「ノートン・ライフロック・サイバーセーフティ・インサイトレポート2021」によると日本人のサイバー犯罪被害者数は1年間で400万人、被害額は220億円だそうです。

あなた自身やあなたの勤務先がいつサイバー犯罪のターゲットになってもおかしくありません。

 

サイバー犯罪のターゲットになった時には、エンジニアやネットワークの管理者と円滑なコミュニケーションを取ることが重要です。

的確な現状把握とコミュニケーションが被害を最小限に抑える秘訣です。

今回はサイバー犯罪の手口と、関連する英語表現を紹介します。

 

SPAM:スパム

 

何度もしつこく送られてくる勧誘メールのことをSPAMと言います。日本でもスパムメールと呼ぶので、なじみがあるでしょう。

 

スパムメールの送信者は何らかの方法で手に入れたメールアドレスを使ってランダムにメールを送ります。

そのようなメールの中には個人情報を抜き取るために銀行やクレジットカード会社のホームページに似せたサイトに誘導することがあります。

特にスパムメールに添付されているファイルには気をつけるべきと言われています。

 

SPAMを隔離してくれるソフトウェアは英語では以下のように言います。

  • Anti-Spam software
  • Spam filtering software

 

Phishing:フィッシング

 

日本語でもフィッシングというので、この手口も日本人にとっては馴染みのある手口でしょう。

フィッシングは、信頼性の高い団体や企業のホームページに似せたサイトにあなたを誘導して、個人情報(銀行の口座番号や、ネットバンキングにアクセスするためのIDやパスワードなど)を盗みとります。

 

「フィッシングの被害に遭った」を英語では以下のように言います。

  • I got phished.
  • I have been phished.

 

Spoofing:スプーフィング

 

Spoofingとは「なりすまし」のことです。

LineやFacebookで友人から「今すぐコンビニに行って、Amazonのギフトカードを買ってきて」とメッセージが来るのもspoofingの一種です。

 

誰かがあなたの友人のアカウントを乗っ取って、友人になりすましてメッセージを送っています。

会員になっているサイトから「明日までに手続きをしないと、退会になります。今すぐ、以下のリンクから手続きをしてください」というメールもなりすましです。

 

信頼性の高いウェブサイトに似せたサイトのことを「spoofed site」、なりすましのメールは「spoofed mail」と言います。

 

自分のメールアカウントが乗っ取られたときは「My email has been spoofed」と言います。

 

Brute Force Attack:ブルート・フォース・アタック

 

日本語でもブルート・フォース・アタックと言います。あえて日本語に訳すと「総当たり攻撃」です。

パスワードのすべての可能性を順番に試して、ウェブサイトに侵入する攻撃方法です。

 

ブルートフォースアタックを防ぐ方法として、8桁以上のパスワードの設定、パスワードを数回間違えたらログインができなくなるログイン・ロック、2段階認証などがあります。

 

これらを英語でいうと、以下のとおりです。

 

  • 8桁以上のパスワード:8 or more digits password、8 or more character password
  • ログインのロック:account lockout
  • 2段階認証:two-step verification、two-factor authentication

 

Distributed Denial of Service Attack (DDoS):DDoS攻撃

 

日本語ではDDoS攻撃、または分散型サービス拒否攻撃といいます。

DDoS攻撃は複数のパソコンやシステムを使ってウェブサーバーを攻撃することです。

 

攻撃されたサーバーは処理スピードが遅くなったり、クラッシュしたり、シャットダウンし、一般のユーザーはホームページなどにアクセスできなくなります。

 

DDoS攻撃に似たものにDoS攻撃があります。DoS攻撃はDenial of Service Attackを略したもので、日本語でいうと、サービス拒否攻撃です。

 

DoS攻撃はDDoS攻撃と異なり、一台のコンピューターを使って攻撃します。

そのため、DoS攻撃はDDoS攻撃と比較すると、その脅威は劣るそうです。

 

まとめ

 

今回、サイバー攻撃の手口と関連する英語表現を紹介しました。

サイバー攻撃の手口をまとめると以下の通りです。

 

  1. SPAM:しつこく送られてくる勧誘メール。なかには悪質なサイトに誘導するリンクが貼られていたりする。
  2. Phishing:信頼性の高い組織のウェブサイトに似せたサイトを作り、そこから個人情報を盗み取ったりする。
  3. Spoofing:信頼性の高い組織になりすまして、偽のメールを送りつけ、個人情報を騙し取ったりする。
  4. Brute Force Attack:可能性のある暗証番号を順番に試してサイトなどに侵入し、個人情報やその他の情報を騙し取ったりする。
  5. Distributed Denial of Service Attack (DDoS):複数のパソコンやシステムを使って、ウェブサーバーの処理スピードなどを低下させる。結果としてホームページの表示スピードが遅くなったりする。

 

あなたやあなたの勤務先がサイバー攻撃を受けたときにそなえて、円滑にエンジニアとコミュニケーションがとれるように準備しておきましょう。

 

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