ホームページ保守運用管理費の相場は?対応内容や注意点も徹底解説!
- 真栄田 義樹
- 記事制作日2022年10月1日
- 更新日2022年10月2日
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「ホームページは作ったものの管理の仕方がわからない」
「面倒だから管理や運用は外注したい」
このようなお悩みをお持ちの方は多いと思います。
ホームページは作って終わりではなく、公開後も様々な管理費がかかってきます。
「ホームページの管理費」の定義は人によって分かれますが、主にふたつの意味で使われています。
1.狭義では、ホームページの更新やメンテナンスを外注する場合の費用のこと。会社によって「更新費用」「維持管理費用」などいろいろな呼び方があり、費用もまちまちです。
2.広義では、ドメイン費用やレンタルサーバー費用などを含めて、ホームページを運営していく上で必要な管理費用のことを指します。
この記事ではホームページ管理費を広義の意味で捉え、ホームページの管理費・運用費について徹底解説していきます。
ホームページの管理はなぜ必要?
ホームページ管理の重要性は「会社の顔・名刺・看板」であるという点です。
ホームページの情報が古かったり、デザインが見にくかったりすると、それだけで信用度が下がってしまうこともあります。
今の時代は誰でもパソコンやスマートフォンでアクセスできることを考えると、オンライン上の顔・名刺・看板として疎かにするのはもったいない行為です。
また、ホームページを介して顧客から問い合わせや注文、予約、商品の購入が発生するケースもあります。
このようにホームページの管理は、単にユーザーが正常にホームページを閲覧できるようにするためだけではなく、利益や売上に結びつけるためにも必要になるのです。
ホームページ管理にかかる費用と内訳
実際にホームページの管理にはどのようなものがあるのでしょうか。
一口にホームページ管理費といっても、その内訳には様々な費用が含まれています。
ここではホームページに最低限必要な「維持費」
ホームページの管理に必要な「管理費」
集客のための「運用費」
この3つに分けて解説していきます。
1.最低限必要な「維持費」
ホームページが存在するためになくてはならないのがネット上で土地や住所のような役割をになっている「ドメイン」と「サーバー」です。
1-1.サーバー費用
「サーバー」はネット上における「土地」のようなもので、ホームページを立ち上げるためには必要不可欠です。
近年は格安のレンタルサーバーが普及しているため、相場もかなり低価格になってきています。
サーバーは月々の支払いが必要なものが多く、長期で契約すれば安くなるなど様々な料金プランがあります。目的に応じた支払いプランを選びましょう。
本格的なホームページでない限りは年間で3,000円〜1万円程度です。
1-2.ドメイン費用
「ドメイン」は、ネット上における「住所」のようなもので、サーバーと同じくホームページには必要不可欠です。
ドメインには様々な種類があり、ビジネスであれば以下のドメインがよく利用されます。
ドメイン | 意味 | 取得条件 | 相場(取得 / 更新費用) |
co.jp | 日本の企業 | 日本で登記している企業 | 1,500円~ / 4,000円~10,000円 |
.jp | 日本 | 日本に住所があれば誰でも可 | 360円~ / 3,000円~4,000円 |
.com | 商用 | 特になし | 1円~ / 1,300円~2,000円 |
実際にはレンタルサーバーを提供する会社がドメインも販売しているケースが多いです。
会社によってはサーバー費用は安いものの、ドメイン費用を高額に設定している場合もありますので、販売会社を選ぶ際には注意が必要です。
1-3.SSL費用
SSLとは、インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組みのことです。
例えばハッカーなど第三者による改ざんやデータの盗み見を防ぐために貢献しています。
SSLが導入されていないホームページも存在しますが、これからホームページを運用していくのであれば必須の存在です。検索エンジンのGoogleもSSL化を強く推奨しています。
SSLを導入していないとGoogle Chromeで閲覧した際に、アドレスバーに「保護されていない通信」と表示されてしまうので注意が必要です。
レンタルサーバーによっては無料で提供しているものもあります。
サーバーに申し込む前に「無料SSL」が付いているか確認するようにしましょう。
2.ホームページ管理のための「管理費」
ホームページを最新の状態に保ったり、セキュリティに問題があった場合に対応してもらうための「管理費」について解説します。
2-1.コンテンツ更新費用
ホームページの公開後に、原稿の修正や画像差し替えを制作会社に依頼する費用です。
自分で修正できるだけの知識があれば必要ありませんが、知識や時間がない場合、ホームページ制作会社に依頼することになります。
・テキスト修正1箇所につき〇〇円
・画像修正1箇所につき〇〇円
という料金体系のプランもあれば
・修正作業〇〇時間まで△△円
と時間単位で課金されるプランもあります。
2-2.監視・障害対応費用
・突然ホームページが表示されなくなった
・身に覚えのないコンテンツがアップされている
などの障害が起こらないように監視システムを導入してもらい、万が一障害が起こった場合、緊急対応をしてもらうための費用です。
こちらも制作会社によって作業内容が異なるため確認しておくと良いでしょう。
2-3.CMSなどの更新・メンテナンス費用
WordPressなどのCMSを導入している場合、CMSのバージョンアップに合わせてメンテナンスを行う必要があります。
ごく稀にWordPressにセキュリティの問題などが見つかったりする場合があります。
その場合はすぐにバージョンアップする必要があります。
そういった更新作業などがこの費用にあたります。
相場としては1回5,000円〜1万円程度です。ただし、アップデートが原因でホームページを改修する必要が出た場合は別途費用が発生します。
3. 集客のための「運用費」
ホームページの維持や管理がしっかり行えている上で、確実に集客を狙いたい場合は次のような費用がかかります。
3-1.アクセス解析・レポート費用
・毎月何件のアクセスがあるか
・どのようなキーワードをGoogleで検索してアクセスされているか
・どのページがよく見られているか
など、ホームページのパフォーマンスに関するレポートを提出してもらう費用です。
ホームページの目的が集客ではない場合は、不要です。
またホームページのパフォーマンスは自分でも簡単に調べることができるので、費用がもったいない場合は自社で行うようにしましょう。
3-2.SEOなどの集客コンサル費用
こちらはSEO対策やコンテンツマーケティングなど、本格的に集客を行いたい場合の費用です。
ホームページ制作会社がそのまま集客を支援することもあれば、Webマーケティング専門の会社に依頼する場合もあります。また、目的によって金額は様々です。
本格的な支援を依頼する場合は、月額数十万円の費用がかかることもあります。
3-3.ネット広告費用
広告代は、主にホームページを使った集客を目的として、クライアントに代わって広告運用を行うための費用です。
必ずしも発生する費用ではありませんが、広告運用も専門知識が必要なので、信頼できる業者に依頼することがおすすめです。
もしも会社のホームページを作った業者が広告運用までしてくれる場合、自社のホームページ内容は熟知しているはずですから、他社よりも効果的な運用が期待できます。
ここまで、管理費にかかる作業の内訳をご紹介してきました。
注意が必要なのは「全てのホームページに全ての作業が必要というわけではない。」ということ。
自社のホームページの目的に合わせて、運用プランを設計するのが重要です。
ホームページ管理費用の相場は月額5,000円~5万円程度
ホームページ管理費の相場は5,000円から50,000円以上です。
金額は4つの区分に分かれ、作業内容の多さによって変動しますが、一般的なホームページ管理費の相場は5,000円〜20,000円です。
【年間5,000円以下】自社で管理する場合
ホームページのコンテンツを自分で更新・管理できる場合は、外部に委託する管理費用が一切かかりません。
そのため、ホームページ運営に最低限必要なサーバー費・ドメイン費・SSL費のみが必要になります。
【月間5千円〜2万円】最低限の管理を委託する場合
この価格帯が一般的なホームページの管理費としては最も多い価格帯です。
コンテンツの更新や最低限の障害対応を依頼する場合、月額でかかる外注管理費は月額5,000円〜2万円程度が相場です。サーバー代やドメイン費用などと合わせると、ホームページを運営する費用は月額1万円〜2万円程度となるでしょう。
ホームページの内容を月に数回程度更新する場合は、この相場で対応できることがほとんどです。また会社によっては、ホームページにトラブルがあった場合の障害対応もしてくれます。
【月間2万円〜5万円】しっかりとした管理を委託する場合
ホームページの更新頻度が高めの場合、アクセス解析や月々の簡単なレポートをもらいたい場合は、外注管理費は月額2万〜5万円程度かかります。
更新頻度が多い場合、ホームページの障害対応を手厚くしておきたい場合などには、この価格帯なら安心です。ただし、年額にすると大きなコストになります。この予算の中でどのような作業内容を期待できるのか事前にしっかり確認しましょう。
【月間5万円以上】集客に力を入れて管理を委託する場合
アクセス解析やレポーティングも含まれますが、この相場だと本格的なコンサルティングまでは受けられないケースが多いです。
ホームページをきっかけに事業を拡大していきたい場合は、月間20〜30万円はかかると考えた方が良いでしょう。
この価格帯だと全ての管理を制作会社1社に依頼するよりも、集客部分はWebマーケティング会社に依頼する会社も多いです。
業者に依頼するメリット・デメリット
ホームページの管理は目的によって個人で行うことも可能です。
しかし、個人でやるにも業者に依頼をするのにもメリット・デメリットが存在します。
管理を依頼するメリット
業者はホームページの制作や管理を専門で行っている会社ですので、技術やノウハウを備えています。万が一のことが発生した場合でも対応することができますし、様々なケースを熟知しています。
専門的なことは専門家に任せるのが間違いありません。
また、業者に依頼すれば本来ホームページの管理に充てなくてはいけない時間も本業や自分の時間に回すことができるため、時間の有効活用が可能です。
依頼する会社のプランや契約にもよりますが、電話やメール・訪問サポートなども行っている場合があり、パソコンやホームページに詳しくない人でも安心することができます。
管理を依頼するデメリット
制作会社や管理会社に依頼するのには費用がかかります。
ウェブサイトの規模や構成、依頼する会社によって金額は変わりますが、一般的には月額1万円〜3万円程度で管理を行っている会社が多く見受けられます。
不安なサーバーの管理や、つい更新を忘れがちなドメイン、もしも自分のサイトが悪意のあるユーザーの標的になった場合などを考えて、安いと捉える方も高いと捉える方も居るかと思います。
また、業者に言われるままに、管理をお願いすると思わぬ落とし穴があることも。ただ保守管理と名ばかりに何もせずに一方的にお金を払い続けてしまうこともありますので、きちんとした信頼できる会社を探すことが大切です。
個人・社内で管理するには?
ホームページを管理するには公開するためのサーバーや、サイトを表すドメインを管理する必要があります。
レンタル共有サーバーをホスティングしている業者は数多くありますが、その中から自社に適したサーバーを選び、ドメインはサーバーと紐付けるためにDNSレコードの設定を行うなど、技術的な知識が必要になります。
また、ホームページの内部を操作するにはFTP(FTPS)クライアントもしくはSSHなどを使い、ファイルを書き換えるなどの作業が発生します。
ご自身で知識を蓄えるために、チャレンジしたい!という方や既に経験があり自信がある!という方以外は、誤ってホームページのデータを削除してしまう可能性もありますので制作会社や管理業者に依頼することをおすすめします。
ホームページを使えば簡単に情報を発信できますが、機密情報を流出させないために万全のセキュリティ対策や世界中からの攻撃に備えることもサイト管理者の努めです。
WEBからの売上が多くを占めていた場合、もし誤ってホームページを削除してしまえば会社の売上は無くなってしまうのと同然です。個人での運用は手に負える範囲での規模で行うのがよいでしょう。
ホームページを管理する場合の注意点
ホームページを管理する場合の注意点は大きく分けて4つあります。
1.ホームページ制作依頼時に管理・運用のことも決めておこう
2.委託する管理の範囲を確認しよう
3.サーバーとドメインは自社で契約しよう
4.更新頻度に合わせて月額契約かスポット契約か選択しよう
ホームページ制作依頼時に管理・運用のことも決めておこう
制作会社は、自社で制作していないホームページの管理を嫌う傾向にあります。
不具合が起こっても自社で制作していないため、対応にコストがかかるからです。
そのため、制作と管理はセットで考えていく方が良いでしょう。
ホームページの制作が完了。いざ公開!という時に管理費の話を始めてしまうと、後の祭り。なんてことも。
制作会社と条件が合わない場合、他の会社を再度検討することになりコストが高くなります。ホームページ制作を依頼する際は、必ず管理費をセットで提案してもらうようにしましょう。
委託する管理の範囲を確認しよう
冒頭でご紹介した管理費の内訳のうち、どの作業が必要になるのか確認しておくことが重要です。
・コンテンツの修正は自分でできる
・少しならGoogle Analytics(アクセス解析)も使える
という状態なら、管理費は最低限に抑えることができます。ポイントは下記の2点です。
- 管理を依頼しようと思っている会社はどこまで対応してくれるのか
- 実際に対応を依頼しないといけない作業は何なのか
この2点を事前に確認した上で依頼するようにしましょう。
※ホームページを制作する時点で確認できていると理想的です。ホームページが完成してからだと、会社を変更することができない可能性があるからです。
サーバーとドメインは自社で契約しよう
サーバーとドメインの設定・運用は制作会社にお願いする場合でも、契約そのものは自社で行うことがおすすめです。
制作会社にサーバー管理費もセットで月額料金を払っている場合、管理費の支払いをやめた瞬間にホームページが見られなくなってしまう事態もありえます。また、管理手数料が毎月上乗せされる可能性があります。
さらに、保守管理を別の会社に移管することも難しくなります。
こうしたトラブルを避けるため、レンタルサーバーやドメインの環境は自社で用意するようにしましょう。
更新頻度に合わせて月額契約かスポット契約か選択しよう
ホームページの内容を更新するために必要な更新作業費は、月額固定の契約とスポット契約(都度払い)があります。
更新頻度が多い場合は定額制がオトクな場合もありますが、どのくらい更新するか分からない場合はその都度契約した方が安く済む場合も多いです。
定額制を選ぶと更新回数がゼロでも費用が発生します。業者も定額制を推してくると思いますが、自社の場合はどちらがお得か見極めた上で、どちらを選択するか決めるようにしましょう。
一部ページだけの更新頻度が高い場合はCMS導入がおすすめ
依頼したい管理の内容が下記のような場合、CMSを導入することで解決できます。
・毎月の「お知らせ・ニュース」の更新をしたい
・新入社員の社員情報を更新したい
・ホームページ内でブログを更新したい
社内ブログやお知らせなど、ホームページの一部だけ更新頻度が高い場合は、CMSの導入をおすすめします。
WordPressなどのCMSであれば、専門知識がなくてもコンテンツを追加・修正することが可能です。事前に更新頻度が高いコンテンツを想定し、CMSを導入しておくことで管理費が必要なくなる場合があります。
まとめ
ホームページの管理費は制作費に比べあまり重要視されていませんが、選択を誤ると予算よりも大幅に費用がかかってしまうことがあります。そのため、相場や内訳を理解して適切な選択をする必要があります。
制作会社によっては必要な管理の内容に応じてプランを提案してくれる場合もあるので、不安な場合はまずホームページの制作会社に相談してみましょう。
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- 真栄田 義樹
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千葉大学大学院を卒業後、Web広告代理店を経て事業会社のマーケティング責任者に就任。 その後、Web広告やSEOなどの施策単体からマーケティング全体の設計まで含めたWebマーケティング支援を10年ほど経験し、StockSunの新サービス"定額制Webマーケティング支援『マキトルくん』"の事業責任者に就任。 マキトルくんは、コストをできるだけ抑えて高品質なマーケティング支援を提供できるような仕組みとなっています。
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