デザイナーとして知っておきたい英単語(フォント編)
- 桝村 翼
- 記事制作日2023年1月9日
- 更新日2023年5月1日
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デザインを仕事にしていると海外から発注を受けることもあります。
そんなときに相手からの指示がなかなか理解できないということはありませんか?
それもそのはず。デザインの分野では日常会話ではあまり使わない英単語が結構あります。
また知っている英単語であっても違う意味合いで使われることも多いのです。
今回は海外での勤務経験とデザインを得意とするプロの翻訳家がフォントにまつわる面白い英語表現をお伝えします。
最後まで読んでいただくことで、知識が得られることは間違いありませんし、英語ネイティブのデザイナーと会話をするときも自信を持って話すことができるでしょう。
Uppercase
Uppercase(アッパーケース)とは英語の大文字のことです。
“Please change those words into the uppercase”と言われたたら、「それらの単語を大文字にしてください」という意味だと理解してください。
Lowercase
Lowercase(ロワーケース)とは英語の小文字のことです。
Ascender
Ascender(アセンダー)とはアルファベットの小文字の上に突き出ている部分のことをいいます。たとえば「b」や「h」の上から突き出ている部分がAscenderです。
Descender
Descender(ディセンダー)とはアルファベットの小文字の下に飛び出している部分のことをいいます。
たとえば「g」や「p」「y」の下方向に飛び出している部分がDescenderです。
Baseline
Baseline(ベースライン)とはdescenderのないアルファベットの底辺部のことをいいます。
たとえば以下の図の下線部分がbaselineです。

“Please lower the baseline for the second line”と言われたら「2行目を全体に下にしてください」という意味だと理解してください。
x-height
x-height(エックスハイト)とは小文字の「x」の高さのことです。
多くの小文字の高さはこの「x」の高さにそろえるべきだと考えられています。
“Please make x-height for this words higher”と言われたら「この単語を上方向に細長くしてください」という意味です。
Kerning、Leading、Tracking
Kerning(カーニング)とは文字やアルファベット間のスペースのことです。
通常コンピューターなどに文字を打ち込むと文字のあいだのスペースは同等になります。
ただし、文字やアルファベットのかたちによっては同じ幅のスペースであってもくっついて見えたり、離れて見えたりします。
人が見た時に違和感のないスペースを作成することがKerningです。
"Please adjust the Kerning"と言われたら、見た感じ違和感がある、スペースが広くなっていたり、狭くなっているように見える、ということです。
Leading(レディング)とは行送りのことです。
上の行と下の行の間のスペースのことです。
ただし、はかり方は下の行のbaselineから上の行のbaselineを測ります。
"Please make leading this paragraph 10"と言われたら「この段落の行送りは10ポイントにしてください」という意味です。
また"Please make this paragraph 9 on 10"と言われたら「この段落では10ポイントの行送で文字を9ポイントにしてください」という意味です。
Tracking(トラッキング)とはひとまとまりのアルファベット(単語)全体の幅のことです。
この幅を調整することで単語の印象が大きく変わります。
言葉だけではわかりにくいので、以下の図を参考にしてKerning、Leading、Trackingに対する理解を深めてください。

Small caps
Small caps(スモールキャプス)とは小文字サイズの大文字のことです。
Small capitals(スモールキャピタルズ)と呼ばれることもあります。
アルファベットの大文字を使用する際に大文字の部分が目立ちすぎないようにするための方法です。
Point size
Point size(ポイントサイズ)とは文字の大きさです。
コンピューターのソフトでは通常1インチ(25.4mm)の中に72.272ポイント入るように設定してあります。
つまり、1ポイントは約1/72インチ(0.3528mm)ということです。
Font weight
Font weight(フォントウェイト)とは文字の太さのことです。
コンピューターのソフトやプログラミングの世界では100から900の間で太さを指定します。
100が一番細く、900が一番太い数値です。
400で標準、700で太字(bold)と同じ太さになります。
"Please make the font weight of this word more than 700"と言われたら「通常の太字(bold)よりも太くしてください」という意味です。
Widows & orphans
Widows and orphans(ウィドウとオーファン)とは段落の最初の行が前のページに残ってしまったり、最後の行がページ内におさまりきれずに次のページに記載せざるおえなくなったりする状態のことを言います。

本来Widowsは「寡婦」、orphansは「孤児」という意味があります。
しかしデザインの現場で"Please becareful with making widows and orphans"と言われたら決して「妻より先に死んだり、幼い子どもを残して死んだりしないように気をつけて」という意味ではありません。
「段落の最初と最後の行が別のページに記載されることがないように気をつけて」という意味です。
まとめ
今回はデザインの現場で主にフォントにまつわる面白い英語表現をお伝えしました。
デザインの現場では日常会話ではあまり使用しない単語や表現がまだまだたくさんあります。
海外のクライアントとデザインについて打ち合わせをしなければいけないけど不安でしょうがないという方は一度、ご相談ください。
株式会社LA ORG 桝村(https://la-org.com/)
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株式会社LA ORG 代表取締役の桝村翼と申します。 当社では、英語・中国語・韓国語・フランス語・タイ語・ベトナム語に対応した翻訳・ローカライズ事業を中心に、WordPressによるWebサイト制作、Adobe XD / Photoshop / Illustrator を活用したWebデザイン制作を展開しています。 また、英語学習支援にも力を入れており、小中学生向けの英語学習塾を経営しています。 現在は、世界シェア第4位のグローバル製薬メーカー日本法人様をはじめ、プライム市場上場企業グループ会社様、NASDAQ上場を控えるベンチャー企業様など、業界を問わず多くのクライアントと取引実績があります。 クラウドソーシング(Lancers/CrowdWorks/ココナラ)でも継続的にご依頼をいただいており、SSサロンを通じては翻訳・リサーチ・海外対応等、専門性の高い案件も多くご相談いただいています。 📌 経歴 2015年 神戸市外国語大学 英米学科 卒業 2015年 三井倉庫HD 入社:アメリカ・マレーシアにて物流・フォワーディング業務に従事 2020年 三菱重工業 入社:国産ジェット機「MRJ/スペースジェット」、およびボーイング向けの調達業務を担当 2022年 Schneider Electric 入社:エネルギー分野(UPS)にて海外サプライチェーンを担当 2022年 株式会社LA ORG 創業:翻訳・Web制作・英語教育の3事業を軸に、グローバル支援サービスを提供 🔗 各種リンク 【公式サイト】https://la-org.com 【ポートフォリオ】https://www.portfolio.la-org.com 【Lancers】https://www.lancers.jp/profile/oregonian_office?srsltid=AfmBOop2KwuI5Nr4TQFKMAkwdSj2SAHEAC2A9ZadoikM7A-rmHXQjVdk 【CrowdWorks】https://crowdworks.jp/public/employees/3425349/ 【ココナラ】https://coconala.com/users/2204682?srsltid=AfmBOoqYND8AKR3YqHKQ3-BxWOkyg3sz0PsR36KnLqErFCjzVGkV4nGn
スキル
英語
Adobe Illustrator
WEBサイト設計
・・・(登録スキル数:8)
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