はじめに

約100サイト以上のビジネスモデル、サイトモデルのWebマーケティングをご支援させていただいた経験から、本記事では日本ではあまり認知されていないPinterestの有効性とSEOとの相性を解説していきます。

本記事では、①ビジネスでPinterestを使用する有効性 ②SEOとの相性 ③実例を知ることができます。

 

 

Pinterest(ピンタレスト)について知る

Pinterestの市場

・月間アクティブユーザー4億人(世界/2020,7月)そのうち日本ユーザーは530万人

└日本のユーザーは2018年の400万人から大きく増えて530万人。

└Instagramの国内利用ユーザーは3300万人

 

・約半数のユーザーが35~54歳(現在ではZ世代が急増)そのうち女性ユーザーは80%を占める。Instagramは実に9割のユーザーが35歳以下 Instagram=68%

 

ユーザーの90%が購入意思決定にPinterestを利用

出典:PR TIMES

 

Pinterestと相性が良いジャンル

ファッション、ヘアースタイル、ウェディング、インテリア、レシピ、動物、デザインなどの直感的に画像を見て捉えことができるジャンルが人気です。

海外層が強いので、日本独自のカルチャーや商材(着物、盆栽、和紙など)を海外ユーザーにも認知してもらいたい場合は、かなり有効な感覚です。

 

Pinterestの利点

ピン(投稿)にリンク先を指定することができる。

Instagramの投稿ではURLをプロフィール欄の1箇所にしかリンクできませんが、

Pinterestはキュレーションサービスなので、ネット上の画像を基本的にすべてリンク可能。

 

 

SNSとPinterestの特性と違い

出典:MarTechLab

 

SNS(Instagram、facebook、Twitter)の特性

過去または現在に体験し考えていること、感じたことをコミュニケーションを取るため、承認欲求を満たすためにシェア

 

Pinterestの特性

未来の自分のために興味があることをストック。(プラットフォーム内で他者とのコミュニケーションはとれない)

言葉で表すことが難しいファッション、デザインなどの画像を保存しておくことで、いつでもアイディアを引っ張りだせる状態。いわば、自分だけのアイディアボックスのようなもの。

 

参考:いまさら聞けないInstagram とPinterestの違いと、上手に使い分ける方法

株式会社イノーバ

 

 

GoogleとPinterest プラットフォーム別の検索意図の違い

Google内での検索意図/潜在的・顕在的ニーズ

知りたいこと、探しいるモノ・コト、購入できる場所(サイト、店舗)を見つけ、行動するための情報収集をする。

 

Pinterest内での検索意図/潜在的ニーズ

直ぐに何かアクション(購入、問い合わせ etc...)を起こすわけではなく、

ぼんやりとした目的で、興味があることに対してのアイディアや情報を自身のボードにストックする。

 

 

SEO(Google)×Pinterest

サイトモデルとしてはECサイト(BtoC)が有効です。

 

【Pinterestと相性の良い商材例】

 

●LTVの長い商材 例:高単価のジュエリー、アクセサリー

 

●定期購入が期待される商材 例:美容関連の商材、ファッション系の商材

 

 

Pinterestは2020年にSEOを最も伸ばしたドメインとして1位に。

Googleの5月のコアアップデートの結果、Pinterest.comの可視性が急上昇し、3週間以内に165の可視性インデックスポイントが大幅に増加。  Pinterestの認知度の急上昇の背後にある別の要因は、アダルトコンテンツとして解釈される可能性のあるキーワードの主要な関連性調整であると思われるものに起因していました。5月のコアアップデートの前は、これらのクエリはアダルトサイトを上位に返しましたが、アップデート後、Pinterestやその他の「家族向け」の情報ページに置き換えられました。  この例としては、「かわいい女の子」、「下着を着た男性」、「年配の成熟した女性」、「アジアの女性」、「オンラインアダルトゲーム」など、意図があいまいなクエリがあり、Pinterestは5からどこでも急上昇しました。これまでアダルトコンテンツで保持されていたランキングに代わって、多くのキーワードで約40位から1位を獲得。

引用・出典:デジタルの市場を調査している米国SISTRIXによる2020年にSEOを最も伸ばしたドメイン調査で1位。

2021年1月12日記事

参考元:Sistrix社

 

 

クロスメディアマーケティング

前項目でも記載のようにSNS、Google、Pinterestとそれぞれの特性を活かして顧客となりえるユーザーをナーチャリングすることが大事です。具体的なステップは下記の3つです。

 

【ステップ1】イベント、季節から逆算して数ヶ月前からPinterest、SNS(Instagram、facebook、Twitter)、Youtubeで投稿や配信を行い、「訴求したい時期に向けて仕込みを丁寧に、且つ継続して行うこと」で潜在層をストック。

 

【ステップ2】需要が高い時期が近づくにつれて、各種広告も併用し予算を集中投下。

 

【ステップ3】いざ、囲い込みができた段階で顕在層が比較的多いGoolge検索で見つけられ易い位置(上位表示)にいることが重要。

 

その際にCVRを高めるポイントは、ランディングページとしてTOPまたはカテゴリページ(商品一覧)を上位表示させておくことが理想です。例えば、ランディングページがコラムページになっていても上位表示をさせておくという観点では問題ないですが、CVするためにページ遷移をしなくてはいけない構成(コンテンツ)になっている場合は、CVRが落ちる想定をしておくと良いと思います。

 

具体的事例でお伝えしますと、ボーナスで自身のご褒美に何かアクセサリーを購入したいと考えている(探している)女性ユーザーがいるとします。InstagramやPinterestまたはリアル店舗でリング、ネックレス、ピアス、ブレスレットなど購入するにあたり何が良いか一定期間検討後、自身のご褒美にピンクゴールドのリングを購入する意思を固める。

 

検索エンジンを使用して「ピンクゴールド リング 」で調べる。

この時の検索意図としては、「ピンクゴールドリングの各種デザインや値段などを知りたい」ネットで購入するのか、それとも店舗があれば店舗に出向いて購入するのかを検討しているクエリと想定すると、ピンクゴールドリングのまとめ記事のようなコラムページを表示させるよりは、自社Webサイトのピンクゴールドリングの商品一覧ページにランディングさせるようにSEOを戦略的にサイト設計し準備して(仕込んで)おいた方が検索意図とマッチし、比較検討段階での有力候補として認識され、CVRも高くなると想定しています。

 

且つ上記のように様々なメディア、媒体でナーチャリングができたユーザーは角度が高い状態になっているので、購入または問い合わせまでのスピードも早いと想定されます。

 

 

SEO×Pinterest成功事例

【商材】ネイル関連

 

【行ったこと】

・各プラットフォームでの競合調査 ①検索エンジン内(Google)②SNS ③Pinterest内

・検索エンジン内での競合サイトが楽天、アマゾンにあたり、2大モンスターサイト(モール型EC)が出来ないこと(真似できない、やれないこと)は何かを考察し、競合サイトよりも専門性・独自性を高める施策を策定し、即実行。(Googleの検索品質評価ガイドラインで「ページ品質評価の最重要項目」と書かれているE-A-Tを満たす施策)

 

・Instagramでの競合調査やハッシュタグ検索調査

・twitterでの競合調査

・Pinterestビジネスアカウント取得、競合調査後のボード作成

・継続的にピンを誰でも作成出来るように内製の仕組み化(拡張機能の導入、ピン順番のフロー構築)

・サイト内での各カテゴリの役割を明確化して施策方針を固める

└カテゴリページはPinterestと連携(Pinterest内で各シーズン、色、種類毎にボードを作成し、定期的にピン)

└コラムページはtwitterと連携(サイト内でコラムを投稿したあと、twitterで拡散)

└Instagramではライブ配信で新商品をPR

 

【結果】

・全体収益は過去最高

・6か月でセッション数 約5倍

・検索VOL40000のキーワードで1位

・その他ミドルキーワード、ノウハウ系キーワードでも上位表示

 

 

まとめ

Pinterestは日本ではまだビジネス目的で使用されている企業が少ないので、商材によってはかなり有効です。

また、昨今SEOだけではWebからの収益を最大化することが難しくなってきている感覚ですので、網羅的なクロスマーケティングでユーザーをナーチャリングすることが大事です。

 

SEOの戦略設計を軸に、さまざまなWebマーケティングの手法を用いて貴社のご支援をさせていただければ幸いです。

フリーランス名鑑のオウンドメディア関連のコラムも監修させていただいていますので、是非よんでいただければと思います。

 

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