあるフリーランスや長年活動している方に比べ仕事をもらいにくい可能性が高いです。
そもそもなぜフリーランスが仕事を受けられるのかというと、クライアントとしては、会社員よりも秀でたスキルを持っているフリーランスに依頼すれば「会社と取引するよりもスムーズ、かつ着実に成果が出る」と考えるためです。
例えば、クライアントがWEBページの制作依頼をしたいと考えた場合、別の企業に依頼するよりも個人でWEBページ制作を行っているプロの方に任せた方が、期間が短く、そして費用が安く済むケースが多いです。
さらにフリーランスに依頼すれば融通が効くことが多いため、擦り合わせをこまめに行うことで理想のWEBページが完成しやすいです。そのためクライアント側は、フリーランスの中でもできるだけ信頼のおける方、スキルや能力の高い方を探そうとします。
もし同じ条件で、経験豊富なフリーランスと新卒フリーランスが見つかった場合、ほとんどのクライアントが経験のあるフリーランスの方に仕事を依頼するでしょう。このようなことから、新卒フリーランスは経験やスキルが不足しているケースが多く、仕事・案件を獲得するのに不利だと考えられています。
フェーズ②生活のためにスキルがつかない雑務を受ける
新卒フリーランスとして活動する中で、なかなか仕事の取れない状態が続いた場合、なんとかして生活費を稼がなければなりません。そのため、元々予定していた活動内容とはかけ離れた雑務も引き受ける必要が出てきます。
しかし雑務ばかりを案件としてこなしていても、経験が積めるわけではないので、フリーランスとしての力は一向に伸びていきません。
例えばWEBページ制作で活動しようとしていた方が制作依頼を受けられず、事務作業ばかりをこなしていたとします。
その場合、事務作業による収入でなんとか生活費が稼げたとしても、WEBページ制作の実績は一切作れないので、フリーランスとしての経験値は増えていきません。そしてそのままでは、実績が増えずに受けられる案件の幅も広がらないで異sょう。
このように新卒フリーランスになり仕事を受けられないと、なんとか目先の生活費を稼ごうとして、自転車操業となりスキルがつかない恐れがあることに注意しましょう。
フェーズ③就職活動を始めても「未経験の既卒」扱いになる
新卒フリーランスとして活動することが難しくなった場合は、フリーランスを諦めて就職活動し、会社員を目指すという方法もあります。ただしその場合、新卒ではなく「未経験の既卒」の扱いになってしまうケースがほとんどなので注意しましょう。
基本的に既卒は、新卒よりも就職活動で不利になるケースが多いです。既卒は新卒と中途の間に位置する扱いをされ、その分採用ハードルも高くなるのが実情です。
また、フリーランスから会社員を目指す場合、「独立後の計画性がなかった」「社会を甘く考えていた」と捉えられてしまう可能性があります。フリーランス時代の能力やスキルをアピールできれば良いですが、そもそも未経験の新卒は面接すらしてもらえずに書類選考で落とされてしまうこともあります。
このように新卒からフリーランスを目指し失敗してしまうと、後になって就職活動でさらに苦労する可能性があります。
新卒でフリーランスになるメリット
失敗するリスクがあるにもかかわらず、新卒からフリーランスを目指す方がいるのはなぜでしょうか。以下にて、新卒がフリーランスになるメリットを3つご紹介します。
出社する必要がない
フリーランスの方は会社に所属していないため、出社する必要がありません。職種や仕事内容による決まりはあるものの、基本的にはどこでも自由に仕事ができます。
例えばITエンジニアや開発などの仕事を請け負う場合、会社員であれば朝から支度をして出社しなければなりません。しかしフリーランスなら出社の必要がないので、スーツに着替えたり満員電車に乗ったりせず、快適に仕事を始められます。
特に新卒の場合、企業に就職すると上司に囲まれることになります。会社の体制によっては新卒は雑用を押し付けられてしまい、自分の仕事に集中できないケースがあります。その点フリーランスなら、周囲からの指示や中断を受けずに、自分のペースで仕事を進めることができます。
またフリーランスであれば出社の準備時間や通勤時間をなくせるため、その分の時間を仕事に充てることも可能です。このようにフリーランスは出社をする必要がないため、やりたい仕事やこなすべき案件を進めやすいというメリットがあります。
勤務時間が自由
フリーランスの2つ目のメリットは、勤務時間が自由だということです。企業のように「朝8時までに出社しなければならない」という時間の制限がありません。そのため、自由に時間を調節しながら働くことができます。
勤務時間が自由になると、好きな時間に起きたり、自分の都合に合わせて仕事を開始することができます。例えば、案件が立て込んでいる日は早起きして長めに働き、その分翌日の仕事時間を短くするといったことも可能です。
さらには休みの曜日なども自由に決められるため、プライベートと仕事の調整がしやすいです。家庭や趣味と仕事を両立させたい方にとっては、非常に魅力的だと言えるでしょう。
いきなり大きく稼ぐことができる
新卒フリーランスになれば、いきなり大きく稼ぐこともできます。新卒で企業に入社するのに比べて、何十万円を超える収入を得ることも不可能ではありません。
一般的な日本の企業は、年齢とともに給与が上がっていくことが多いです。そのため新卒の給料は低く、大卒の場合の新卒の年収は200万円〜250万円だと言われています。企業勤めの場合、たとえ優秀なスキルを持っていたとしても、新卒から高い収入を得ることは難しいでしょう。
大学の新卒の全業界の平均年収は主に200万円~250万円になっています。ほとんどの業界においても新卒の平均年収はこの数字の間になってきます。これを月収に換算すると19万円から~20万円程度になります。
一方でフリーランスの場合は、稼げる金額の上限がないので、本人の努力やスキル次第では新卒として企業に勤めるよりも何倍もの収入を稼ぐことができます。秀でたスキルや能力を持つ方にとっては、企業に就職するよりも効率良く稼ぐことができます。
フリーランスで年収1,000万円を稼いでいる人の割合が知りたい方は「フリーランスで年収1,000万円の割合や手取り、必要なスキルを紹介!会社員より稼ぐのは簡単?」もぜひ参考にしてください。
新卒でフリーランスになるデメリット
先ほど新卒フリーランスのメリットを解説しましたが、一方でデメリットもあることを忘れてはいけません。新卒がフリーランスになるデメリットには、以下のようなものがあります。
スキルや実績が得られない
新卒で初めからフリーランスとして活動する場合、スキルや実績を得ることが非常に難しいです。
新入社員として企業に勤める場合は、研修や上司の指導を通じて仕事のスキルを学んでいくことができます。もし入社時点で秀でたスキルがなかったとしても、働きながら仕事を学んでいき、経験や実績を積んでいくことができるでしょう。
一方でフリーランスの場合は、誰かから研修や指導を行ってもらえるわけではありません。仕事の一から全てを自分で行う必要があります。
自分自身では知識や能力を保持しているつもりでいても、いざ働いてみると「実践的な仕事上のスキルがない」「会社員としての経験を得られない」という壁にぶつかり、自分の実力不足に悩まされることがあります。
仕事の進め方がわからない
新卒フリーランスは、仕事の進め方がわからずに苦戦することがあります。仕事というのは一つの業務をこなせば良いわけではありません。
例えばプログラマーとして働く場合、ただプログラムを書くだけでなく、仕事のスケジュール管理をしたり、クライアントとミーティングをしたりすることも必要です。さらには、同時進行で別の案件を抱えることもあるでしょう。
ただしフリーランスの場合、マルチタスクをどうこなすか、優先度や緊急度をどのように決めるのかといったことを管理・指導してくれる人はいません。そのため仕事の進め方がわからず、気をつけていないと納期に遅れてしまうなど致命的なミスを冒してしまう可能性もあります。
このように新卒フリーランスとして働く場合は、ただ案件をこなせる能力だけでなく、多角度から仕事を進めていける広い視野と思考力が求められます。
仕事をもらう人脈がない
新卒フリーランスがぶつかることの多い大きな壁の一つに、仕事をもらう人脈がないということが挙げられます。
フリーランスとして活動するには、仕事をどこから獲得してくるかが非常に重要です。例えば会社員から独立したフリーランスの場合は、前職の上司や取引先から仕事をもらうケースが多いです。前職で関わっていた人からの仕事であれば、継続的な依頼も見込めるため安心して働くことができるでしょう。
しかし新卒の場合は前職がないので、人脈を使い仕事を獲得することは難しくなります。まずはポートフォリオを作成したりコツコツ実績を積み上げて信頼を得るなど、仕事を確保するための土台作りからスタートする必要があるでしょう。
社会的信用がない
フリーランスは企業勤めの方に比べ、社会的信頼がないと言われています。そしてこのことが、仕事や仕事以外のプライベートにも影響してくる可能性があります。
例えばフリーランスの場合、クレジットカードを作るのが難しいと言われます。新卒フリーランスの場合、金融機関からは社会経験があるとみなされず、信用を得るのは難しいでしょう。同様に家のローンや車のローンなども、信用が得られないため審査通過が難しくなります。
このようにフリーランスの場合、社会的信用が得られないことで苦労をすることがあります。特に家庭を築いて持ち家を建てたい、などと計画している方は注意しましょう。
場合によってアルバイトなどの兼業も必要
フリーランスになると、生活を守るために場合によってはアルバイトなどの兼業も必要になることがあります。時には、フリーランスの本業とは全く関係のないような仕事をこなさなければならないこともあるでしょう。
フリーランスでどの程度稼げるのかは、人によって大きく異なります。フリーランスは企業勤めの会社に比べ大幅に稼げる可能性がある一方で、案件が獲得できずに全く収入が得られないこともあります。
このように、フリーランスは会社員と違い給与が保証されているわけではないので、もし収入が得られない場合はアルバイトなどをして生活費を稼がなければなりません。そのため、安易に「フリーランスは稼げる」「フリーランスは好きな仕事ができる」と考えている方は注意が必要です。
新卒からフリーランスを目指す方は、最初の頃は仕事がもらえないリスクを把握した上で、どんな仕事でもこなして生活を守る”我慢の時期”があるという覚悟も必要です。
基本的に休みはない
先ほどフリーランスのメリットとして時間に縛られないことを述べましたが、これは言い換えると「どんな時間でも仕事ができる」つまり「自分で設定しない限り休みがない」ということになります。
実際にフリーランスとして働く方を見てみると、土日祝日や年末年始、お盆など一般の企業が休みとなる時期にも仕事をしている方が多いです。勤務時間に融通の効くフリーランスには、休日など関係なく緊急の仕事依頼がくることもあります。
また、フリーランスの場合は決まった時間に会社に行くわけではないため、オンとオフの区別がつきにくいです。フリーランスとして働くうちに、何をしているときも仕事のことが頭から離れなくなったという方もいます。
孤独感が強い
フリーランスとして働いていると、時に強い孤独感を味わうことがあります。
新卒で企業に入社した場合、同期や同僚などの仲間ができます。同期や同僚がいれば、時には仕事の悩みなどを相談したり、励まし合ったりできるでしょう。また仕事がうまくいった場合には、打ち上げや納会をして喜びを分かち合うこともできます。
しかしフリーランスには同じ立場で悩み相談をしたり、喜びを分かち合える仲間の存在がいません。そのため働いているときに寂しい思いをすることがあります。もし新卒フリーランスを目指すことを決めたら、たとえ孤独であっても自分で仕事をしっかりとこなしていくという強い意志を持ちましょう。
新卒でフリーランスになるのに必要な能力やスキル
新卒からフリーランスになるためにはどのようなスキルが求められるのでしょうか。新卒フリーランスに必要なものの例を以下にて5つ紹介します。
WEB系の知識やスキル
新卒でフリーランスを目指すのであれば、WEB系の知識やスキルを身につけておくのがおすすめです。
フリーランスとして稼ぎやすい仕事は、エンジニアやプログラマー、WEBデザイナーなどのIT業界に関わるものが多いです。なぜなら、WEBに関する仕事は出社せずに一人で自宅でもでき、1人で黙々と作業する業務も多いためです。
またWEB系の仕事は、知識や技術があれば経験不足を補いアドバンテージが取りやすいため、業界経験のない新卒のフリーランスでも活躍できる可能性があります。もし新卒フリーランスとして活躍したいのであれば、即戦力となるWEB関連のスキルを磨いておきましょう。
なおWEB系の仕事は、パソコンさえあればどこでもできるものが多いです。初期費用もさほどかからないため、金銭面を考慮したときに挑戦しやすいというメリットもあります。
仕事の進め方や自己管理能力
フリーランスとして働く場合、仕事の受注からスケジュール管理まで全て一人でこなす必要があります。
そのため、「どのような優先度で案件をこなすと良いのか」という仕事の進め方や、「目標の収入を得るためにはどれだけ働く必要があるのか」「いつまでに何をするべきなのか」ということを考える自己管理能力が求められます。
フリーランスの大きなメリットとして、時間を自由に使い好きなペースで働けるという点があります。そして案件をこなした量がそのまま収入につながります。
しかし、仕事をうまく進められない人や自己管理能力が低い人は、スムーズに多くの案件をこなせずに収入がなかなか増えなかったり、信頼を失ったりする恐れがあります。自分に甘いタイプや忘れっぽいような人も、フリーランスには向いていません。
新卒フリーランスを目指すのであれば、仕事そのものに関わるスキルだけでなく、しっかりと自分を管理できる能力を磨いておきましょう。
仕事をもらえる人脈
先ほど述べたように、フリーランスは自分で仕事を見つける必要があります。スムーズかつ安定して仕事を受けたいのであれば、仕事をもらえる人脈づくりも欠かせません。
一度会社員として働いていたなど業界経験がある方は、過去の仕事の実績で既に人脈があるケースが多いです。しかし新卒の場合は、一から人脈づくりをしていく必要があります。
そのため、新卒でフリーランスになる方は、まずは自分を信頼して仕事を依頼してくれるようなクライアントを探すところから始めましょう。
なお人脈づくりは、受け身の姿勢で待っていても難しいでしょう。自分から積極的に業界で働いている知人を見つけたり、小さな案件からでもコツコツを信頼関係を築いていく姿勢が大切です。得られた人脈で良い仕事ができれば、そこからさらに他のクライアントを紹介してもらえることがあります。
他責にしないマインドセット
フリーランスは責任感を問われる立場です。そのためフリーランスとして成長していくためには、他責にしないマインドセットがとても大切です。
どんな仕事もうまくいくケースばかりではありません。時にはミスをしてしまったり、何かトラブルに巻き込まれたりしてしまうこともあります。その際に周りの環境や他者のせいにしていると、いつまでも成長できずに、また同じ事態を招いてしまう恐れがあります。
特に新卒の場合、もし会社に勤めていたら上司が指導やフォローしてくれるような場面であっても、フリーランスなら全て自分で責任を負うことになります。そのため他責ではなく「自責」の考えで、責任感を持って働くことが強く求められます。
変化を楽しめる柔軟性
フリーランスを取り巻く環境は常に変化し続けています。長くフリーランスとして活躍したいのであれば、変化を楽しみつつさまざまな出来事に柔軟に対応していくこと求められます。
フリーランスとして働いていく中で避けたいのは現状維持です。「このままでいいや」と考えながら働いていると、必ずといって良いほど業界の流れについていけなくなるでしょう。市場価値によって収入が変化するフリーランスの世界では、業界への遅れは命取りとなります。
もし変化も楽しめるような気持ちがあれば、新しい技術やスキルを身につけることでフリーランスとして長く活躍していけるでしょう。
新卒フリーランスが向いている人の特徴
新卒フリーランスが向いている方の特徴には、以下のような点が挙げられます。
これらの特徴について把握しておくと、自身が新卒フリーランスとして活動し続けられるかどうかイメージしやすくなります。
それでは、各項目の内容をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
実務の経験・スキル・実績がある
実務経験・スキル・実績がある方は新卒フリーランスに向いています。このような方がフリーランスに向いている理由は、下表の通りです。
フリーランスに向いている理由 |
---|
・経験やスキルがあれば仕事を受注できる ・新規案件を獲得しやすい |
学生時代に特定の職種や仕事におけるスキルや経験があるとクライアントが望む成果物を納品できるため、リピートしてもらえる可能性が高まります。
また多くのクライアントは実績やスキルを考慮して仕事を依頼するため、プロフィールに記載できる経験があることでそれを見た人から新規の案件を獲得しやすくなるでしょう。
これらを考慮すると、最低限のスキルを身につけてからフリーランスになることをおすすめします。
仕事を受託できるような人脈がある
仕事を受託できる人脈がすでにある場合、新卒フリーランスに向いています。このような方がフリーランスに向いている理由は、下表の通りです。
フリーランスに向いている理由 |
---|
・新規営業をしなくても知人から仕事をもらえる ・仕事の内容のミスマッチが起こりにくい ・知人の紹介でさらに別の方から仕事をもらえる |
スキルや経験があるに越したことはありませんが、仮にこの点に自信がなくても人脈があれば知人からの紹介で仕事を受託できる可能性もあります。
新規の案件獲得が見込めなくても、仕事を回してくれるパートナーがいれば困ることは少ないでしょう。
また、知人の紹介で仕事を請け負う場合は、事前にこちらの実力を把握してもらえるため、仕事を進めるうえでミスマッチが起こりにくいメリットがあります。
さらに仕事で良い結果を出せば、知人経由で新たな仕事を受けられる可能性もあります。
これらを考慮すると、仕事を依頼してもらえる取引先を確保してからフリーランスになることをおすすめします。
自己管理をしっかりできる
自己管理をしっかりできる方も新卒フリーランスに向いています。このような方がフリーランスに向いている理由は、下表の通りです。
フリーランスに向いている理由 |
---|
・仕事のスケジュールはすべて自身の裁量で決まる ・体調管理を徹底しないと収入に影響が出る ・売り上げ管理もすべて自身で管理する |
フリーランスは仕事のスケジュールをすべて自身で決める必要があります。働く場所も自宅になるケースが多いです。
そのため、自己管理能力がないと怠惰な生活を送ってしまう恐れがあります。自身で計画を立て、しっかり実行する意志の強さが必要です。
また体調不良になっても自身の代わりになる人はいません。状況にもよりますが、休養が長引けば仕事ができなくなり、収入に大きな影響が出ます。
これらを考慮すると、自己管理能力を高めてからフリーランスになることをおすすめします。
孤独やプレッシャーに耐えられる強いメンタルがある
孤独やプレッシャーに耐えられる強いメンタルがある方も新卒フリーランスに向いています。このような方がフリーランスに向いている理由は、下表の通りです。
フリーランスに向いている理由 |
---|
・仕事の結果はすべて自己責任 ・チームで作業することが少ない ・黙々と1人で作業することが多い |
大前提として、フリーランスは仕事を基本的に一人で行います。受注から納品までを自身で行い、責任も一人で取る必要があります。
そのため会社員とは異なり、一人で黙々と作業することが多いです。チームや同僚と作業を進めていく連帯感を感じられず、孤独感を感じる人が多い傾向にあります。
これらを考慮すると、孤独やプレッシャーに耐えられる性格であるかを確認してから、フリーランスを目指すかどうか判断することをおすすめします。
税金関係の管理ができる
フリーランスになると、税金関係の処理を自身で行う必要があります。税金関係の処理を自身で行う理由は下表の通りです。
フリーランスに向いている理由 |
---|
・会社は税務処理を行ってくれず自分での手続きが必要なため ・税金を正しく払わなければ、フリーランスとして活動できないため |
会社組織に属していれば必要ない手続きを自身ですべて行わなければなりません。例えば確定申告や国民保険料の納入を自身で行う必要があります。また請求書の作成・管理を行うことも必要です。
なおこのような経理の作業は、クラウド会計ソフトといった、便利なツールを活用することで手続きを簡単にできます。会計ソフトは、項目に記入すると帳簿を付けられたり、口座連携をすることで明細を入力する手間が省けたりと、利便性が高いです。
このような会計ソフトを用いて自分で手続きができる方は、フリーランスになる前提で必要な条件を1つ満たしていると言えます。
新卒でフリーランスになるのにおすすめの職種
一言でフリーランスといっても、さまざまな職種があります。新卒でフリーランスになるにはどのような仕事をすれば良いのか、おすすめの職種を3つご紹介します。
WEBライター・ブロガー
WEBライター・ブロガーは、WEB上で記事などを書く仕事です。紙媒体が減りネットニュースやブログ・SNSなどが流行している昨今、WEB関連のライターはとても需要の高まっている職種になります。
WEBライター・ブロガーはフリーランスの形態と非常に相性が良いので、新卒がフリーランスとして目指すのにとてもおすすめです。
現在フリーランスとして活躍する方には、「フリーライター」を名乗りWEBライター・ブロガーとして活躍している方が多いです。ライターは、エンジニアやデザイナーなど他のWEB系の職種に比べ特別なスキルが不要なので、新卒からでも目指すハードルが低いです。
なお新卒からWEBライターやブロガーとして活躍したい場合、何よりも文章を上手に作成できるスキルが必要です。またそれを人に読んでもらい認めてもらわなければ意味がありません。
そのため将来フリーランスのWEBライター・ブロガーを目指すのであれば、学生のうちからさまざまな文章に触れ、またブログなどで実際に書いて文章作成に慣れておくと良いでしょう。
ライターの作業は学校と並行して進められる活動なので、アルバイトとして少しずつライターの実績を身につけておくのも一つの手です。
さらに卒業後は、学生時代に書いた文章を見せてアピールしながら案件獲得に努めると良いでしょう。SEO対策への知識など、常に変化し続けるWEBの知識についても勉強しておきましょう。
WEBデザイナー・イラストレーター
WEBデザイナーは、企業などから依頼を受けたWEBサイトのデザインを担当し制作する仕事です。イラストレーターはイラストを描く人のことで、WEB媒体やゲームのキャラデザイン、商品パッケージのデザインなど活躍の場は多岐に渡ります。
WEBデザイナーやイラストレーターは、とにかく芸術センスと技術が必要な仕事です。その分高い能力さえあれば、新卒であってもすぐに依頼を受けることが可能です。対個人・対企業どちらからも依頼を受けやすく、仕事が探しやすいというメリットもあります。
そのため、WEBデザイナーやイラストレーターとして活躍したい場合は、学生のうちからとにかく技術を磨きたくさんの作品を作りましょう。学生時代から溜めていた作品データをポートフォリオにすれば、卒業後になって仕事を探したいときにアピール材料としてとても役に立ちます。
なおWEB関連でデザインの仕事を請け負う場合、「Photoshop」や「Illustrator」などを正確に使いこなせる能力が必須です。そのほか動画作成ソフトを扱える能力なども重宝されるでしょう。
業界の流れに遅れずに常に成長し続けるためには、卒業後も技術向上への努力や新しい知識の勉強を怠らないようにしましょう。
エンジニア
エンジニアはクライアント側の要望に応えながら、システムを開発したり構築したりする職種です。
細かく見てみると、「システムエンジニア」をはじめ「プログラマー」、「WEBエンジニア」などさまざまな種類の職種があります。このうち、新卒フリーランスにも働きやすいと言われているのがWEBエンジニアです。
WEBエンジニアはWEBサイトやスマホのサイトで動作する機能を開発したり、WEBサービスに必要なシステム、アプリなどの設計・開発に携わります。スマホの時代になったことで非常に需要が高まっているので、フリーランス向けの案件数が多いという特徴があります。
なお、WEBエンジニアは豊富な知識を求められる職種です。学生のうちから専門知識を学び、知識量を身につけておきましょう。即戦力として認められるためには、WEBエンジニアの知識を学べる大学や専門学校に通うという方法もあります。
新卒でフリーランスになる上でよくある質問
新卒フリーランスから会社員になることは可能?
一度フリーランスを目指した後に、「やはり会社員になりたい」と考える方もいるでしょう。結論から述べると、新卒フリーランスから会社員になることは可能です。
なお新卒フリーランスから会社員を目指す場合、大学卒業後から3年以内であれば「既卒」扱いになります。卒業後3年以内という既卒は新卒に比べるとやや不利ではあるものの、「中途」の枠に比べると就職しやすいです。
なお既卒として就職を目指す際は、面接等で卒業後に何をしていたのかをほぼ必ず問われます。また「なぜフリーランスから会社員を目指そうと思ったのか」も聞かれるでしょう。そこで曖昧な返事をしてしまうと、「何もしていなかった人」とみなされ一気に就職できる可能性が下がります。
新卒フリーランスから会社員を目指す場合、フリーランスの間に面接でアピールできるような実績を作っておくことが重要です。そのほか「フリーランスとして失敗したから仕方なく会社員を目指した」という印象を与えないよう、志望動機や就職後のビジョンをしっかりと考えておきましょう。
新卒フリーランスが仕事を受けるにはどうすれば良い?
新卒フリーランスが仕事を受けるには、エージェントサービスやクラウドソーシングの活用が近道です。
新卒フリーランスは人脈を作り知人から仕事の紹介を受けるほか、「レバテックフリーランス」や「Midworks」などのエージェントサービスや、「ランサーズ」や「クラウドワークス」などのクラウドソーシングに登録して仕事を探すという方法があります。
エージェントサービスやクラウドソーシングなら、条件を満たせば新卒でも案件を受けられる可能性が高いです。
ただし、それらのサービスには仕事を受けたい多数のフリーランスが登録しています。そのため、多くのフリーランスの中でも「自分に発注したい」と思ってもらえるように、クライアントにアピールする能力や実績を作りましょう。
新卒でフリーランスになる方が仕事・案件をもらうためには?
新卒でフリーランスになる方が仕事や案件をもらうためにおすすめしたいのが、「フリーランス名鑑」への登録です。
フリーランス名鑑は、クライアントがスキルや能力別にフリーランスを探し、直接仕事依頼ができるサービスです。手数料不要で利用でき、取引の際の仲介料が発生しません。また優良な案件が多く、フリーランスにとっては自分の能力に合った仕事とマッチングしやすいのもポイントです。
そのためフリーランス名鑑なら、新卒でも自分のスキルに合った仕事が探せるでしょう。新卒でフリーランスを目指したい方は、ぜひチェックしてみてください。