1. はじめに

「出品したのに売れない」Amazon立ち上げのよくある悩み

成功のカギは“最初の3ヶ月”の設計にある


2. コツ①:ブランド登録を最初にやる

Brand Registryで解放される機能

A+コンテンツ・ブランド広告で差をつける

後回しにすると機会損失になる理由


3. コツ②:まずは1商品を集中して育てる

複数商品出品よりも1商品集中の方が早い

Amazon SEOはカタログ単位で評価される

レビュー×CTRを伸ばす考え方


4. コツ③:広告は“利益を出すため”ではなく“データを集めるため”に使う

初期広告の目的は市場データの収集

CTR・CVRデータを商品ページ改善に活かす

広告からオーガニック流入を増やす構造


5. コツ④:画像は“デザイン”ではなく“設計”

スマホのファーストビューで9割が決まる

売れる画像5枚構成(全体像〜信頼要素)

「きれい」より「伝わる」を重視するコツ


6. コツ⑤:レビュー対策を“最初から”仕組みにする

レビューを“待つ”のではなく“集める仕組み”を作る

Vineプログラムと同梱チラシの活用法

レビュー返信が信頼構築につながる理由


7. よくある失敗とその改善策

出品しても売れない/広告だけが赤字になる/画像が伝わらない…

小規模ECで起こりがちな落とし穴5選

成功するための「やる順番」と「優先順位」


8. まとめ

Amazonは“構築型プラットフォーム”である

最初の3ヶ月で仕組みを整えれば自走できるECに

ブランド登録→ページ設計→広告→レビューの流れを確立しよう

 

 

 

「Amazonに出品したのに、思ったより売れない」
「レビューも少なくて広告費だけが減っていく…」

そんな悩みを抱える事業者はとても多いです。

私自身、これまで20社以上のAmazon構築を支援してきましたが、**立ち上げ時に“やるべきこと”と“やってはいけないこと”**を区別できていないケースがほとんどです。

今回は、AmazonでのEC立ち上げでありがちな失敗と、それを避けて“売れる仕組み”を作るための具体的なコツを紹介します。


【1. コツ①:ブランド登録を最初にやる】

「とりあえず出品してから考えよう」と後回しにする人が多いですが、Amazonではブランド登録の有無でできることが大きく違います

登録することで:

  • A+コンテンツ(拡張商品説明)を使える
  • Sponsored Brands(ブランド広告)を出せる
  • 商品改ざんやレビュー攻撃の防止になる

立ち上げ初期にA+コンテンツを入れるだけでCVRが10〜20%改善することも珍しくありません。
Amazonは“コンテンツ品質=信頼”と見なす傾向があり、SEO面でも有利になります。


【2. コツ②:まず1商品を集中して育てる】

よくある失敗は「とりあえず複数商品を同時に出す」こと。
しかし、AmazonのSEOはカタログ(ASIN)単位で評価されるため、最初は1商品に集中してレビュー・CTR・CVRを上げた方が結果的に早く売上が立ちます。

1商品の成功が出れば、その関連商品をシリーズ展開していくのがAmazonの王道パターンです。


【3. コツ③:広告は“利益を出すため”ではなく“データを集めるため”に使う】

序盤から「広告で黒字を出したい」と考えるのは危険です。
Amazon広告(スポンサープロダクト)は、**クリックデータを集める“市場調査ツール”**と割り切るのが正解。

  • どのキーワードでCTRが高いか
  • どの単価帯でCVRが落ちるか

これらのデータを集めて商品ページやタイトルを改善していくことで、自然検索順位(オーガニック)が上がっていく仕組みです。


【4. コツ④:画像は“デザイン”ではなく“設計”】

スマホで見たときのファーストビューで購入判断の9割が決まります。

よくある失敗は:

  • 商品の“何がすごいのか”が画像で伝わらない
  • スマホ表示で文字が読めない
  • 商品画像がただの説明で終わっている

売れる商品ページでは、最初の5枚で次を伝えます。

  1. 全体像
  2. 利用シーン
  3. 他社との違い
  4. ベネフィット(お客様が得られる変化)
  5. 信頼(レビュー・実績・受賞など)

見た目よりも“ストーリー設計”が重要。
画像を作る前に、顧客がどう比較・判断するかを紙に書き出して整理しましょう。


【5. コツ⑤:レビュー対策を“最初から”仕組みにする】

「レビューが溜まったら売れる」と言われますが、立ち上げ初期はゼロ件。

ここで多くの人がレビュー獲得を“待ちの姿勢”にしてしまうのが失敗です。

対策としては:

  • Amazon Vine(早期レビュー取得プログラム)の利用
  • 同梱チラシで「正直なレビューのお願い」
  • レビュー返信で誠実な運用を見せる

低評価を恐れる必要はありません。むしろ、返信内容でブランド信頼を高められることも多いです。


【よくある失敗と、その改善策】

失敗例原因改善の方向
なんとなく出品して売れない市場リサーチ不足・キーワード設計なし競合レビュー数・SEOボリュームを必ず確認
広告費だけかかって赤字コンバージョンページ未整備CTR高キーワードからページ改善
画像がきれいなのに売れない構成が顧客視点でない“3秒で伝わる構成”を意識
ブランド登録していない後回しにして機能制限登録で広告・A+が解放される
レビュー0件のまま放置初期レビュー戦略なしVine活用・チラシ導線で早期獲得

多くの失敗は「やる順番」を間違えているだけです。
まずはブランド登録 → 画像構成 → 広告データ収集 → レビュー仕組み化の流れを整えましょう。


【まとめ】

Amazonは“構築型プラットフォーム”です。
出品しただけでは売れませんが、正しい順序と設計を守れば小規模でも必ず結果が出ます。

特に初期の3ヶ月で:

  1. ブランド登録を済ませる
  2. 商品ページをスマホ中心で最適化
  3. 広告データを集めて改善
  4. レビューを仕組みで集める

この流れを作れたブランドだけが、広告を止めても売れる“自走型EC”に成長します。