"こんなWebサービスが欲しい"と、アイデアを思いついた場合、あなたはどうしますか?

 

『誰かが作ってくれたらいいな』と祈りながら仕事に戻りますか?
それとも年単位で計画を建てて、莫大な時間と費用を注ぎ込みますか?

 

今回ご紹介するのは、そのどちらにも当てはまらない第3の選択肢です。
それは『超短期間・低コストでWebサービスをリリースし、需要を検証する』という手法です。別名『MVP開発』とも呼ばれます。

 

(MVP開発のメリットや、気をつけるべき点については下記を御覧ください)

 

 


一見無謀な挑戦のように思えるかもしれませんが、
非常に便利なクラウドサービスや各種フレームワーク、そしてChatGPTというAIの支援もある現在、Webサービスの開発はそれほどハードルが高いものではありません。

 

今回は『2週間でWebサービスをリリースするにはどうしたらいいか』、その手順をまとめてみました。
もしあなたが素晴らしいWebサービスのアイデアを思いついたのであれば、是非この手順に沿って、開発を行ってみてください。

 

手順1:計画を建てる(ただし必要な部分だけ)

超短期間で作るのであれば、計画はいらないのでは……?と思うかもしれませんが、むしろ逆です。

 

これから行うのは、例えるならハイキングやジョギングではなく、山の中を走り抜けるトレイルランニングです。
なので綿密なコース選びや所持品の選定を行う必要があります。

 

ただし序盤に行った通り、計画に時間を掛けすぎるのはよくありません。
例えば『このWebサービスに需要はあるのか』について何ヶ月も調査を行ったりする必要はないです。(その検証を行うのがMVP開発です)

変わりに、下記のような点について計画を建てましょう

 

MVP開発の計画段階で決めておくべき点

  1. Webサービスの肝となる機能
  2. (1)に必要となる最小の構成
  3. このサービスを利用してほしいターゲット・ペルソナ設定
  4. 集客方法
  5. リリース日
  6. 第一目標(成功の定義)

『1.Webサービスの肝となる機能』は、文字通り、このプロジェクトの根幹部分になります。
ここはあやふやにせず、しっかりと1つに絞ってください。

そしてその上で『2.必要となる最小の構成』を考えましょう。
事業を計画する際は”こんな機能やあんな機能を付けたい”と夢が膨らむかもしれませんが、それは一旦置いといて、逆に”何を切り捨てられるか”について考えてください。

得に、『運用でカバーできる機能はないか』については考えましょう。
例えば”見積もりが必要なプラン”があるならば、わざわざ見積もり機能・決済システムを実装するのではなく、そのプランを選んだ顧客だけ個別に接客を行う、といった手を取ることが出来ます。

 

『3.このサービスを利用してほしいターゲット・ペルソナ設定』は、その後の細かな選択を素早く行うためにも必要な項目です。
なので”世界各国の老若男女”と書くのではなく、ターゲット像の年齢・性別・職業・収入・家族構成等、事細かに絞り込んでください。(ペルソナ設定とはそういうものです)
この設定を行うことで、今後全ての選択に軸が出来ます。

 

『4.集客方法』についても、ある程度計画しておきましょう。
MVP開発は、利用したユーザーの動向に合わせて改良を施していきますが、最初のユーザーがそもそも集まらなければ、そのデータすら取れません。
”広告宣伝費”か”アプローチ方法(既存ビジネスの顧客やSNSフォロワー)"のどちらかを確保してください。

 

『5.リリース日』もMVP開発では重要ですね。
熱意の無いWEBサービスはいつまで経っても開発が終わらず、リリースが伸び続けてしまうこともあります。
MVP開発は時間を掛けた時点で失敗です。リリース日を絶対守れるよう、計画を建てましょう。

 

そして『6.第一目標』です。
『目標』と書くと”100万ダウンロード”とか”世界中の人々に使ってもらう”といった壮大なことを書いてしまいそうなので『第一目標』としています。
この第一目標には『このWebサービスに需要があると裏付けるには、どのぐらいの数値設定がふさわしいか』ということを考えて書いてください。

 

以上で計画は終わりです。
なおこの計画は1~2日で終わらせてください。時間を掛ける意味はそこまでありません。

 

 

手順2:システム会社と打ち合わせる

計画が終わったなら、素早くシステム会社と連絡を取って、打ち合わせを始めましょう。

 

なお、システム会社は『MVP開発に慣れた会社』を選んでください。(弊社でも構いません
最初の段階で”需要の検証のため、最小構成で素早く開発を行ってくれる会社を探している”旨を伝えましょう。
でなければ、お互いの貴重な時間が無駄になってしまうかもしれません。

 

『この機能を増やすと満足度が上がるかも』とか『将来性を考えれば、このぐらいのサーバに乗せたほうが……』といった言葉には耳を貸さなくて構いません。
とにかく『最小・最短でつくるには、どのようなツールが使えるか』について、検討してもらいましょう。

なおこの打ち合わせですが、『要件だけ聞いてパパッと見積もりだけ出してきた』会社は避けてください。
逆に『こちらの意図を汲んだ上で、どのような構成がふさわしいか、ともに検討・提案を行ってくれるシステム会社』を選んでください。

 

MVP開発は、Webサービスが出来た所からスタートです。そこから機能を改善したり、足したり引いたりしていかなければなりません。
ただシステムを作るだけでなく、システム面でのアドバイスをくれる会社でなければ、プロジェクトを維持するのは難しいでしょう。

 

 

手順3:二人三脚で開発を進める

プロジェクトの意義や期間、そして予算についてしっかりと意思の疎通ができたならば、いよいよ開発開始です。

 

ただし『あとはシステム会社に任せて、出来上がるのをただ待つ』のは止めましょう。
あなたは発注者かもしれませんが、開発メンバーの主要な一員でもあります。開発の進捗や、細かい部分の判断について、システム会社とこまめに打ち合わせを行ってください。

 

特に画面部分は大事です。もし可能ならfigmaやXD、最悪手書きやExcelでもいいので、『こういう画面にしたい』というプロトタイプを作って、システム会社へ提出しましょう。
(ただし、デザインまで行う必要がありません。むしろMVP開発においてデザインに時間を使うのは悪手です。”使いにくくない”状態であれば問題ありません)

 

なお試作品が出来上がった際には、あなたがチェックを行うと思いますが、
気に入らない点があったとしても、全て直そうとは思わないでください。
あなたが気に入るまで修正を繰り返すならば、MVP開発の意味がなくなりまし、それが本当に誤りかどうかは、リリースしてみないとわかりません。
あくまで『需要の検証に支障があるか』という判断基準で、修正の依頼を行いましょう。

 

この記事のタイトルを『2週間でWebサービスをリリースする方法』としたのは、そのあたりの意識も込められています。
何ヶ月も時間を掛ける必要はありません。支障がなければ、リリースしてから直せばいいのです。

 

 

手順4:公開!からのデータ取りと改善

いよいよWebサービスを公開します!
ゴールイン……と言いたい気持ちもわかりますが、先程も述べた通り、MVP開発ではむしろリリースがスタートラインです。

 

とにかくサービスに関心を持った人のデータを細かく取得し、分析を行ってください。
特に以下の点を注意深く解析しましょう。

 

  • どのようなユーザーが関心を持っているか
  • あなたのWebサービスをどのような用途で使おうとしているのか
  • どのページまで到達した人が多いか、ページのどこまで目を運んでいるか
  • Webサービスの利用を留まった人は、なぜそこで止めたのだろうか
  • 利用してくれた人は満足しているか。リピートしているか
  • 検討した人、申し込んだ人、リピートした人達には、それぞれどのような違いがあるか

 

解析と同時並行で改善も行います。

解析の後で、ではありません。
解析はもちろん大事ですが、データから読み取れることよりも、改善した結果から読み取れることのほうが多いからです。
なので、一週間単位でWebサービスの改善を繰り返して行きましょう。

 

現代においてスピードは命

この10年、多くのウェブサービスが世に公開されてきました。
中にはとても上手く行って、世界中にその名が知れ渡ったウェブサービスもありますが、その何倍、もしかしたら何百倍ものウェブサービスは、終了したり、日の目を見ないまま開発が頓挫してしまったことでしょう。

 

ただしそれは、作った人の考えが甘かったからではありません。
あのGoogleですら、ほんの短期間で閉鎖してしまったサービスがたくさんあります。
ですがそれは考えが甘かったわけでなく、『とにかく短期間・低コストで作り、データを取ること』を最優先にしたからです。

 

かつてGoogleのプロダクトマネジメントディレクターであったMatt Glotzbach氏は、『Google内ではプログラマが新たな機能の開発を行った場合、それを数週間以内にオンライン上でプレ公開することが一般的』と書いています。

 

これは何もGoogleに限った話ではありません。
AmazonもFacebookもtwitterも、はじめはとても小さなプロジェクトでした。
そこから需要が確認され、リソースや機能を追加していき、今のような巨大なサービスへ進化していったのです。

 

つまり、WEBサービスにおいては『低コストで素早く制作する』ことこそ王道であり、『長い時間とコストを掛けて開発を行う』手法はむしろ敬遠されているのです。

なのでもし事業のアイデアが思いついている場合は、ぜひすぐにお問い合わせいただければと思います。
ひょっとしたら、世界中を動かすようなWEBサービスがそこから始まるかもしれません。

 

 

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