フリーランスの資産形成は1000万円までNASDAQ100・FANG+、その後S&P500で守るべきか
- 伊勢 将輝
- 記事制作日2026年5月8日
- 更新日2026年5月8日
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はじめに
フリーランスには、会社員のような退職金もなければ、企業年金という強い土台もありません。
だからこそ、資産形成においては「とりあえず積み立てていれば安心」という話だけでは足りない場面があります。
今回取り上げたいのは、
YouTube動画1 と
YouTube動画2
で語られていた、非常にシンプルでわかりやすい考え方です。
それは、
1000万円まではNASDAQ100やFANG+のような成長性の高い指数で資産を増やし、1000万円を超えたあたりからS&P500のような広く分散された指数に移していく
というものです。
この考え方は、特に「今から資産形成を急ぎたいフリーランス」にとって、かなり相性がいい発想だと感じました。
なぜ最初からS&P500一本ではなく、NASDAQ100やFANG+なのか
S&P500 は王道です。
広く分散されていて、米国株の成長を全体で取り込める。長期投資の基本として非常に優れています。
ただ、フリーランスの現実を考えると、少し物足りなさもあります。
たとえば30代後半、40代から本気で資産形成を始める人にとっては、
「安全だが増え方がゆるやか」という選択は、時間の不足を補いにくいことがあります。
そこで出てくるのが、NASDAQ-100 や FANG+ のような、より成長企業に寄った指数です。
動画の主張を整理すると、考え方はこうです。
- S&P500 は守りの土台
- NASDAQ100 は攻めの主軸
- FANG+ はさらに加速させる装置
つまり、最初から守りを固めすぎるよりも、まずは資産を大きくするフェーズでは成長力を重視しよう、ということです。
フリーランスにとって「最初の1000万円」は意味が重い
なぜ「1000万円」という区切りがよく語られるのか。
それは、資産形成において最初の1000万円が最も苦しい壁だからです。
10万円が20万円になるより、1000万円が2000万円になるほうが、相場環境次第では早いこともあります。
元本が大きくなるほど、複利の効き方が変わるからです。
動画でも示唆されていたのは、1000万円までは資産を増やすエンジンを重視するべきという発想でした。
その役割を担うのが、NASDAQ100やFANG+のような高成長インデックスです。
フリーランスにとって、この最初の1000万円には特別な意味があります。
- 生活防衛資金とは別に、将来資産の核になる
- 仕事が減った時の精神的な支えになる
- 「稼ぐしかない」状態から少し自由になれる
- お金に振り回されにくくなる
つまり1000万円は、ただの通過点ではなく、働き方の自由度を上げる最初の土台でもあります。
1000万円までは「攻め」、その後は「守り」に切り替える
この戦略の面白いところは、ずっと攻め続ける話ではないことです。
むしろ本質は逆で、
最初は攻めて、ある程度資産ができたら守りに移る
という切り替えにあります。
たとえば、1000万円まではNASDAQ100やFANG+で増やす。
そして1000万円を超えたら、追加投資先や資産配分をS&P500寄りにしていく。
これには大きな意味があります。
1. ボラティリティを下げられる
FANG+やNASDAQ100は強い反面、下がるときも大きいです。
資産がまだ小さいうちは、その値動きを「成長のための必要コスト」と割り切れるかもしれません。
しかし資産が1000万円を超えてくると、同じ下落率でも金額ダメージがかなり大きくなります。
2. 守るフェーズに入れる
資産形成の前半は「いかに増やすか」が中心です。
でも後半は「どう減らさないか」が重要になります。
S&P500への移行は、その守りへの切り替えとしてわかりやすい考え方です。
3. フリーランス特有の不安定さに対応できる
フリーランスは、収入が読めない月があります。
仕事が切れたとき、設備投資が必要なとき、税金や社会保険料が重いとき、資産を取り崩す可能性もあります。
そのときに高ボラティリティ商品ばかりだと、必要なときに大きく傷んでいることもある。
だから、ある程度増えた後は、広く分散されたS&P500へ寄せていく発想は合理的です。
ただし、FANG+やNASDAQ100にははっきりした弱点もある
ここは大事です。
動画の考え方は魅力的ですが、そのまま真似すれば誰でもうまくいくわけではありません。
特に注意すべきなのは、集中リスクです。
NASDAQ100もS&P500より偏りがありますが、FANG+はさらに銘柄数が少なく、特定の大型テック企業への依存度が高い。
AIブーム、金利環境、規制強化、企業業績の失速といった要因で、一気に大きく崩れる可能性があります。
また、動画では「1000万円まで増やす」戦略の魅力が強く伝わりますが、フリーランスにとってはもう一つ重要な論点があります。
それは、投資資金と事業資金を混ぜないことです。
フリーランスは、急に売上が落ちることもあります。
そのとき、生活費や税金の支払いのために、暴落中の資産を取り崩すことになると最悪です。
だからこの戦略を採るなら、最低でも以下は守るべきです。
- 生活防衛資金は別で確保する
- 税金・社会保険料の資金は投資に回さない
- 事業用の運転資金は別口座で管理する
- 値動きの大きい商品は「15年以上触らない資金」で持つ
ここを外すと、攻めの投資はただの無理な賭けになります。
フリーランスに向いているのは「全部FANG+」ではなく「段階設計」
個人的に、この動画の内容をフリーランス向けに翻訳するなら、
「全部をFANG+にしよう」ではなく、
資産形成に段階を作ろう
という話として受け取るのが正しいと思います。
たとえば、こんなイメージです。
フェーズ1:資産1000万円までは成長重視
- 新NISAなどの非課税枠を活用
- 積立の中心をNASDAQ100やFANG+に置く
- ただし生活防衛資金は別に確保
フェーズ2:1000万円を超えたら守りを意識
- 新規積立の一部をS&P500へ移す
- すでに増えた資産は無理に全部売らず、全体の比率で調整する
- 値動きの大きい資産を持ちすぎないようにする
フェーズ3:生活と資産形成の両立
- 事業収入が不安定な年は無理に攻めない
- 売上が良い年だけリスク資産を増やす
- 投資のストレスが仕事に影響するなら配分を落とす
このように考えると、動画の主張はかなり実践的になります。
会社員よりも、フリーランスのほうが出口戦略が重要
このテーマで特に感じたのは、フリーランスは入口より出口が重要だということです。
会社員なら、毎月の給与や賞与、退職金、福利厚生など、いくつかの安全網があります。
でもフリーランスには、それがありません。
だからこそ、
- いつまで攻めるのか
- どの金額で守りに入るのか
- 何をもって安心資産とするのか
この設計を、自分で決めなければいけません。
「1000万円まではNASDAQ100やFANG+、そこからS&P500」という考え方は、
この出口戦略をかなりシンプルにしてくれます。
完璧な正解ではないかもしれません。
でも、判断基準がないまま何となく積み立てるより、ずっと実用的です。
まとめ
YouTube動画1 と
YouTube動画2
をフリーランス目線で整理すると、主張の核はかなり明確です。
資産が小さいうちは成長力を優先し、1000万円を超えたら安定性を高める。
これは、退職金のない働き方をしている人にとって、非常に合理的な考え方です。
- 最初はNASDAQ100やFANG+で増やす
- 1000万円を超えたらS&P500へ寄せる
- ただし、生活資金や事業資金とは完全に分ける
- 攻めるのは、あくまで長期で触らない資金だけ
フリーランスの資産形成に必要なのは、「安全か危険か」の二択ではありません。
どのフェーズで何を持つかを決めることです。
1000万円までの加速と、その後の安定化。
この考え方は、資産形成に迷うフリーランスにとって、かなり強いヒントになるはずです。
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