【事例紹介】ニッチジャンルのインフルエンサー目指してみた!
- 尾関 将樹
- 記事制作日2020年8月9日
- 更新日2022年1月27日
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初めまして、尾関です。
現在、知人の製作しているBtoC向けの割とニッチなアウトドア商材の売り上げ増加、
来年初旬リリース予定の新規ECサイトをローンチに向けて
Web周りの施策を提案させていただいてます。
売り上げ増加の施策の一つとして、
SNS運用、その中でもとりわけ力を入れているTwitterの選定理由、
フォロワー増加のために行った施策を紹介します。
(施策だけ見たい方は3:実際に行ったTwitterフォロワー増加施策まで)
お客様の現状
ECサイトはリリース前なので、
コーポレートサイトの流入・運用しているSNS(Facebook/Instagram)から
現状把握・課題抽出を行いました。
【現状】
- 社員はおらず社長のみ。
- いわゆるオーダーメイドの職人製作のプロダクト。修理等の受託業も行っている。
- Web周りの知識・予算を販路拡大に割けない。
- 主な販促チャネルは、①Webサイト②提携先からの2つ。
- コーポレートサイトへの流入が約400件/月
(※ほとんどが指名での検索流入。修理系のワードは検索1位。
GA・SearchConsoleが導入されていないため想定値) - 他社とコラボレーションすることもあり、
コラボ初期はそこから認知拡大・リファーラルでの流入あり。 - Facebookページのいいね数約800件(Facebookが拡散される時期に獲得)、
Instagramのフォロワー約1000件。
(※Instagram(Facebookはインスタをシェアしているだけ)は
ハッシュタグが最適につけられていない状況) - SNS経由でのウェブサイト流入はほぼなし。
- 年に数回イベントへの出店。
【現状行われているWeb集客経路】
①コラボ・イベント出店による認知(⇒SNSのフォロー)⇒指名KWでの検索⇒CV
②修理系KWでの検索⇒CV
(Instagramはハッシュタグが指名KWのみで、一般KWでの流入はないと想定。)
【売り上げ増加のための課題・初期段階施策】
①SNSでの認知とそこからのWebサイト流入が拡大していない。
⇒拡散するSNSの導入(Twitter等)・Instagramのハッシュタグ最適化(一般KWのハッシュタグ設置等)等
②検索ボリュームの大きい一般KWでのWebサイトへの流入がない。
⇒コーポレートサイトの最適化・メディアの導入(新ブランドコーポレートサイトの中に組み込む予定)等
ということで施策の一つとしてTwitter運用を実施しました。
Twitterを強化している理由
認知拡大はもちろんですが、ターゲティングの観点からもTwitterの運用が必須だと想定したからです。
この商材について興味のあるユーザーが用いるSNSとしては3つあって、
①Twitter
20代後半~40代前半、男性、年収400万以上の独身、ものごとに熱中するオタク気質、
メーカー技術職勤務、アニメ好き
②Instagram
20代後半~40代前半、男性、年収350万以上の独身、キャンプ・登山・カメラ好き、
丁寧な暮らし、ミニマリスト的な流行に敏感、年収の割にパタゴニアのようなブランド買いがち、
マーケティング・企画職
③Facebook
40代後半~60代前半、男性、年収600万以上の既婚者、かつては①、
子供が家を出てかつての趣味を再開、もしくは継続していたがお金に余裕ができたため趣味投資
各比率としては、①7割、②4割(TwitterとInstagramは2割ほど重複)、③1割、
かつフォロワーの中でも購買にいたる順番としては、
Facebook⇒Twitter⇒Instagramと想定しました。
そのため母数・購買意欲の観点からもTwitterの運用は必須と考えました。
商材に関する発信をしているアカウントを調査した結果、
- フォロワー10万以上のアカウントはなく、有名なYoutuberで3.7万、有名メディアで4.2万フォロワー
⇒ジャンルの母数としては大きくはない。 - フォロワー3000~1万以上の個人アカウントは5~6年運用している。
⇒短期間で5000以上のフォロワーまで到達するのは難しそう。 - フォロワー100~1000の趣味アカウントは相当数存在。
⇒これらのアカウントのフォローを狙いたい。
できればフォロワー1000~3000のアカウントからRTを狙いたい。 - そのジャンルの中でも製作しているオーダーメイド商材について発信している1アカウントのみ
⇒オーダーメイド商材についてTwitter特性を考えた上で発信すれば拡散されそう
(※引用リツイートで補足や交流するアカウントがないのはネガティブポイント)。
そのため、KPIとしては
3か月でフォロワー約1000、ECサイトローンチ時には約1500~2000獲得
と設定しました。
フォロワー3000人もいればそのジャンルではインフルエンサーになれそうと推定。
現状、一日一投稿、運用1ヶ月半でフォロワー約450、
一日平均インプレッション約8000、50いいね・20RTはコンスタントに出せており、
100いいね越えも約10ツイートできている状況です。
(※プロフィールアクセスの割にフォロー率が低いのが課題。)
Twitterを行っている人の母数が多いところへのポジション取り、
ブランドイメージを守るため過激なツイートでRTを煽る、
インフルエンサーがおらず引用リツイートでの拡散が狙う等、
個人アカウントでは可能な施策が出来ないと考えるとまずまずの出だしかと思っています。
▼TwitterAnalyticsの数値▼
▼開始初期からのインプレッション数値▼
TwitterからWebサイト流入⇒問い合わせ、
DM経由の問い合わせもあり徐々に効果が出てきています。
ニッチな業界だとしてもSNS強化の効果は大きさを実感しております。
そもそもその業界ははWeb周りの注力している人がおらず
SNSもしっかりやっている人が少ないため、
定期的に更新されるだけでも信頼できるというお声もあったそうです。
今の時代、SNSで発信していないというのは企業イメージにおいても
ディスアドバンテージになっているかもしれません。
【※補足※】
すぐ始められる各SNSの印象として、
- Instagram:インスタ映え。キラキラした女子がやっていそう。比較的コメントの治安良い。
- Twitter:オタクの巣窟。誹謗中傷・批判等が飛び交い、治安悪目。
- LINE@:企業情報が流れてくる。正直、飲み屋で登録させられてもすぐブロック。
- Facebook:利用はMessangerのみ。フィードは見ない。おじさんしか投稿しないでしょ。
一般的にありますが(間違ってはいない)、実際の各SNSの特徴としては、
- Instagram:女性比率が若干高め。ストーリーズは70%のユーザーが毎日投稿。月間アクティブユーザー約3300万。
⇒女性だけでなく、男性も相当数やっている。 - Twitter:月間アクティブユーザー4500万。SNSの中でLINEに次ぐ2位。平均年齢は35歳で、20代が最も多く、男女ともに30~40代のユーザーも多い。
⇒情報収集のためにTwitterを利用する30~40代が多い。 - LINE@:誰しもがやっているLINEに付随。LINE自体はインストール比率約73%。全年齢層でインストールされている。
⇒他SNSをやっておらずLINEだけやっている(例えば主婦や年齢高めの男女)の獲得チャネルになりうる。 - Facebook:男性比率が若干高め。25-34歳がボリュームゾーン。月間アクティブユーザー2600万。
⇒フィードも見られてるし、25-34歳の社会人はやっている人が多い。
と角度を変えて考えると、どのSNSも使い方次第ではユーザー獲得のチャネルになりうるという印象です。
▼提案資料抜粋▼
実際に行ったTwitterフォロワー増加施策
フォローするステップは、
①ツイートを認知⇒
②アイコンをクリックしプロフィールに流入⇒
③プロフィール・ツイートを閲覧⇒
④フォローする
です。
そのため①~③の強化施策を紹介します。
肌感ですが題目に対して効果のあった順に、☆◎〇△×で評価しています。
①ツイートを認知
■その人しか発信できない独自のコンテンツを配信(☆)
後ほどTwitter独自施策を記載しますが、一にも二にもコンテンツです。
いかに独自コンテンツを発信するかが拡散・フォローの最も重要なポイントになってくるかと思います。
今回の場合は、アウトドアのジャンル×オーダーメイドのかけ合わせた内容について
発信しているアカウントもほぼなかったため、
製作風景・技術紹介・作品紹介・修理事例等について発信していきました。
発信内容も、①広告色を消す、②検索では知り得ない情報・一次情報、③視覚的に目を引く写真
の3点は心掛けています。
SNS自体が広告宣伝媒体でなくコミュニケーションツールのため、できるだけ有益な情報発信を行います。
写真を提供してもらい、過去のInstagramの投稿やヒアリングを定期的に実施し、
そこで得たコンテンツを私が共有しているスプレッドシートにまとめ、
お客様に添削していただき発信しています。
■プライベートなつぶやき(×)
これは必要ないです。知らないおじさんのつぶやきなんて誰も見たくないですよね。
運用初期にプライベートなつぶやき何個かしていただいたのですが
エンゲージメント率下げるだけで逆効果です。
つぶやくことがなく無理やりつぶやくことは厳禁です。
■テキストを140文字ギリギリまで内容を詰めて書く(〇)
適度な改行・140字ギリギリまでテキストを書き、可能な限り出面を広げるます。
内容も140字を目指して書くのではなく、170文字を添削して140字以内に収めると内容も濃くなって〇。
Twitterのアルゴリズム上、
エンゲージメントの高い投稿はフォロワーのタイムライン上位表示されやすいらしいです。
(最新のツイートの順番に表示させている場合は別)
そのため、文字数が多いと認知⇒クリックが起きやすいので効果的な施策の一つかと思います。
■写真をできるだけ多くのせる(◎)
テキストと同様に、写真をできる限り乗せて可能な限り出面を広げます。
理由としては2つあって、
- 出面が広げて認知しやすくする
- クリック率を上げる
ことがあって、②に関してはTwitterの特性上写真を投稿すると見切れてしまい
一部しか見ることができないのでクリックして写真全体をみようとするためクリック率が上がります。
テキストだけだとエンゲージメント率も1~5%くらいですが、
写真があると15~25%ほどで着地するので
アルゴリズムの観点からも写真はできるだけ乗せることは有効です。
▼写真が見切れている一例、結婚記念日のケーキだが上部が見切れている▼
■伸びた投稿の自己リツイート(△)
肌感ですがフォロワーがつぶやかなくとも
流入してくる段階でないと効果薄かなと思います。
インプレッション・エンゲージメントを獲得するため、
既存・新たなフォロワーに過去の伸びていたツイートを見せる施策だと思いますが、
500程度のフォロワーだとそこまでいいね・RTが追加されることは少ないような感じています。
もちろんやったほうが良い施策ではありますが、
1件も追加でいいね・RTが獲得できないならどちらでもいいかと...
■投稿時間・頻度(〇)
SNSの閲覧時間帯のピークとしては、通勤時・昼食時・20~22時にあるため、
いづれかの時間帯に投稿すれば拡散されやいかと思います。
今回は、
①趣味に関すること⇒余暇時間に閲覧、②SNS閲覧者が最も多い
という2点から20~22時に投稿しておりました。
発信する内容によって伸びる時間帯は変わってくるので
臨機応変に対応してもらえるといいかと思います。
(※例)キャリア系の発信ならばターゲティングはサラリーマンのため、
通勤時にニュースと一緒に閲覧することを想定し朝の時間帯に発信)
投稿頻度は1日1回で十分かと思います。多くても2回までかと。
あくまで仮説ですが、1日で同じ人のツイートを複数読むのは、
よっぽど有益か相当なファンしかいないかと思います。
複数毎日投稿するより、
投稿頻度のムラを無くし1ツイートのコンテンツの濃さを上げる
ことに時間を割くことをお勧めします。
■リプライ・引用リツイートへの返信(△)
これはできる限り行ったほうがいいです。
返信した方がしないよりいい印象を持たれるので、
積極的にリプライ・引用リツイートには返信しましょう。
返信がきて嫌な気持ちになる人はいないですよね。
ただ、これによりフォロー・インプレッション・
プロフィール流入が増えたということは無かったので、
あくまで既存フォロワーのブランドへの印象を上げる等
ブランディングの観点から行うべきかと思います。
②アイコンをクリックしプロフィールに流入
■アイコンを商材にする(×)
これはやってはいけないです。
いくら商材が良くともプロフィールからでは写真も小さく良さは伝わりません。
ツイートを認知しその人に興味を持った
⇒アイコン・名前からどのような人物か分からない
⇒アイコンをクリックしない
というようにプロフィール流入するアカウント数が減ってしまします。
そのため、アイコンを商材にするのはやめましょう。
■本人の顔をアイコンにする(〇)、
SNSはもちろんですが、Twitterはできるだけ個人を出していきましょう。
Twitterでは個人のアカウントの方が伸びやすい傾向にあります。
(※SHARPのように大企業でしたらあえて会社名で
アカウントを運用することで面白みが出ることはありますが)。
今回はオーダーメイドの職人⇒堅苦しそう・人物像が不明・
顔が分からない人に注文しないという可能性も
考えられたので、アイコンは職人が笑顔の写真を用い、
個人が発信している印象も与え、一般的な職人ではなく物腰が柔らかいことををアピールしました。
効果を数値で実感することは難しいですが、肌感としては多少効果があったかなと思っております。
■名前に職業を記載(◎)
プロフィール流入しなくともツイートを見ただけで、
発信者がどのような人物か認識させるのは
プロフィール流入を促す観点から非常に重要です。
名前に職業を記載するだけで認知させれる情報が一つ増え、
興味を持ってもらえる可能性が上がるからです。
通常は、
ツイートが面白い⇒そのアカウントを詳しく知りたい⇒アイコンをクリックしてプロフィールに遷移
という流れですが、
名前に職業を記載することで、
ツイートが面白い⇒名前からその人がどのような人物か認知⇒そのアカウントを詳しく知りたい⇒アイコンをクリックしてプロフィールに遷移
という流れを作ることができ、
アカウントの興味を持ってもらう情報を増やすことができプロフィール遷移率が上昇します。
今回は、企業名/オーダーメイド職人(※オゼキマサキ/Webマーケター、名前@婚活中など)としました。
バスった時のフォローの伸びを見ても、名前に職業の記載があった時の方が伸び率は高かったです。
③プロフィール・ツイートを閲覧
■プロフィールに経歴・実績を書く(〇)
プロフィールの内容は、発信する内容によるのでそれに合わせて記載すべきかと思います。
ただ、Twitterでは個人のアカウントの方が伸びやすく、
かつ、伸びているアカウントは経歴を記載してあるものが多かったので
経歴・実績をプロフィール欄に記載しましたが効果はいいです。
アメリカでの修行という特殊な経歴もあった方なので、
経歴ない⇒経歴ありとプロフィールを変更したのですがフォロワー増加率が上がりました。
プロフィール流入後、
①プロフィール内容、②これまでのツイート内容
を閲覧後、フォローという流れなのでこの2点には徹底的に改善していくべきかと思います。
■固定ツイートに商材の説明を書く(△)
固定ツイートにツイッターカードを張り、コメントにて商品紹介をしましたが、
サイトへの流入やツイートの閲覧数の伸びもいまいちなので、
固定ツイートに商材の説明を記載するのはあまり効果が良くないという印象です。
ここはまだ検証中ですが、
トップツイートだけに出面やテキスト内容に徹底的にこだわりコメントまで見ない
という想定の上で改善させていこうと思います。
■カバー画像での商材紹介(×)
カバー写真は正直見られません。
一応、商材の写真を貼ってあるだけで頻繁に変更したところで効果はないかと思います。
終わりに
まだまだ、450フォロワーくらいで偉そうに施策書くなよw
と思われた方も多いと思いますが、
発信ジャンルによっては、
1000フォロワーもいればインフルエンサーになれますし、販促チャネルの一つとなります。
新規リリースの際にも、広告費をかけずに一定数の認知を得られるので、
SNSを強化してみてはいかがですか?
まだまだ他の施策はあると思いますが、参考の一つにでもしていただけると幸いです。
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この記事を書いた人
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稼働ステータス
◎現在対応可能
- 尾関 将樹
職種
マーケティング
Web広告運用
希望時給単価
5,000円~10,000円
株式会社TriaというWEB広告・データ分析構築・クリエイティブ制作をする会社を経営しております。 ■経歴 名古屋大学大学院工学研究科卒業 →株式会社セプテーニジャパン(運用コンサル) セプテーニ最優秀新人賞受賞 →株式会社サイバーエージェント(メディアセールス・運用コンサル) サイバーエージェント全社ベストスタッフ受賞(2022) →株式会社Tria設立 セプテーニ出身のメンバー3人で設立 ■実績 ・エンタメAPPの営業実績 ・金融クライアントリスティング広告1.5億/月運用 ・エンタメAPP 1.5億/月運用 ・エンタメAPP 7千万/月運用 ・健康食品 4千万/月運用 ※APP・健康食品・金融を中心に担当実績あり ・フルファネル提案実績あり
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