海外企業とのアポがとれたものの、どんな準備をしたら良いか悩んでいませんか?

 

せっかくアポがとれたのに失敗したらどうしようと不安を感じていませんか?

 

実際、初めて出会う企業であればソリューションの提案資料や商品を紹介する資料はもちろん必要ですが、それだけでは不十分です。

 

外資系大手企業勤務経験と海外駐在経験があるプロ翻訳家が、海外企業との商談で実際に聞かれた質問を公開します。

 

今回の記事を読んでいただければ、海外企業が商談で何を知りたいのかがわかります。

 

何を知りたいのかがわかれば準備も簡単。

 

この記事を最後まで読んで、商談にむけて準備をしてみてください。

 

ポートフォリオや顧客からのフィードバックはありませんか?

実績やポートフォリオ、お客様からのフィードバックは日本の企業、外資系企業に関係なく営業には必要なツールです。

 

訪問した企業でまず聞かれた質問は「Do you have any portfolio and your customers' feedback?」でした。

 

それなりのポートフォリオや好感の持てるお客様からのフィードバックがあればおそれる必要はありません。

 

自身をもって提示しましょう。

 

しかしポートフォリオや良いフィードバックがあるにもかかわらず提示できる準備ができていない場合には相手を不安にさせてしまいます。

 

ポートフォリオ、お客様からのフィードバックは必ず準備しておきましょう。

 

ソリューションの効果を示す調査結果はありますか?

ポートフォリオや導入実績の次に聞かれたのが、導入したソリューションの効果でした。

 

「Are there any case studies on your products?」と質問されました。

 

直訳すると「ケーススタディがあるか?」という意味になります。

 

聞かれていることは導入した製品やソリューションの効果を調査した結果はあるかということです。

 

ソリューションを提供した企業はその後どうなったのか、提案されている商品やソリューションにはどれくらいの効果があるのかを知りたがっていました。

 

自社製品の効果を示す調査結果があれば可能な限り共有できる状態にしておきましょう。

 

プロジェクトは自社だけで実施可能ですか、それとも外注する部分がありますか?

次に聞かれたのは「Do you work in-house or outsource your projects?」という質問でした。

 

「In-house」というのは「社内」、「outsource」とは外注という意味です。

 

プロジェクトを自社だけで完結できるものなのか、外注する必要があるのかを確認する質問でした。

 

外注が決して悪いわけではありませんが、円滑なコミュニケーションや迅速な対応を阻害するとも考えられています。

 

外注の仕方によっては逆に信頼を得られることもありますので、可能な範囲でどこまでを自社で対応して、どの部分を外注しているのかをはっきりと答えられるようにしておくと良いでしょう。

 

「よくわかりません」「プロジェクトの進行状況によって変わります」など曖昧な表現はさけてください。

 

当社の事業についてどれくらい知っていますか?またはどのような調査を行いますか?

システム開発やソリューションを提供してもらうのは、その業界の動向やマーケットについて詳しく知っている会社に頼みたいものです。

 

そこを確かめるように聞かれたのがこの質問でした。

 

「What do you know about our business, or how will you research it?」

 

業界について2日や3日で専門家になれるわけはありません。

 

このような質問がきたら、現状、どんな調査をしてどこまで業界のことがわかっているのか、今後はどのような調査をしていくのか、調査計画も提示できると良いでしょう。

 

調査計画が不十分な場合は、調査方法を教えてくれたり、アドバイスをくれたり、専門家を紹介してくれることもありますので、正直に現状を伝えることが最善策です。

 

知ったかぶりをすることだけはやめておきましょう。

 

プロジェクトを開始する前に、私たちからは何が必要ですか?

システムの開発やソリューションを提供する場合には、クライアントが管理しているウェブサイトやイントラネットに入るためのログインIDやパスワードが必要になりします。

 

「What do you need from us before we start the project?」という質問も聞かれました。

 

この質問はおそらく商談がほぼかたまってきた時に聞かれる質問かと思います。

 

答えられるようであれば答えましょう。

 

答えられないようであれば、後日エンジニアとの打ち合わせを設定するという方法もあります。

 

最初からエンジニアを連れて商談に望むというのも一つの方法です。

 

プロジェクトの完了までにかかる時間と経費を教えてください。

お客様にとって一番気になるのは価格と納期です。

 

しかし、即答するのは仕事の範囲がしっかりと確認できてからにしましょう。

 

必要となる作業の範囲によって納期と見積もりが決まります。

 

相手が納品物として受け取りたいと考えている範囲をしっかりと確認するようにしてください。

 

相手が求める納期が想定よりも早い場合には、見積もり金額を高く設定してもよいでしょうし、相手の予算が想定よりも少ない場合にはそれに合わせた工程や内容になるでしょう。

 

業務の範囲、相手が求める納期をしっかりと確認してから納期と見積もりを提示してください。

 

製品導入後の保証・保守サービスはありますか?

最後に聞かれたのは製品の保証・保守サービスがあるかどうかです。

 

「Will you provide any warranty/maintenance services when the project is completed?」

と聞かれました。

 

ご存知の通りIT ソリューションにはエラーやバグはつきものです。

 

問題が生じる可能性はまったくありません、と回答するほうが怪しいでしょう。

 

意図しないエラーが起きる可能性がゼロであることはまずありません。 

 

どのような状況になったら、保守サービスをいくらで行うのかを提示できる準備をしておきましょう。

 

エラーが生じた際にはその都度、保守点検作業の見積もりを出します、というのでは相手も予算を建てることができず、商談をうまく成立させることはできないでしょう。

 

「OO年間は無料で保守点検を行います」「年間OO円の支払えば、その他の保守点検にかかる費用はいただきません」などわかりやすい提示をしておくと良いかもしれません。

 

過剰なサービスをする必要はありませんが、相手が予算を建てやすい条件を設定してあげると商談がうまく進む可能性が高いです。

 

まとめ

今回は、外資系企業との商談で聞かれたことのある質問7つをお伝えしました。

 

ポートフォリオや顧客からのフィードバックはありませんか?

Do you have any portfolio and your customers' feedback?

 

ソリューションの効果を示す調査結果はありますか?

Are there any case studies on your products?

 

プロジェクトは自社だけで実施可能ですか、それとも外注する部分がありますか?

Do you work in-house or outsource your projects?

 

当社の事業についてどれくらい知っていますか?またはどのような調査を行いますか?

What do you know about our business, or how will you research it?

 

プロジェクトを開始する前に、私たちからは何が必要ですか?

What do you need from me before we start the project?

 

プロジェクトの完了までにかかる時間と経費を教えてください。

How long will it take to complete the project and how much will it cost?

 

製品導入後の保証・保守サービスはありますか?

Will you provide any warranty/maintenance services when the work is completed?

 

このように見てみると、結局のところ外資系企業に対して営業を行う場合も、日本の企業に対して営業を行う場合も、準備しておく内容はほとんど変わらないのかもしれません。

 

海外企業との商談と意識してしまうと、なにかちょっと変わったことを聞かれるかもしれない、と不安になることは間違いありません。

 

どんな事業を行うにしても、以上の7つの質問の回答さえ準備しておけば、他の質問は細かい技術的な内容である場合が多いです。

 

技術的な質問が投げかけられた場合は、後日エンジニアとの打ち合わせを設定したり、あらかじめエンジニアも打ち合わせにつれていったりすることで解決できます。

 

海外企業だからといって不安になることはありません。

 

この記事を参考にしてぜひ有意義な商談をしてください。

 

株式会社LA ORG 桝村(https://la-org.com/)