この記事を読んで頂きたい人

  • 人材紹介会社の広告運用担当者/経営者で、いまの代理店のパフォーマンスに疑問をお持ちの方
  • 「リード数は取れているのに、有効面談につながらない」とお悩みの方
  • ASC・Advantage+ Audienceや年齢ターゲティングの最適解に迷っている方
  • 20代未経験転職など、特定ターゲット向けの人材紹介の広告運用でCPAを改善したい方

 

本記事では、
TAW株式会社(以下:弊社)が2025年11月に引き継いだ人材紹介案件において、
運用開始4ヶ月で有効面談単価を¥123,140 → ¥24,471(約80%削減)まで改善した
具体プロセスを、実データとクリエイティブ事例付きで公開します。

 

弊社は、工場転職/寮付き求人/エンジニア転職/外国人転職など、人材紹介企業様の広告運用実績を多数保有しています。

 

案件概要:代理店切替のご相談からスタート

クライアント様は、20代の未経験者向けに人材紹介サービスを展開されている企業様です。

既存代理店で運用していたものの、
「広告費をかけても面談につながる求職者が集まらない」というお悩みから、
代理店切替を検討されていました。
 

弊社の人材紹介業界における広告運用実績を評価いただき、
2025年11月から運用を開始。

本記事で紹介する改善施策は、
その運用開始からわずか4ヶ月間で達成したものです。

 

運用開始時の課題

クライアント様から、次の2点を改善してほしいとご要望をいただきました。

  • 広告CPA(リード獲得単価)が高止まりしている
  • 30代以上・対象外ユーザーのCVが多く、面談現場が疲弊している

 

引継ぎ時点のパフォーマンス

前代理店運用時(2025/8〜10)を含む実績は以下の通りです。

 

“本質的でない”運用のからくり

蓋を開けてみると、ターゲットは20代なのに、
ASC(Advantage+ Audience)で全年齢配信されている状態でした。

 

前代理店からは
「広告CPAを下げるには全年齢に広げないといけない」という提案がなされており、
広告知識のないクライアント様は渋々受け入れていたとのこと。
 

結果として、リード単価はそれなりに見えるものの、
”面談成立しないCV”が大半を占めるという、
事業KPIから切り離された広告配信になっていました。

 

人材紹介の広告運用では、「誰が申込んだか」が最重要です。

ユーザー獲得単価だけを追いかけると、現場のリソースを消耗させるだけの悪循環に陥ります。

 

実施した3つの改善施策

施策① KPIの再設計:リード単価 → 有効面談単価へ

まず着手したのが、広告の評価指標の根本的な見直しです。

指標前代理店弊社
評価KPIリード獲得単価(キャリア相談申込)有効面談単価
除外対象なし(全CVカウント)Not20代・外国人・障がい者等の対象外求職者を除外

なぜ有効面談単価をKPIにしたのか

本来は、求職者の内定→着金によるROASで評価したいところです。
しかし、人材紹介ビジネスはキャッシュフローが3ヶ月以上と長く、PDCAサイクルが遅くなるため、”有効面談単価”を現場で最も高速に意思決定できる指標と定義しました。
 

結果:¥123,140 → ¥24,471(約80%削減)

リード獲得数はほぼ同水準を維持しながら、有効面談率を大幅改善。
結果として、1面談あたりの獲得コストは運用開始前比で約1/5まで改善しました。

施策② クリエイティブ検証:訴求軸4パターンをテスト

運用開始時点で、3ヶ月間同一クリエイティブが回り続けていました。
そこで、求職者のリアルな悩みと「いま転職すべき理由」を意識した
バナーを複数制作・検証しました。
 

クリエイティブイメージはAI生成のため、色使い・細部は実物と異なる場合があります。

 

【ケース①】 引継ぎ前に配信されていたクリエイティブ|理想像訴求バナー(原点)

メインコピー:ただの転職じゃない。キャリアの描き方を相談
実績バッジ:20代営業職 460万円(年収事例)
信頼指標:相談満足度93% /定着率96% /若手支援 強み
CTA:キャリア相談はこちら
ビジュアル:明るい表情の20代営業職女性+数字で構成された信頼指標


評価
引継ぎ前から配信されていた”原点バナー”。一見すると年収・満足度・定着率などの”理想像”を数字で並べた、完成度の高いクリエイティブに見えます。


しかし蓋を開けると、以下2つの課題により効果が伸び悩んでいました。
 

  • 【転職先企業ではなく、人材紹介企業の強みになっている】

「相談満足度93%」「定着率96%」は、いずれも人材紹介サービス側の実績値にすぎず、求職者が本当に気にする”入社後の働き方・環境”や”紹介される具体的な企業像”が見えない
 

  • 【今すぐ転職ではなく、転職検討のきっかけを訴求しているに過ぎない】

「ただの転職じゃない。キャリアの描き方を相談」というコピーは、転職を”検討する段階”の層には刺さるものの、”今動くべき理由”が示されておらず、具体的な行動を後押しする訴求になっていない

 

【ケース②】 厚労省データ×煽り訴求バナー|獲得を安定的に牽引

メインコピー20代〜30代前半はキャリアを選択できるラストチャンス
訴求要素転職入職率35.2%(※厚生労働省「雇用動向調査」を加工して作成)/年代別グラフ
ビジュアル明るい表情のビジネスパーソン+データビジュアル


評価
ケース①の”数字で理想を見せる”訴求から一歩踏み込み、
公的データ(厚労省統計)を根拠に「いまが転職の最適タイミング」を提示したバナー。
「20代〜30代前半はラストチャンス」という明確なターゲット指定と年齢別データで、
”自分ごと化”を促しました。

結果、リード獲得数が底堅く推移し、”獲得を安定的に牽引する主力バナー”として機能。
数字に裏付けされた訴求は、20代層の”動くべきタイミング”への意識を高めるのに有効でした。

 

【ケース③】 共感×不安訴求バナー|リード単価¥6,000台だがドタキャン副作用

メインコピーラストチャンス/あなたの会社、本当に働きたかった環境ですか?
訴求要素20代向け求人多数/「長く働きたくなる」職場を見つけませんか?
ビジュアル頭を抱えるビジネスパーソン(悩みを抱える”いまの状態”を可視化)
 

評価

ケース②のデータ訴求から感情訴求へと軸を移し、
ビジュアルで求職者のペインを共感的に描き、
コピーで「ラストチャンス」という機会損失の危機感を訴求したバナー。

 

リード獲得単価は¥6,000台を記録し、”当たりバナー”として瞬間風速は最強クラスでした。
一方で、キャリア面談のドタキャン急増という副作用が発生。

煽り訴求が効きすぎ、
衝動的にCVしたが面談まで到達しないユーザーが増えたのが原因です。

ここから、「求職者のネガティブ感情を煽りすぎると、有効面談率が逆に落ちる」という
重要な学びを得て、次のケース④で”煽り”から”具体的な職場体験の提示”へと
舵を切りました。

 

広告運用では”獲得量”だけを追う危うさが常にあります。人材紹介の広告運用では、「面談に来てくれるかどうか」まで含めて設計することが不可欠です。

 

【ケース④】有効面談単価¥24,471を牽引した”勝ち”バナー|機能訴求

メインコピー:もう二度と、『見て覚えろ』なんて言わせません。

訴求要素

  • 入社後の「放置」を許さない厳選企業を紹介
  • 職務経歴書・履歴書を徹底した添削サポート
  • 「適職探し」を一緒に伴走
  • 最適な環境をご紹介可能

サブコピー:教育制度・研修内容が充実している職場で働きませんか?/若手の再挑戦に伴走する転職エージェント

 

評価

  • 20代未経験転職者が最も刺さる”具体的なペイン”=「見て覚えろ」という前職での放置経験にフォーカス
  • 煽り訴求(ケース③)ではなく、”放置されない職場を紹介”という具体的な解決策を4項目のチェックリストで明示
  • “入社後にどうサポートされるか”という行動レベルの約束を提示
  • 結果、有効面談率がケース②・③を大きく上回り、2026年2月の有効面談単価¥24,471達成を牽引

 

ケース③→ケース④の切替が示すのは、
「煽って獲得する」から「具体的な体験価値を約束する」へのクリエイティブ戦略の転換点です。


ケース①(理想像訴求の原点)→ ケース②(データ×煽り)→ ケース③(共感×不安)→ ケース④(機能訴求の到達点)まで、

4ステップで有効面談率を8% → 47%、面談単価を1/5に圧縮できました。

 

”数字のキラキラ感”から”求職者の本音に寄り添う具体性”へと訴求を深化させたことが、

本案件で成果を出せたの最大のポイントです。

 

検証バナー4パターン 一覧(再掲)

ケース中心訴求主な成果学び
ケース①(原点)理想像訴求引継ぎ前配信/数字は立派だがターゲットズレ理想像のキラキラ訴求だけでは面談につながらない
ケース②厚労省データ×煽り獲得を安定的に牽引データ訴求は”動くべきタイミング”意識を高める
ケース③共感×不安訴求リード単価¥6,000台/ドタキャン急増煽り過ぎは有効面談率を下げる
ケース④(勝ち)機能訴求2026/2 有効面談単価¥24,471具体的な体験価値の約束が有効面談率を最大化

 

これらバナー制作の裏側では、
クライアントのキャリアアドバイザー様へのヒアリングを徹底しています。

  • 求職者は、今の仕事に対して「嫌だ」という感情が強いか、それとも「このままでいいのか」という漠然とした不安が強いか?
  • 求職者が最も恐れている「失敗の定義」は何か?(人間関係/業務内容のミスマッチ/激務 等)
  • 安心感を与える情報(企業情報の透明性/求人紹介の根拠)のうち、どれを開示したときに信頼度が上がったか?
  • 市場価値診断や求人例を見せた際、「自分でもこんな会社に行けるんだ!」と驚きを感じたのはどんな企業・ポジションか?
  • 転職を検討するうえで、誰の顔色を一番伺っていたか?(配偶者/親/上司/友人)

 

ヒアリングで得たインサイトをコピーにブラッシュアップし、
複数の訴求軸を検証していきました。
 

事業者と定例会で”協力体制”を構築

クライアント様と合意のうえ、
キャリアアドバイザー担当者様に定例会へ参加いただく運用体制を構築しました。

直近で面談した求職者の反応・特徴を定例で共有いただくことで、
訴求を高速に深化させていきます。

この協力体制こそ、本案件の成功要因の一つです。

お忙しい中ご協力いただいているクライアント様には大変感謝しております。

 

施策③ LPO(ランディングページ最適化):CVRを3.2倍に

クリエイティブ検証と並行し、広告LPの改善も数多く実施しました。

 

主な実施施策

  • ファーストビューのバナーABテスト
  • CTAの設置位置変更
  • CTAコピーのABテスト
  • CTAマイクロコピーの追加
  • ヘッダーメニュー項目数を最小化
  • フォーム入力項目の見直し(離脱ポイントの特定と削減)
  • セカンドコンテンツ(社会証明・Q&A等)追加
  • Thanksページ/Thanksメールの改善
  • CVユーザーの流入経路可視化

 

結果:CVRが3.2倍(運用開始月比)

運用開始時と比較して、3ヶ月後にはCVRが3倍以上に。
LPO施策は地味ですが、クリエイティブと並ぶ最重要レバーであることが改めて証明されました。

 

本案件の成功要因まとめ|人材紹介の広告運用で成果を出す3つの視点

① KPI再設計:獲得単価ではなく「事業インパクトにつながる指標」で評価する

  • リード単価ではなく、有効面談単価(または内定/ROAS)で広告を評価する
  • ASC等の「媒体最適化」を鵜呑みにしない。ターゲット外CVを混ぜると事業が疲弊する

 

② クリエイティブ検証:煽る訴求から”理想像を見せる訴求”へシフトする

  • ケース③(共感×不安訴求)の煽りすぎを踏まえ、ケース④(機能訴求)で”具体的な体験価値”を提示して有効面談率を最大化する
  • キャリアアドバイザーへのヒアリングで求職者の悩み・理想を解像度高く掴む
  • 有効面談率まで含めて評価し、煽り過ぎ(ケース③)によるドタキャン副作用を回避する

 

③ LPO:地道な改善の積み重ねでCVRは3倍になり得る

  • FV/CTA位置/CTAコピー/マイクロコピー/フォーム改善/サンクス導線まで網羅
  • 広告とLPをセットで改善しない限り、獲得の天井は上がらない

 

人材紹介の広告運用でお悩みの方へ

弊社は、人材紹介業界に特化した広告運用支援を得意としています。

  • 工場/寮付き/エンジニア/外国人向けなど、業界別の運用実績多数
  • 事業理解を前提としたKPI設計(面談・内定ベース)
  • キャリアアドバイザーとの定例連携による訴求共創
  • 広告 × クリエイティブ × LPOの三位一体で単価改善

 

貴社の広告アカウント・LP・現状KPIを拝見のうえ、
無料で「改善余地レポ ート」をご提出いたします。

 

※ご相談数には上限がございます。お早めにお問い合わせください。