YouTubeにおいて再生回数は、チャンネルの成長や収益に直結する重要な要素です。

 再生回数を増やすためには、再生回数が増える仕組み・特徴を知り、その対策をしていくことが大切となります。

 そこで今回の記事では、

YouTubeの再生回数を伸ばしたい

YouTubeの再生回数の仕組みを知りたい

という方のために、YouTubeの再生回数を伸ばす8つのポイントを紹介していきます。



YouTubeの再生回数カウントの仕組み

 動画の再生回数が増える仕組みは、大まかに説明すると以下のようになります。

 ①視聴者が動画を検索する

 ②視聴者が動画のサムネイル・タイトルを見る

 ③視聴者が動画をクリック・視聴する

   ↓

  動画の再生回数がカウントされる

上記①〜③の項目を対策していくことで、再生回数の向上が期待できます。



再生回数を増やすための対策・ポイント

1)キーワード設定(VSEO対策)

 視聴者が動画を探す際は、キーワードを使って検索をします。


 まずは検索にヒットし、動画をクリックされる機会を増やすために、チャンネル内のテキストに「検索されそうなキーワード」を入れるようにしましょう。

キーワード検索は、動画タイトルと概要欄のどちらも対象となるため、積極的に活用していきましょう。


SEOとは…「Search Engine Optimization」の頭文字を取った略称であり、インターネット利用ユーザーにより検索行動が取られた際に、展開するWebサイトが「検索結果上により多く露出されるために行う一連の取り組み」のことを表します。

VSEOとは…「Video Search Engine Optimization」の頭文字を取った略称であり、動画コンテンツに特化したSEOのことを意味します。(※1)


(※1)参考記事:VSEOとは?(VSEOとは?YouTubeなど動画のSEO基礎知識と対策のポイント)




2)動画タイトルを工夫する

 YouTubeで動画が多く再生されるためには「インプレッションのクリック率」が非常に重要となってきます。これは、視聴者のおすすめ画面に動画が表示された際に、クリックされた割合を示します。


 つまり、このクリック率が高いほどYouTube側に「いい動画だ」と評価され、自動的に他の視聴者のおすすめに表示してくれるという仕組みです。


 ではそのクリック率を上げるためにはどうすればいいのかというと、鍵となるのは「タイトル」と「サムネイル」です。


 まずは「タイトル」についてですが、当然のことながら視聴者の興味を惹くようなワードでなければクリックはされません。


 アメリカのコピーライター、ジョン・ケープルズ氏は自身の著書で、

 ・1番効果的な見出しは、相手の「得になる」とアピールするか、「新情報」を伝えるもの。

 ・一般的な内容より、具体的な内容のほうが信用される。(※2)

と記しています。

 

 「新情報」を伝えるのは難易度が高いですが、「得になる」ことや「具体的な内容」であれば誰でも考えることが可能です。


 例えば、ターゲットを絞る、成果・効果・価値に具体性を持たせる(数字を入れる)、心理学的効果を利用するといったことが、クリックされやすいワードとして挙げられます。


以下にタイトルに入れると効果的なワード例をまとめましたので、是非参考にしてみてください。


<視聴者の興味を惹くワード例>

 またキーワードや、その他視聴者の興味を惹くためのワードは、タイトルの前半に入れることが望ましいです。

 重要な単語を後半に入れてしまったり、タイトル自体が長すぎると画面上で見切れてしまい、視聴者の目に止まらなくなってしまいます。

動画タイトルは20〜35文字以内で設定するようにしましょう。

 また、動画タイトルをつける際は表記揺れにも注意しましょう(例:犬/いぬ/イヌ など)。


(※2)ジョン・ケープルズ『ザ・コピーライティング〜人の琴線にふれる言葉の法則〜』p12



3)サムネイルを工夫する

 動画タイトルと同じくサムネイルも、目を惹くものでなければ視聴者は興味を持ってくれません。


サムネイルを作成するときは、 

 ・タイトルと同じワードはサムネイルに入れない

 その動画の1番伝えたい内容や見てほしい場面など、視聴者にある程度の動画内容を想像させつつ、動画の展開を期待させるようなワードが望ましいです。


 ・ 同ジャンルの動画のサムネイルを参考にする

 動画ジャンルによって、サムネイルの傾向も異なります(例:料理動画→暖色系、インテリア動画→モノトーン系、など)。

 同ジャンルの動画の中でも再生回数の多い動画のサムネイルを参考にしつつ、フォントや配色などで自分のチャンネルらしさを出していきましょう。


 また、サムネイルは視聴環境によっては極小の画像になることを意識して、テキストの量、フォントサイズ、色選びや画像の解像度に気をつけて作成しましょう。



4)ターゲットを選定する

 視聴者の興味を惹くタイトルやサムネを作るためには、自分の動画やチャンネル自体のターゲット選定が重要です。

年齢、性別、職業、趣味など、まずは「どんな人に動画を見てほしいか」のターゲット像を明確にしましょう。


 「色々な趣味嗜好の人に雑多にアプローチした方が、投稿した動画をたくさん見てもらえるんじゃないの!?」


と思う方もいるかもしれません。

 ですが、ターゲットもジャンルもバラバラな動画を1つのチャンネルで投稿してしまうと、結果的にチャンネルが壊れてしまうのです!


 これにはYouTubeのアルゴリズムが大きく関係してきます。

YouTubeに動画を投稿すると、まず始めにチャンネル登録者へと拡散されます。

チャンネル登録者が投稿された動画を視聴したか、視聴時間がどのくらいだったか、コメントや高評価ボタンを押したか、など総合的にYouTube側が評価し、その評価を元にまだチャンネル登録をしていない他の視聴者のおすすめへ出すという仕組みになっています。

 

 つまりここでターゲットがバラバラの動画ばかりを投稿してしまうと、「既存のチャンネル登録者から評価が得られず、動画が拡散されない」ということになるのです。

 それどころか、自分に興味のない動画ばかり投稿するチャンネルということで、チャンネル登録を解除されてしまう可能性もあります。


 コアファンを獲得するといった意味でも、ターゲット選定は非常に重要なのです。



5)エンゲージメントを促す

 SNSにおける「エンゲージメント」は、「投稿への反応」のことで、YouTubeでは「高評価」「コメント」のことを指します。


 エンゲージメント率が上がるとブラウジング機能により、ホーム画面やおすすめ欄、検索上位に表示される可能性が高くなり、より多くのユーザーに動画を見てもらう機会が増えます。


 また、「視聴者からのコメントで動画の改善点を知ることができる」などのメリットもあるため、動画内や概要欄などで積極的に呼びかけていきましょう。



6)公開再生リストの作成

引用:YouTubeヘルプ(再生リストを作成して管理する


 「再生リスト」とは、自分のチャンネル内に任意で作成できる動画のリストです。


 自分が作成した再生リスト内で、視聴者が動画をクリック(再生)し終了すると、そのまま「再生リスト内の次の動画」の再生が始まります。

 テーマやシリーズごとの公開再生リストを作成しておくと、自分のチャンネルの動画をまとめて見てもらえる可能性が高くなります。

(例:料理チャンネル→「卵料理」、「和食」、「節約レシピ」などで作成)


 リスト内の動画を全て見てもらえるとは限らないため、再生リストを作成する際は、再生回数を増やしたい動画をリストの先頭に入れるのがおすすめです。



<再生リストの作成手順>

① YouTube Studioにログインし、再生リストをクリック

②「新しい再生リスト」で「公開」設定を選択し、再生リストのタイトルを入力

③ 作成された再生リストをクリック

④「動画を追加する」をクリックし、「あなたのYouTube動画」から再生リストに入れたい動画を選択



 また、自分の動画、他チャンネルの動画問わず1つの再生リストとしてまとめることができるという点を活かし、

 ・自分の動画の中で再生回数が多い動画

 ・自分の動画と同ジャンルの他クリエイターの動画

   +

 ・自分の動画(ジャンル問わず)

を入れた再生リストを作成することも、再生回数を伸ばす方法として有効です。


 同ジャンルの動画の視聴者は、自分の動画のターゲット層にも共通する属性が多いため、自分の動画もリスト内で続けて見てもらえる場合があります。


 このような再生リストを作成することで、他のクリエイターの動画の視聴者に自分のチャンネルの再生リストがクリックされ、自分の動画やチャンネルを認知し興味を持ってくれる視聴者の増加が期待できます。



7)アナリティクスを活用する

 アナリティクスでは、動画に対する視聴者の反応を見ることができます。

 ・「誰が(=「年齢と性別」など)」

 ・「どこから(=「トラフィックソース」)」

 ・「どのくらいの時間(=「視聴維持率」)」

動画を見ているのか、などのほか、

 ・インプレッション数

 ・インプレッションのクリック率

 ・サムネイルのクリック率

など、動画の再生回数を向上させるための重要な情報を知ることができます。



<視聴維持率>

 視聴維持率は視聴者がその動画に対してどれだけ満足しているかを示すものであり、動画の評価に直結してきます。

 平均的な視聴維持率は30〜40%(※3)と言われており、この数値を下回るようであれば改善を図るべきであると言えます。


 視聴維持率が低い主な原因としては、

 ・動画全体が間延びしており飽きてしまう

 ・サムネイルやタイトルと動画の内容に相違がある

 ・冒頭が長すぎる

などが挙げられます。


 視聴維持率が伸び悩んでいる際は、こちらを再確認してみてください。



<インプレッション数>

 インプレッション数とは、YouTube上で表示された回数のことです。

インプレッション数が低い場合、その動画は「YouTube上で評価が低い動画」ということになるため、改善が必要となります。



<インプレッションのクリック率>

 インプレッションのクリック率は、ユーザーに表示された回数のうち実際にクリックされた割合を示す数字です。

  一般的なインプレッションのクリック率は4~5%(※4)と言われています。

この数値よりも高ければ高いほど、動画は広く拡散されていきます。

 インプレッションのクリック率が低い場合、サムネイルやタイトルで視聴者の興味を惹くことができていないということになるため、こちらも改善が必要となります。


 アナリティクスから分析できる内容を、視聴者のニーズに反映させ、チャンネルの修正・改善点として活用していくことが大切です。

 また、自分の動画の視聴者がYouTubeにアクセスしている時間帯も見られるので、動画の投稿時間の参考にしましょう。


(※3)https://labotube.jp/youtube-seo/73383#:~:text=1%E3%81%A4%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82-,%E5%B9%B3%E5%9D%87%E7%9A%84%E3%81%AA%E8%A6%96%E8%81%B4%E7%B6%AD%E6%8C%81%E7%8E%87%E3%81%AF40%EF%BC%85%E4%BB%A5%E4%B8%8A,%E6%80%A7%E3%82%82%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82

(※4)https://media-hakase.com/column/article/page_2810.html#:~:text=%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%9A%84%E3%81%AB%E3%80%81%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE,%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%81%88%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82



8)YouTube shortsを活用する

 キーワード検索での表示や、チャンネルを認知・登録してもらわなければ見てもらいにくい通常動画と違い、ショート動画は自分のチャンネルを知らないユーザーにも見てもらうことができる機能です。


 通常動画と同じく高評価やコメントなどの機能があり、コメントの固定もできるため、固定コメントに「見てほしい自分の通常動画」を載せておくことで、自分のチャンネルへの誘導も期待できます。


 ただし動画時間は1分以内までと短いものであるため、動画にする内容は伝えたいポイントをしっかりと絞る必要があるほか、エンゲージメントを促す内容は画面の一部分にテキストで表示しておく、など通常動画とは別の工夫も必要です。


(YouTubeショートについてはこちらで詳しく解説しております!)

YouTubeショートってなに?特徴や投稿方法をわかりやすく解説!



まとめ

 今回は、YouTubeの再生回数を伸ばす8つのポイントを紹介しました。


 1)キーワード設定(VSEO対策)

 2)動画タイトルを工夫する

 3)サムネイルを工夫する

 4)ターゲットを選定する

 5)エンゲージメントを促す

 6)再生リスト作成や終了画面を活用する

 7)アナリティクスを活用する

 8)YouTubeショートを活用する


 競合の多いYouTube市場で再生回数を増やすためにはこれらのポイントを押さえつつ、視聴者が見たいと思う動画を作り、継続的に投稿していくことが重要です。



執筆者:升澤裕介

「マスザワ内閣」というYouTubeチャンネルで登録者5万人達成。令和の虎にも出演。

2020年からはYouTube・TikTokのマーケティング支援会社を立ち上げて企業をサポート。

上場企業他多数の実績あり。ぜひ一度下記よりご連絡ください。

📩y.masuzawa@goodfailure.co.jp

LINE登録はこちら👈