先日、Xでこんな投稿が広く拡散されていました。

この投稿を読んで、背中が冷たくなった経営者や事業責任者の方は少なくないと思います。

 

  • ちゃんと作ってくれているのか。
  • 今どこまで進んでいるのか。
  • 払ったお金が何に使われているのか。
     

外部に開発を依頼したことがある方なら、一度はこうした不安を感じたことがあるのではないでしょうか。

もちろん、この投稿だけを見て実際の事情を断定することはできません。開発会社にもさまざまな体制があり、誠実に開発を進めている会社もたくさんあります。

ただ、現役のエンジニアとして業界にいると、発注者から開発の中身が見えにくくなる構造は確かにあると感じます。

その不安を避けるための選択肢のひとつが、発注先を1人の熟練エンジニアに絞ることです。

なぜ、開発の中身が見えにくくなるのか

開発会社に依頼する場合、契約相手と実際に作っている人が別であることは珍しくありません。

窓口担当者、プロジェクトマネージャー、設計担当、実装担当、場合によっては協力会社や外部パートナーが入ることもあります。

これは大きな案件を進めるうえでは必要な体制でもあります。

ただ、発注者から見ると、実際に誰が作っているのか分からない。今どこまでできているのか、すぐに確認できない。質問しても、確認してから回答します、になりやすい。

こういう状況が起きやすくなります。

もちろん、すべての案件に大きな開発体制が必要なわけではありません。

中規模までのWebシステム、社内ツール、SaaSの追加機能、AI活用システム、業務効率化ツールであれば、もっと小さく、もっと中身が見える形で進められるケースもあります。

1人に絞ると、何が変わるのか

1人の熟練エンジニアに発注する最大のメリットは、作っている本人と直接話せることです。

要件を整理する人。設計する人。実装する人。動くものを見せる人。本番環境に反映する人。

これらが同じ人であれば、話が早くなります。

今どこまでできていますかと聞けば、作っている本人が答えられる。

この仕様は変えられますかと聞けば、その場で技術的な判断ができる。

実際に動いているものを見せてくださいと言えば、画面を見ながら確認できる。

発注者にとって大事なのは、単に安く作れることではなく、中身が見える状態で進められることだと思っています。

だからこそ、個人に頼む場合も誰でもいいわけではありません。

ここでいう熟練エンジニアとは、要件整理、設計、実装、本番反映、運用開始後の改善まで、一貫して見られるエンジニアのことです。

AI時代に、1人で進められる範囲は広がっている

ここ1〜2年で、開発の進め方は大きく変わりました。

経験のあるエンジニアがAIを活用することで、1人で対応できる範囲はかなり広がっています。

もちろん、AIがあれば何でも作れるわけではありません。

要件整理、設計判断、セキュリティ、データ設計、運用を見据えた実装、リリース後の改善などは、今でもエンジニアの経験が必要です。

ただ、実装スピードや調査速度は明らかに上がっています。

以前なら複数人で分担していた作業でも、経験のあるエンジニアであれば、AIを使いながら1人で進められる場面が増えました。

AIがエンジニアを不要にするという話ではありません。

むしろ、熟練したエンジニアの生産力が、AIによって大きく引き上がっているという話です。

だからこそ、一定規模までの開発であれば、大きな組織に依頼するだけでなく、1人の熟練エンジニアに絞る選択肢も現実的になってきています。

時間売りではなく、成果物ベースで進める

私が提案したいのは、時間単価でエンジニアを借りる形ではありません。

発注者が本当に欲しいのは、エンジニアの稼働時間ではなく、事業や業務で実際に使える成果物のはずです。

だから私は、最初に作るものの範囲を整理します。

 

  • 何を作るのか。
  • どこまで作れば一次納品なのか。
  • 何ができたら正式版なのか。
  • 本番で使える状態とはどこまでなのか。
     

ここを曖昧にしたまま進めると、作る側も発注する側も途中で苦しくなります。

だから最初に認識を合わせたうえで、段階ごとに成果物を確認できる形で進めます。

要件整理から設計、実装、本番反映、運用開始後のブラッシュアップまで、1人の熟練エンジニアが責任を持って進める、請負型の受託開発です。

段階納品で、発注リスクを小さくする

開発発注で怖いのは、最初から大きな金額を払ったのに、完成するまで中身が見えないことです。

だから私は、いきなり本番開発に入るのではなく、段階ごとに成果物を分けて進めます。

第1段階 要件整理とホットモックの一次納品

まず、作りたいものの目的、使う人、必要な機能、不要な機能を整理します。

この段階では、いきなり完璧な仕様書を作ることは目指しません。

実際に触れるホットモックを作り、画面や操作感を見ながら認識を合わせます。

一次納品の目的は、完成品を作ることではなく、作るべきものの輪郭を早い段階で明確にすることです。

第2段階 正式版の二次納品

一次納品で方向性が固まったら、正式版の開発に進みます。

ホットモックでは省略していたデータ設計、権限管理、エラーハンドリング、ログ、セキュリティ、外部連携、管理機能などを整えます。

この段階で、単に見た目が動くものから、実際の業務に組み込めるものへ引き上げます。

第3段階 本番デプロイとブラッシュアップ後の完納品

正式版ができたら、本番環境へデプロイします。

ただ、本番に出して終わりではありません。

実際に使い始めると、事前の要件整理では見えなかった改善点が出てきます。

そのフィードバックを反映し、運用上の不安を潰した状態で完納品とします。

このように段階を分けることで、発注者は各フェーズで成果物を確認しながら、次に進むかどうかを判断できます。

特に相性が良い案件

1人の熟練エンジニアによる請負開発が向いているのは、たとえば次のような案件です。

 

  • 社内業務を効率化するWebシステム
  • 手作業で回している業務の自動化
  • 既存業務にAIを組み込むシステム
  • SaaSやWebサービスの新機能開発
  • 既存システムの改善や追加開発
  • 作りたいものはあるが、要件がまだ固まりきっていない案件
  • 自分で作ったプロトタイプを本番品質に引き上げる開発
  • 受託会社から出てきた見積もりや設計の妥当性レビュー
     

こうした案件では、要件整理から設計、実装、リリース後の運用まで一気通貫で見られることが価値になります。

逆に、複数年がかりの大規模な基幹システム再構築や、24時間365日の監視・即時対応が必要なシステムは、組織化された開発会社に依頼したほうが良いです。

大切なのは、案件の性質に合った発注先を選ぶことです。

最後に

開発発注で怖いのは、途中で中身が見えなくなることです。

  • 誰が作っているのか分からない。
  • どこまで進んでいるのか分からない。
  • 完成するまで成果物が見えない。

この状態で大きな予算を使うのは、発注者にとって大きなリスクです。

だからこそ、案件によっては、発注先を1人の熟練エンジニアに絞るという選択肢があります。

  • 1人のエンジニアが、要件整理から設計、実装、本番デプロイ、ブラッシュアップまで一貫して担当する。
  • 段階ごとに成果物を納品し、その都度確認しながら次に進む。
  • 時間ではなく、成果物をベースに進める。

この形であれば、開発の中身を確認しながら、リスクを抑えて進めることができます。

私自身、要件整理から設計、実装、リリース後の運用まで、一貫してお受けしています。

たとえば、以下のような相談からでも大丈夫です。

  • 作りたいものはあるが、要件に落とし込めていない
  • 小さく試作してから、本番開発に進みたい
  • AIを使って業務を効率化したい
  • 自社サービスの新機能を開発したい
  • 既存の開発会社の進捗や見積もりが不安
  • 自分で作ったプロトタイプを本番品質にしたい

まずは、要件整理や技術相談の段階からお話を聞かせてください!