前回のシリーズ1では、Webマーケティングの重要性と企業がWebマーケティングに取り組む必要性について説明しました。しかし、Webマーケティング初心者にとっては、適切な戦略の立案や効果的なコンテンツ作成、競合との差別化など、Webならではのさまざまなハードルや疑問点が多いと思います。


シリーズ2回目となるこの記事では、私たちが多くのお客様から聞いた「よくある悩み」を紹介し、続けてそれぞれの悩みに対する「実践的アドバイス」をお伝えします。


シリーズ1回目に続いて、この記事も、あなたのWebマーケティング戦略を成功に導くためのガイドとなるだけでなく、チームメンバーや上司との課題共有やリアルな解決策として役立つかもしれません。


この記事では、Webマーケティングにおけるよくある悩みとその解決策をお伝えします。ぜひ、最後までお読みください。


適切な戦略立案が難しい

Webマーケティングを始めたばかりの方々にとって、適切な戦略を立てることは大きな課題の一つです。どんな方法から始めればいいか分からない、という声をよく聞きます。


よくある悩み


・どうすれば、明確な目標設定ができるのか?

・自社の強みを活かした戦略のつくり方は?


では、以下に実践的なアドバイスを説明します。


SMART原則を活用した目標設定を行う 

SMART原則(*)に基づいて目標を設定することで、具体的で達成可能な戦略を立てやすくなります。


競合分析を行う:SWOT分析 

自社の強みや弱みを把握し、競合他社との差別化ポイントを見つけることで、効果的な戦略立案につながります。ここで役立つのがSWOT分析(*)です。
 

*SWOT分析とは、企業やプロジェクトの強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理する方法です。

  • 強み(Strengths):
    自社の高品質な製品やサービス、優れたブランドイメージ、専門的な技術や知識を持つスタッフなどが挙げられます。
  • 弱み(Weaknesses):
    限られた資金、マーケティングの経験不足、競合に比べて低い認知度などが考えられます。
  • 機会(Opportunities):
    社会情勢の変化に伴うチャンスであり、規制緩和や新しい法律の施行などが含まれます。例えば、新札が発行される場合、券売機メーカーには特需が生まれます。また、規制緩和により今までできなかった事業が可能になることもあります。
  • 脅威(Threats):
    外部環境の変化による悪影響で、円高や円安、法的規制などが考えられます。


SWOT分析によって自社の現状を把握し、強みをさらに強化し、弱みを克服して強みに転換し、機会を活かし、脅威に備えるための様々な戦略を立案することで、競合との差別化を図っていきます。


マーケティングチャネルの選択と管理が難しい

たくさんあるマーケティングチャネル(宣伝方法)の中からどれを選べばいいのかわからない、ということもよく聞きます。

さらに、それぞれの媒体(以後はチャネルと呼びます)の優先順位をつけることも重要です。優先順位をつけて、予算を最も効果的に活用できるチャネルから運用していきます。


よくある悩み

  • チャネルの特性や効果がわからず、どれにすればいいかわからない
  • 限られた予算の中で、どのチャネルに注力すべきか判断できない
  • それぞれのチャネルを効果的に連携させる方法は?


では、以下に実践的なアドバイスを説明します。

※ここからは、かなり詳細な内容となります。じっくりとお読みください。


ターゲット顧客が利用しているチャネルを知る 

まず、自社のターゲット顧客がどのチャネルをよく利用しているかを分析しましょう。そのチャネルに予算の多くを投入することが、最も効果的なアプローチの一つです。


各チャネルの長所・短所を理解する 

SNSやメールマーケティング、コンテンツマーケティングなど、各チャネルの特性や長所・短所を理解することで、適切なチャネル選択ができます。 

例えば、若年層をターゲットにする場合、InstagramやTikTokが効果的ですが、ビジネス向けの場合はLinkedInが適切です。


IMC:一貫性のあるブランド戦略で顧客とのきずなを深める

これまで、Webマーケティングにおけるよくある悩みとその解決策について説明してきました。

これらの課題に対処しながら、より効果的なマーケティング戦略を構築するために、ここで重要な概念を紹介します。それが「統合マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication:IMC)」です。


IMCは、顧客に対して一貫した体験を提供し、ブランドのメッセージがどのチャネルを通じても同じであることを確保します。


IMCでのチャネルとしては、以下が挙げられます。


  • 広告:テレビ、ラジオ、印刷物、オンライン広告などを通じてブランドメッセージを広める。
  • 販売促進:クーポン、特別オファー、イベントなどを通じて短期的な販売を促進する。
  • パブリックリレーションズ(PR):メディアとの関係構築や、ブランドのイメージを向上させるための活動。
  • ダイレクトマーケティング:顧客に直接アプローチする手法(メール、SMS、電話など)。
  • デジタルマーケティング:ソーシャルメディア、ウェブサイト、SEO、コンテンツマーケティングなど、オンラインチャネルを活用する。


WebマーケティングにおいてIMCを成功させるためには、以下の4つの重要な要素に注目する必要があります。それぞれの要素について、詳しく説明します。


ブランドの顔を統一:一貫したイメージをつくる

すべてのチャネルで同じトーンや価値観を反映したメッセージを発信することが重要です。

Webサイト、SNS、メールマーケティング、広告など、あらゆる顧客の接点で一貫したブランドイメージを維持します。これはIMCの中核となる要素です。


・ブランドガイドラインの策定と運用: 

ロゴの使用方法、カラーパレット、フォント、トーンオブボイス(*)などを明確に定義し、すべてのマーケティング資料で統一的に使用します。これにより、ブランドの一貫性が保たれ、顧客の記憶に残りやすくなります。

*トーンオブボイスは、言葉の選び方や話し方のスタイルなど、ブランドの個性を表現する要素を言います。例えば、カジュアルで親しみやすいトーンを採用することで、若い世代の顧客にアプローチしたり、専門的で信頼性のあるトーンを用いることで、ビジネス向けの顧客に対して信頼感を与えたりすることができます。


綿密な情報発信:計画的で効果的なコンテンツを展開する

IMCの成功には、綿密なコンテンツ計画が不可欠です。各チャネルの特性を活かしつつ、全体として一貫性のあるメッセージを伝えるための計画を立てます。


・コンテンツカレンダーの作成 

年間、四半期、月間のマーケティング目標に基づいて、各チャネルでの投稿内容を実際の日付に置き換えて、事前に計画します。これにより、計画的かつ効果的な情報発信が可能になります。


・テーマの設定 

重点的に伝えたいメッセージやテーマを期間ごとに決め、それに沿ったコンテンツを各チャネルで展開します。これによって、メッセージの一貫性と強化を図ります。


・チャネル間の連携 

複数のマーケティングチャネルでコンテンツを連携させ、ユーザーが様々な方法で情報に触れられるようにします。これによって、メッセージの到達率と印象度が高まります。


・コンテンツの再利用と最適化 

一つのコンテンツを各チャネルの特性に合わせて調整し、それぞれの配信先に合わせてカスタマイズします。これによって、効率的なコンテンツ制作と多角的な情報発信が可能になります。



多様なメディアでストーリーを展開:新製品ローンチを例に

IMCの重要な実践方法として、様々な情報発信手段を活用し、一つの大きなストーリーを創り出します。

各プラットフォームの特徴を最大限に生かしながら、ブランドの核となるメッセージを一貫して伝えます。


例えば、新製品のローンチキャンペーンを行う場合、以下のようなIMCアプローチが考えられます:


  • Instagram:製品の魅力的な写真や短い動画を投稿し、視覚的に強い印象を残す
  • Twitter:製品の特徴や利点を簡潔なツイートで紹介し、即時性を活用する
  • 企業ブログ:詳細な製品レビューや開発背景のストーリーを掲載し、理解を深めてもらう
  • YouTube:使用方法や活用シーンを動画で分かりやすく解説し、実用性をアピールする


このように、各チャネルで異なるアプローチを取りつつ、全体として調和のとれたブランドストーリーを描き出します。このことで、ターゲットがどのチャネルに接しても、一貫したブランドメッセージを受け取ることが可能となります。


顧客の心に寄り添う:パーソナライズされたコミュニケーション

IMCの成功には、顧客視点に立ったコミュニケーション戦略が不可欠です。ターゲット顧客のニーズ、行動パターン、好みを深く理解し、それに基づいたメッセージを設計します。


・ペルソナの作成と活用 

典型的な顧客像(ペルソナ)を作成し、そのペルソナに向けたコミュニケーション戦略を立てます。ペルソナの設定によって具体的で効果的なメッセージングが可能となります。


・カスタマージャーニーの把握 

顧客が商品やサービスを認知し、購入に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を分析し、各段階に適したコミュニケーション方法を選択します。これによって、顧客の購買プロセスに沿った効果的なアプローチが可能になります。


・パーソナライゼーション 

顧客データを活用し、個々の顧客に合わせたメッセージやオファーを提供します。より関連性が高く、パーソナライズされたコミュニケーションを実現し、顧客とのつながりを強めることができます。


これらの顧客中心のアプローチによって、ブランドと顧客との間により強い結びつきを作り出し、長期的な関係構築につなげます。


以上の4つの要素をバランスよく組み合わせて実行することで、効果的なIMC戦略を構築できます。

結果として、ブランドメッセージの一貫性が保たれ、顧客との強固な関係性を築くことが可能になります。



Webマーケティング戦略の要点:基本原則を押さえ、進化し続ける

Webマーケティングの戦略立案には課題がありますが、適切なアプローチで克服可能です。効果的なWebマーケティングの基本は以下の点にあります。


  1. SMART原則による明確な目標設定
  2. SWOT分析を通じた自社の強みの理解と活用
  3. ターゲット顧客のニーズと行動パターンの深い理解
  4. 統合マーケティングコミュニケーション(IMC)の実践
  5. データに基づく定期的な戦略の改善


IMCを通じて、複数のマーケティングチャネルを効果的に連携させ、一貫したメッセージを発信することが重要です。これにより、ブランドの一貫性を保ち、顧客との強い絆を築くことができます。


完璧を求めるよりも、小さな成功を積み重ねることが長期的な成功につながります。また、Webマーケティングの世界は常に進化しているため、最新のトレンドや技術についていくことが重要です。必要に応じて専門家のアドバイスを求めることも、戦略の立案や実行において非常に有効な手段となります。


次回のシリーズ3では、コンテンツ作成、SEO、リソース管理など、Webマーケティングの実践的側面に焦点を当てます。


そして、この記事の内容を実践しながら、次回の内容に備えてください。皆様のWebマーケティングの成功を心よりお祈りしています。


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