海外の企業からウェブサイト作成の依頼がきたけど、実際にどうすすめたらいいかわからない。

果たして日本の企業と同じようなプロセスで進めていいのだろうか。

このような悩みをかかえ、せっかくオファーをもらったにもかかわらず、なかなか仕事が進んでいないということはありませんか。

 

今回は海外駐在経験があり、外国の企業の仕事文化を知り尽くした著者が外国の企業のためにウェブサイトをデザインするさいに、業務がスムーズに進むステップをお伝えいたします。

 

日本企業のウェブサイトを作成するさいにも役立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

Goal identification(目標の特定)

ウェブサイトの作成に入り前にクライアントと打ち合わせをおこない、作成するウェブサイトで何をしたいのか、どのような目的があるのかを確認するようにしましょう。

具体的には以下の項目についてクライアントと確認することをお勧めします。

 

・誰のためのウェブサイトか

ウェブサイトは訪問者のどんな悩みを解決できたらよいのか。

訪問者は何を期待してそのページにたどり着くのか。

 

・何をするためのウェブサイトか

情報提供、企業のイメージアップ、ブランディング、物販、楽しみの提供などなんのためのウェブサイトか、それぞれの役割の比重をどうするのか確認しましょう。

 

・競合他社のウェブサイトとの差別化

競合他社が存在する場合、どのようなウェブサイトがつくられており、どのような機能があるのかを確認しておきましょう。

同じ機能を持たせて競合他社よりも見栄えをよくするのか、競合他社のサイトにはない機能を持たせるのか、差別化の方法を考えることをお勧めします。

 

Scope definition(作業の範囲)

目標が定まったら、その目標を達成するために必要な要素や業務内容のリストアップをしましょう。

業務の内容によってはクライアンにまかせた方がよいものもあります。

お互いに得意とするところ、不得意とするところを明らかにして、可能なかぎり明確に役割分担をしましょう。

 

また、クライアントはウェブサイトを作ることだけを目標にしていたにもかかわらず、作業が進むにつれてあらゆる機能の追加を希望してくる可能性もあります。

たとえば、ページの増加、ウェブサイト上で機能するアプリの作成、メーリングリストの作成などです。

 

対応が可能なのであれば、どんどん対応して問題ないのですが、予算が足りなくなったり、納期を変更せざるおえない場合もあるので、業務の範囲をしっかりと確認しておきましょう。

 

 

Sitemap creation(サイトマップの作成)

作成するウェブサイトのそれぞれのページがどのような関係にあり、それぞれにどのような機能があるのかがわかるサイトマップを作成しましょう。

 

 

Content creation(コンテンツの作成)

個々のページのコンテンツの作成をはじめましょう。

SEO(検索エンジンの最適化)を常に念頭に置いて、可能な限り一つのページが1つのテーマでまとまるように心がけましょう。

 

キーワードとキーフレーズを適切に配置することが訪問者を増やすためには効果的です。

Googleのキーワードプランナーなどを使用し、影響力のある用語を特定しておきましょう。

 

通常、キーワードとキーフレーズはクライアントから提示される場合がほとんどですが、ウェブサイトの設計側が選択する場合もあるのでキーワードの選定方法もマスターしておきましょう。

 

できるだけ早くテストページを完成させて、途中段階でも構わないのでクライアントから意見をもらうようにすれば、完成に近づいた段階で全てやり直し、ということがおこりにくくなります。

 

 

Visual elements preparation(ビジュアル要素の準備)

ある程度コンテンツが整ったら、ビジュアル要素を準備しましょう。

クライアントによっては、ビジュアルの要素をすべて準備してくれていることもあります。

場合によってはすべて準備をしなければいけないこともあるでしょう。

ビジュアルの要素については、作業範囲を決定する際にクライアントとしっかり打ち合わせをして、どの部分のビジュアル要素を作成する必要があるのか確認しておくことをお勧めします。

 

企業のウェブサイトに使用する写真は可能な限り、プロの写真家が撮影したオリジナルのものが良いでしょう。

また、イラストについてもオリジナルのものがよいでしょう。

画像のデータ量が多い場合にはページの読み込みに時間がかかり訪問者の減少につながります。

適切なデータ量のビジュアル要素を準備するようにしましょう。

 

 

Testing(テスト)

ビジュアルの要素も整いすべてのページができあがりました。

これらのページやビジュアルがどのように訪問者に表示されるか確認をしましょう。

最近ではウェブブラウザー、使用しているデバイスによって表示のされ方が異なる場合があるので、すべてのブラウザー、デバイスでのテストを考慮にいれると、余裕のあるテスト期間を準備しておいたほうが良いでしょう。

すべてのリンクが機能しているか、すべてのデバイスとブラウザーで適切に読み込まれるか、各ページを徹底的にテストしましょう。

 

またページのメタタイトルや説明も再確認することをおすすめいたします。

メタタイトルの単語の順序も検索エンジンで上位に表示されるかどうかに影響を与える可能性があるからです。

 

テストが終わったら、クライアンにもみてもらい、気になる箇所、修正の必要がある箇所を確認してもらいましょう。

 

Launch(公開)

テストで気になる部分がなくなったらページを公開しましょう。

公開のタイミングはクライアントの事業計画にも関係してくることなので、公開のタイミングを再度、確認しておくのがよいでしょう。

 

まとめ

 

この記事ではウェブサイトを作る行程を英語でなんていうか、その内容はどのようなものなのかを説明いたしました。

行程は以下の通りです。

 

1. Goal identification(目標の特定)

2. Scope definition(作業の範囲)

3. Sitemap creation(サイトマップの作成)

4. Content creation(コンテンツの作成)

5. Visual elements preparation(ビジュアル要素の準備)

6. Testing(テスト)

7. Launch(公開)

 

この行程に従ってウェブサイトの作業をすすめますということをまずはクライアントに提案しましょう。

その後、それぞれの行程に要する期間を提示できれば、クライアントも安心し、信頼度も増すことでしょう。

外国の企業であっても、今回解説した行程で進めれば問題ありません。

この記事を参考に、外国の企業に対してもどんどん業務を提案してみてください。

 

株式会社LA ORG 桝村(https://la-org.com/)