日本語のウェブサイトを外国語に翻訳するとき、日本語のウェブサイトに掲載されている情報をそのまま英語に訳していませんか?

 

実は、日本語の情報をそのまま英語に訳すだけでは、外国人は「このウェブサイトは不親切だ」と感じてしまうことがあります。

「このサイトは不親切」と感じたら、ウェブサイトの訪問者は離脱してしまいますし、商品やサービスの購入にまでつながることもないでしょう。

 

今回は主にレストランや食品を扱う企業のウェブサイトを外国語に翻訳する際に日本人が起こしやすい致命的なエラーについて解説します。

この記事を読めば、ウェブサイトからの離脱や企業の評判、企業ブランドの低下を防ぐことができるでしょう。

 

ぜひ、最後までお読みください。

 

アレルギー情報表示の不足

海外向けに販売する食品や食事のメニューを掲載する際には、食物アレルギー情報を記載しましょう。

日本でも包装済みの食品については食物アレルギーの表示がされるようになりました。しかし、日本人は当事者でない限り、食物アレルギー問題にまだまだ関心のない方が多いのではないでしょうか。

 

レストランに外国人が来店し「ナッツを含んでいない食事はどれか」と尋ねられても、すぐに回答できない店員が多い状況です。

しかし、イギリスでは特定の原材料を避ける家庭が半数以上もあるというデータもあり、レストランのメニューには食物アレルギー情報を掲載しなければいけないという法律(ナターシャ法)も施行されています。

 

アメリカ合衆国において、レストランのメニューに食物アレルギー表示を掲載することは必須ではありませんが、問題が生じた際に弁護士に頼り起訴につながる可能性が高いアメリカでは、食品を扱う企業は食物アレルギーの表示を積極的に行なっています。

 

レストランや食品を扱う企業のウェブサイトを翻訳する際には、必ず食物アレルギー情報を掲載するようにしましょう。

 

カロリー表示の不足

食品の説明やメニューにはカロリーも表示するようにしましょう。

アメリカ合衆国では、2018年に国内に20店舗以上ある外食チェーン店に対して、メニューに調理済の状態でのカロリーを表示することを義務付けました。

 

また、イギリスでも2022年4月から大手食品企業に対して、メニュー、包装された食品にカロリー情報を表示することを義務づけています。

アメリカ人やイギリス人にとって食品のカロリー表示は当たり前になりつつあるのです。

 

外国人、特にアメリカ人やイギリス人がカロリー表示のない日本企業や日本のレストランのウェブサイトを見たらどう思うでしょうか。

信頼できる企業、安心して利用できるレストランと思っていただけるでしょうか。

 

調理後のカロリーを計算することはなかなか難しいかもしれませんが、ぜひ海外に事業を展開することを考えているのであれば、カロリーの表示をするよう心がけてください。

 

料理の適切な説明の不足

食事メニューや販売する食品には利用者が納得できる適切な説明を掲載するようにしましょう。日本でも提供する食事や食品に使用している材料を掲載する企業やレストランは多いのですが、スパイスレベル、温度、健康的な材料の含有量などの掲載はほとんどされていません。

 

特に宗教的な理由で一定のものを食べることができない方々を意識した材料の表示はまったくといっていいほどされていないのではないでしょうか。

料理や食品の材料を掲載している企業や店舗でも、ドレッシングやソースに使われている材料については見落とす傾向があります。

 

ドレッシングやソース、トッピングなどを含めた、料理に使用される食材すべての情報を記載するように心がけましょう。

 

まとめ

今回の記事ではレストランや食品を扱う企業がウェブサイトを外国語に翻訳する際に起こしがちな致命的なエラーについて解説しました。

 

それらは、主に1)アレルギー情報表示の不足、2)カロリー表示の不足、3)料理の適切な説明の不足でした。

このような情報が不足していれば、利用者の信頼が向上することはありません。

最悪な場合には起訴につながることもあります。

 

日本だけで、日本人だけを対象に事業展開する際には、あまり気にしなくてもよいことですが、海外を視野に入れて事業展開する際には必須事項です。

 

英語やそのほかの外国語で情報を発信するということは、内容も世界標準でなければ信頼は得られません。

ぜひ、今回の記事を参考に海外への事業展開を進めてください。

 

 

株式会社LA ORG 桝村(https://la-org.com/)