近年、日本の証券取引所には上場せずに海外の証券取引所(NASDAQ)などに直接上場する日本企業が増える傾向にあります。

大きなメリットは海外(特にアメリカ)の投資家にはスタートアップやベンチャー企業を応援したいと思う方々が多く、またそもそもの投資熱も高いという点です。

 

手続きが煩わしいと思われる方も多いと思いますが、最近では書類を英文で作成してくれる翻訳家や、協力してくれる企業もあるので、ハードルは数年前と比較してだいぶ低くなっていると言っても過言ではないでしょう。

今回は、海外の証券取引所に上場をする際に知っておいたら安心な英語表現を10個、紹介したいと思います。

 

1. Tentatively Set Price Range

日本語で「仮条件」と言われるものです。

新規公開株の需要価格を投資家が決める前に引受証券会社が提示す価格帯のことです。

 

2. Bookbuilding

日本語でもブックビルディングと言います。

新規公開株(IPO株)の購入意思を申告すること、またはその申告期間のことです。

 

3. Initial Public Offering Price

日本語では、公開価格、公募価格、売出価格、公募売出価格などと言い、新規公開株を売り出す際の1株あたりの価格を意味します。

株式の新規公開のことをIPOと言ったりしますが、それはこのInitial Public Offeringの頭文字をとったものです。

 

4. Public Offering of Shares

日本語では株式の公募と言います。

株式の公募とは、企業が資金を集めたり増資をする際に株式を発行し、購入する投資家を募集することです。

 

5. Overallotment

日本語でもオーバーアロットメントと言います。

英語ではOverとAllotment二つの単語ではなく、Overallotmentとひとつの単語として表記することが多いです。

Overallotmentとは、新規公開株式の申込者が募集数より多い時に、追加で販売される株式のことです。

 

6. Lead Underwriter

日本語では主幹事証券会社と言います。

主幹事証券会社は、企業が株式公開する際に、その手続きや販売を手伝う証券会社のことです。

新規公開株の価値を評価し、適切な公開価格を決め、企業や投資家に対して株式を売る役割などを担っています。

 

7. Shares Outstanding

Outstanding shares、outstanding stocksとも言います。

日本語では、発行済み株式と言います。

発行済み株式数(Number of shares outstanding)は、企業の規模や資本構成を把握する上で重要な指標です。

 

8. Initial Price

新規株式を公開した時に、市場で最初に落ち着いた株価のことです。

日本語では「初値」と言います。

 

9. Percent Change

日本語では騰落率と言います。

株価の変動をパーセントで表したものです。

通常の株式市場では、前日比、前年比などと比較して利用されます。

新規公開株式の場合には、公開価格に対して初値がどれだけ上がったか、下がったかを示します。

 

10. Trading below their Initial-Public-Offering Prices

直訳すると「取引が公開価格を下回る」という意味です。

すなわち、新規に公開した株式の価格が公開価格を下回った価格で取引されている状態のことです。

日本語では、一言で「公募割れ」と言ったりします。

 

まとめ

今回は、以下の10個の表現をご紹介しました。

1. Tentatively Set Price Range → 仮条件

2. Bookbuilding → ブックビルディング

3. Initial Public Offering Price → 公開価格

4. Public Offering of Shares → 株式の公募

5. Overallotment → オーバーアロットメント

6. Lead Underwriter → 主幹事証券会社

7. Shares outstanding → 発行済み株式

8. Initial Price → 初値

9. Percent Change → 騰落率

10. Trading below their Initial-Public-Offering Prices → 公募割れ

 

今回、紹介させていただいた単語は新規に株式を公開(IPO)する際に必要となるだけではありません。

海外の経済新聞(Wall Street JournalやBloombergなど)で頻繁に使用される単語です。

これらの単語に慣れ親しんでおけば海外の経済ニュースも容易く読めるようになるでしょう。

 

 

株式会社LA ORG 桝村(https://la-org.com/)