ネイティブでも間違いやすい英語 ライティング編
- 桝村 翼
- 記事制作日2024年3月25日
- 更新日2024年11月10日
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翻訳の作業をしていると、ネイティブが書いた文章であっても文法的な間違いに気がつくことがあります。
今回は、ネイティブでも間違えやすい英語の文章について紹介します。
1. 主語と動詞の不一致
主語と動詞の不一致とは文を書く際に「三人称単数現在形のs(三単現のS)」をつけ忘れていたり、つけなくてもいいのにつけてしまったりするという間違いです。
たとえば、She likes an appleと書かなければいけないところをShe like an appleとしてしまったり、My friends likes to go outとしてしまったりする間違いです。
日本人の場合は、学校で習う英語の基本中の基本なので、もしかしたら日本人の方が正しく書けているかもしれません。
2. タイトルや表題での大文字の使い方
タイトルや表題を英語で記述する際に、それぞれの単語の頭文字は大文字で記載するということはほとんどの人が知っています。
しかし、以下のタイトルの書き方は間違いです。
Creating A Sustainable Society At Community And Personal Levels
実は、英語でタイトルを記載するとき、すべての単語の頭文字が大文字になるわけではありません。
前置詞は小文字のままにするというルールがあります。
先ほどの例の正しい記述は以下のとおりです。
Creating a Sustainable Society at Community and Personal Levels
3. 受け身文の多用
受け身の文は文法的には正しい使い方ではありますが、肯定文が使えるところで、受け身の文を使うことは避けましょう。
たとえば、「This dinner is cocked by me」や「My homework was done by John」は文法的にどこも間違っていません。
しかし「I cocked this dinner」、「John did my homework」といった方がすっきりしますし、より簡潔に意図が伝わりやすくなります。
受け身の文の多用は避けるようにしましょう。
4. 不完全な比較
不完全な比較とは比較級を使っている文であるにも関わらず、比較している対象が示されていないという間違いです。
たとえば、「I ran faster than he did」という文では「私」と「彼」を比較して、「私の方が早く走った」と言っているわけです。
しかし、時々「I ran faster」で文が終わってしまっていることがあります。
この文は比較する対象が示されていないので、文法的には間違いです。
5. Like とSuch asの使い分け
原則、何かと何かを比較するときにはLike、詳しい情報を提供するときにはSuch asを使います。
たとえば、「He speaks English like an American(彼はアメリカ人のように英語を話す)」と「I have friends from foreign countries such as UK, Australia, India, Ethiopia and the US(私には英国やオーストラリア、インド、エチオピア、アメリカからきた友達がいる)」は正しい使い方です。
しかし、「I have friends from foreign countries like UK, Australia, India, Ethiopia and the US」という使い方は間違っています。
6. Mayとmightの使い分け
Mayは現在形の文の中でお願いしたり、今後起こり得ることを示したりするときに使います。Mightは過去形の文の中で、今後起こり得ないことや過去に起こらなかったことを示すときに使います。
ネイティブでもしっかりしたルールを知らずに感覚的に使い分けている人が多いです。
Mayの正しい使い方としては
- May I open the window? (窓を開けてもよろしいでしょうか?)
- I may go to the party with my sister tonight(今夜は妹と一緒にパーティーに行くと思うよ)
というものです。
- の文でmightを使って「I might go to the party with my sister tonight」としてしまうと、「今夜は妹と一緒にパーティーに行けたら、行くと思うよ」と低い可能性を示す意味になってしまうので気をつけましょう。
Mightの正しい使い方としては以下のような文があります。
1)I might visit Japan this summer(この夏に日本に行くかもしれない)。
2)There might have been time for lunch before we see the movie, but the train delayed for half an hour(映画を見る前に昼食を食べる時間があったはずだけど、電車が30分も遅れてしまった)。
7. 関係代名詞「That」「Which」「Who」の使い分け
関係代名詞は2つの文をつなげるときに使える便利な単語で、基本的には直前の文や単語を説明するために使われます。
たとえば「My sister broke my coffee cup that my grandmother gave me(おばあちゃんからもらった私のコーヒーカップを妹が割った)」という文があるとします。
この文は2つの文からなりなっています。
- My sister broke my coffee cup(私のコーヒーカップを妹が割った)
- The coffee cup my grandmother gave me(おばあちゃんからもらった私のコーヒーカップ)
この2つの文を1つの文にするときに使われるのが関係代名詞です。上の文では「that」が使われています。
Whichもwhoも同じような使い方ができますが一般的にwhichはモノを説明するとき、whoは人を説明するときに使います。
すなわち、「My sister broke my coffee cup who my grandmother gave me」という使い方はできませんが、「My sister broke my coffee cup which my grandmother gave me」という使い方はできます。
また、「My sister who broke my coffee cup apologized me」は正しい使い方ですが、「My sister which broke my coffee cup apologized me」という使い方はしません。
Whoは人に関すること、Whichはモノやコトに関することとわかりましたが、Thatはいつ使うことができるのでしょうか?
人に関することであってもグループ全体を説明する場合にはthatが使われます。
たとえば、「I was a part of the team that won the championship」は正しい使い方です。
また、コトやモノに関することであっても、その説明がなければ意味が通じない場合はThat、説明がなくても意味が伝わる場合、あってもなくても良い情報を付け足す場合にはwhichを使うと一般的には理解されているようです。
たとえば、以下のような場合です。
- I fixed a car that was hit by a truck a week ago.
- I fixed a car which is red.
まとめ
ネイティブであっても文法的に間違った文章を書く場合が多々あります。
ですので、決して「ネイティブが書いた文章なので問題ない」と思い込まないようにしてください。
「あれ?」と疑問を少しでも感じたら、調べるようにしましょう。
私たちは、ネイティブがよく使う表現であっても、文法的に間違っていたら極力使わないようにしています。
翻訳などの業務が生じたときには、正しい英語表現を心がけている弊社に一度ご相談ください。
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