1. 整骨院にSEO対策が必要な理由

整骨院の集客方法は、ここ10年で大きく変わりました。かつてはチラシ配布や地域情報誌、看板などオフライン中心の施策が主流でしたが、現在では「スマホ検索→公式サイト確認→予約」という流れが一般化しています。
この時代の変化に対応できていない整骨院は、どれだけ技術やサービスが優れていても、患者に見つけてもらえない状況に陥りやすいのです。

スマホ検索時代の患者行動

整骨院を探している人の多くは、以下のような行動を取ります。

症状や悩みで検索(例:「腰痛 整骨院 池袋」)

Googleマップで近隣の院を調べる

口コミやホームページで信頼性を確認

そのまま予約やLINEで問い合わせ

この流れの最初の接点が検索結果であるため、SEO対策は集客の生命線とも言える存在です。

「地域名+整骨院」検索の重要性

整骨院のSEOでは、地域名と組み合わせたキーワードが最も重要です。
例えば「池袋 整骨院」「〇〇市 肩こり 整骨院」といった検索は、「今すぐ行動したい」患者によるものがほとんど。
この検索で上位表示されることが、安定した新規患者の獲得につながります。

競合に埋もれるリスク

SEOを放置していると、競合が上位を独占し、自院のサイトはほとんど閲覧されなくなります。
特に都市部では、資本力のあるグループ院が広告やSEOに投資しているため、何もしないことが最大のリスクになるのです。

 

2. 整骨院SEO対策の基本3ステップ

SEO対策と一口に言っても、やるべきことは多岐にわたります。しかし、複雑に考える必要はありません。整骨院のSEOは**「内部」「外部」「コンテンツ」**の3つに分けて整理すると分かりやすいです。


① 内部対策:サイトの土台を整える

内部対策とは、サイト構造を検索エンジンに正しく理解させるための改善です。
たとえば以下のような要素が重要です。

キーワード設計:「地域名+整骨院」「症状名+整骨院」など

メタ情報(タイトル・ディスクリプション)の最適化

モバイル対応と表示速度の改善

予約導線の明確化(ボタン・LINEリンク)

内部対策を整えることで、検索結果で評価されやすくなるだけでなく、患者の使いやすさも大幅に向上します。


② 外部対策:信頼性を高める

外部対策とは、他サイトからの評価を高める取り組みです。検索エンジンは、他の信頼できるサイトからリンクを受けているページを「信頼性が高い」と判断します。

整骨院の場合、以下が代表的な外部対策です。

Googleビジネスプロフィールでの情報発信

業界ポータルサイトへの登録

地域情報メディアや提携先からのリンク獲得

口コミ投稿の促進

これらは患者への信頼感向上にも直結します。


③ コンテンツ運用:情報を蓄積し続ける

SEO対策で結果を出すには、継続的なコンテンツ運用が欠かせません。
症状別の記事や、よくある質問への回答をブログとして発信することで、検索キーワードを幅広くカバーできます。

例:

「交通事故治療 整骨院 〇〇市」

「肩こり セルフケア 整骨院」

「ぎっくり腰 早く治す方法」

患者の疑問を解決する記事を積み重ねることで、検索エンジンからの評価も徐々に高まり、集客の安定化につながります。

 

3. 内部SEO対策の具体的なポイント

内部SEOは、患者と検索エンジンの両方に分かりやすい構造を作ることが目的です。ここを正しく整えないと、どれだけコンテンツを追加しても成果が出にくくなります。


1. 地域+症状キーワードを狙ったページ構成

整骨院SEOの基本は、**「地域名+整骨院」や「症状名+整骨院」**のキーワードで検索上位を目指すことです。

具体例

トップページ:「〇〇市で腰痛・肩こりに強い整骨院なら〇〇整骨院」

症状別ページ:「ぎっくり腰治療」「産後骨盤矯正」「スポーツ障害」など

地域ページ:「〇〇駅から徒歩5分」「〇〇町在住の方へ」

このように1ページ1テーマでページを作ると、検索エンジンが正しく評価しやすくなります。


2. 院概要・料金・アクセス・営業時間を明記

患者は来院前に以下の情報を必ず確認します。

院名・住所・電話番号

営業時間・休診日

料金表

予約方法(電話・LINE・Web予約)

これらがわかりやすく整理されていないと、離脱率が高くなり、検索エンジンからの評価も下がる傾向があります。


3. モバイル最適化と表示速度の改善

整骨院を検索するユーザーの7割以上がスマホユーザーです。
スマホ表示で見づらい・動作が重いサイトは、ユーザー体験が悪く、SEO評価にも悪影響を与えます。

改善ポイント

レスポンシブデザイン対応

画像の圧縮と最適化

不要なスクリプトを削除

PageSpeed Insightsで定期的に速度をチェック


4. 予約ボタンやLINE導線の配置

SEOは集客のための手段です。上位表示できても、予約につながらなければ意味がありません。
予約導線をわかりやすくするために以下を徹底しましょう。

ヘッダーやフッターに常時表示の予約ボタン

LINE友だち追加リンク

「24時間ネット予約はこちら」など行動を促す文言


5. 内部リンクの最適化

関連するページ同士を内部リンクでつなぐことで、検索エンジンがサイト全体を評価しやすくなります。

「腰痛治療ページ」から「骨盤矯正ページ」へのリンク

「交通事故治療ページ」から「弁護士相談の流れ」ページへのリンク

こうしたリンク構造は、SEO評価の向上だけでなく、ユーザーの滞在時間を伸ばす効果もあります。

 

4. コンテンツSEOで集客を安定化

内部SEOで土台を整えたら、次に必要なのは**「コンテンツの積み重ね」**です。
検索エンジンは、ユーザーの疑問に答える専門的で信頼できる情報を評価します。
整骨院の場合、症状別の解説やセルフケア方法など、患者のニーズに合わせたコンテンツを継続的に発信することが鍵です。


1. 症状別コラムの充実

患者がよく検索するキーワードを元に、症状ごとの記事を作成します。

「腰痛 原因 整骨院」

「肩こり 改善方法 〇〇市」

「交通事故 むち打ち 治療 保険」

記事のポイントは以下の通りです。

専門用語をかみ砕いて説明

実際の施術事例や改善データを提示

来院を検討したくなる自然な導線を設置


2. よくある質問(FAQ)をブログ化

患者からよく聞かれる質問を記事化することで、検索キーワードを幅広くカバーできます。

「保険適用はできますか?」

「初回の施術時間はどれくらい?」

「産後の骨盤矯正は何回通えばいい?」

FAQ記事はユーザーの信頼を得ると同時に、内部リンクのハブとしても活用できます。


3. ビフォーアフター写真・動画の活用

文章だけでなく、写真や動画を交えた記事は、滞在時間の増加やSNS拡散にもつながります。

実践例

ビフォーアフター写真で変化を明確化

院長によるセルフケア動画を埋め込み

院内の雰囲気を伝えるショート動画を投稿


4. Q&A形式の記事でキーワードを網羅

「腰痛 整骨院」「膝痛 ストレッチ」「交通事故 保険」など、患者が検索しやすい悩みキーワードをQ&A形式で記事化するのも効果的です。


5. 定期更新の重要性

コンテンツSEOは継続性が命です。
週1本、最低でも月2本程度の更新ペースを維持することで、検索エンジンから「情報発信が活発なサイト」と評価され、上位表示につながります。

 

5. 外部SEO対策で信頼性を高める

SEOで上位を目指すには、サイト内部の整備だけでは不十分です。
検索エンジンは、「外部から評価されているサイト=信頼できる情報源」と判断するため、外部からの評価を高める施策が欠かせません。


1. Googleビジネスプロフィール(MEO対策)の活用

Googleマップに表示される情報を整えることで、「地域名+整骨院」での露出が大幅に増加します。
これをMEO(Map Engine Optimization)対策と呼びます。

実践ポイント

院名・住所・電話番号(NAP情報)を正確に登録

院内・スタッフ・施術風景の写真を複数掲載

最新情報やお知らせを定期的に投稿

患者の口コミに必ず返信


2. 口コミ獲得の仕組み化

口コミはSEOにも、患者の信頼にも直結する要素です。

口コミを集める流れ

来院後、LINEやQRコードで口コミ依頼を案内

Googleマップや口コミサイトのURLを送付

書き込み後に「次回500円OFF」など簡単なインセンティブを用意

口コミが増えると検索結果の星評価も上がり、クリック率や予約率が改善します。


3. 地域ポータルサイト・業界サイトへの掲載

以下のようなサイトに情報を登録しておくと、被リンク獲得+認知拡大が同時に狙えます。

地域ポータルサイト(例:エキテン、ホットペッパービューティー)

業界団体サイト(柔道整復師会の公式サイトなど)

地域メディア(地元新聞・タウン情報サイト)

こうしたリンクは、検索エンジンに「信頼できるサイト」と評価されやすい外部要素になります。


4. SNS運用との連携

InstagramやLINEなど、SNSから公式サイトへ流入を促す導線を作ることも、外部評価を高める一手です。

Instagram投稿→プロフィールリンクから公式サイトへ誘導

LINE公式→新着記事やキャンペーン情報を配信

自然な外部流入は、SEO全体の評価改善につながります。


5. 地域メディアへの情報提供

地域新聞やフリーペーパーなどに取り上げてもらうことで、高品質な被リンクが獲得できます。
開院記念イベントや地域貢献活動など、ニュース性のある取り組みを行い、積極的に情報発信しましょう。

 

6. ローカルSEO(MEO)対策の重要性

整骨院の集客で見逃せないのが**ローカルSEO(MEO)**です。
Googleマップ上で上位に表示されることで、検索結果画面から直接問い合わせや来院につながるケースが増えます。


1. MEO対策が重要な理由

スマホで「地域名+整骨院」を検索したユーザーの多くがマップ経由で予約する

SEOよりもクリック率が高いケースが多い

無料で取り組める施策が多く、費用対効果が抜群


2. NAP情報の統一

Googleがビジネス情報を正しく認識するには、NAP(Name・Address・Phone)の統一が不可欠です。

チェックリスト

公式サイトとGoogleビジネスプロフィールの表記を完全一致させる

他のポータルサイト(エキテン・ホットペッパー)も同じ表記で統一

電話番号はハイフンの有無も統一


3. 写真・動画の充実

Googleマップでは、ビジュアル情報の質が上位表示に影響します。

掲載すべき写真

院内の雰囲気(受付・施術スペース)

スタッフ写真

施術中の風景

周辺の目印となる写真(初めて来院する人の安心材料に)

動画をアップするのも効果的です。院長の挨拶やセルフケア紹介動画は、ユーザーの信頼を得やすくなります。


4. 投稿機能の活用

Googleビジネスプロフィールには、最新情報やキャンペーンを投稿できる機能があります。

投稿例

季節限定キャンペーンのお知らせ

院の休診日や営業時間変更の案内

新しい施術メニューの紹介

定期的な更新は、アクティブな店舗としてGoogleに評価されやすいです。


5. 口コミの獲得と返信

口コミはMEO評価に直結する重要要素です。

来院後にLINEなどで口コミ依頼を送る

良い口コミには感謝を伝え、悪い口コミには誠意を持った返信を行う

「口コミ=患者の声」を公式サイトでも活用

ポイント
口コミは量だけでなく質も大事です。
具体的な施術内容や改善した症状が書かれている口コミが多いほど、検索ユーザーの信頼度が上がります。

 

7. よくある失敗例と回避策

SEOは正しい方向で継続すれば効果を発揮しますが、間違った方法を続けると「時間とお金を無駄にする」だけでなく、検索順位を落とす原因にもなります。ここでは、整骨院でありがちな失敗例とその回避策を解説します。


失敗例1:自作ホームページで更新が止まる

問題点
「費用を抑えるために自分でホームページを作ったが、更新作業が難しく放置してしまう」というケースです。
古い情報のまま放置されているサイトは、ユーザーからの信頼も失いやすく、検索評価も下がります。

回避策

WordPressやJimdoなど、更新しやすいCMSを利用

定期更新を外注化して運用体制を確保


失敗例2:キーワードの詰め込みすぎ

問題点
「〇〇市の整骨院」「〇〇市で腰痛治療」「〇〇市で骨盤矯正」と同じ文を不自然に連発するパターンです。
Googleは不自然なキーワードの羅列をスパムと判断するため、逆効果になります。

回避策

自然な文章でユーザーに価値ある情報を提供

同義語や関連語を混ぜながら読みやすい文章にする


失敗例3:内部構造が整っていない

問題点
ページ同士がリンクされていなかったり、スマホ表示が崩れていたりするケースです。
ユーザー体験が悪いと、滞在時間が短くなり、検索評価も下がります。

回避策

内部リンク設計を整えてサイト全体を巡回しやすくする

定期的にスマホ表示や速度をチェックする


失敗例4:SEOだけに頼る

問題点
SEOだけで集客しようとすると、結果が出るまで時間がかかり、集客が不安定になります。

回避策

SEOとGoogle広告・SNS運用を組み合わせた複合戦略

短期的な集客は広告、長期的な基盤作りはSEOに分けて実施


失敗例5:口コミ対策を怠る

問題点
口コミが少ない、または低評価の口コミが放置されていると、検索順位もクリック率も下がります。

回避策

来院後の口コミ依頼を仕組み化

ネガティブ口コミには真摯な対応と改善策を返信する

 

8. 成功事例

SEO対策やMEO対策は、正しい方向で取り組めば確実に成果が出ます。
ここでは、地方の整骨院と都市部の整骨院の2つのケースを紹介します。


事例1:地方整骨院の成功例 — 症状別ページで予約数が2倍に

■背景
地方都市で10年以上営業していた整骨院。口コミでの来院はあったものの、新規患者数が伸び悩んでいました。

■実施施策

公式サイトをリニューアル

「腰痛」「肩こり」「産後骨盤矯正」など症状別の専用ページを作成

毎月2本のブログ記事を継続的に更新

Googleビジネスプロフィールを最適化し、口コミを増加

■成果

6か月後、「地域名+症状名」で検索順位が上位3位以内に

新規予約件数が**前年比200%**に増加

 

9. 今すぐ取り組むべきアクションプラン

SEO対策は「まず動くこと」が重要です。ここでは、即効性のある取り組みと中長期的に育てる施策をステップごとにまとめました。


1. 無料でできる改善リスト

まずは、費用をかけずにできることから始めましょう。

Googleビジネスプロフィールの最適化

情報(住所・電話番号・営業時間)を正確に統一

院内・スタッフ・施術の写真を10枚以上追加

口コミ獲得の仕組み化

来院後にQRコードを提示して口コミ投稿を依頼

投稿後に「お礼のメッセージ」や「次回割引」を提供

公式サイトの基本チェック

モバイル表示で見やすいか

予約ボタンがすぐ押せる場所にあるか

院概要・料金・アクセス情報がわかりやすいか


2. 短期的な成果を出す施策

短期で来院数を増やしたい場合は、広告を組み合わせましょう。

Google広告
「地域名+整骨院」「症状名+整骨院」など意図の強いキーワードで配信

Instagram広告
若年層をターゲットに、セルフケア動画とセットで訴求

LINE公式アカウント
限定クーポンやキャンペーンで再来院を促進


3. 中長期的に育てるSEO施策

検索流入を安定させるためには、コツコツとコンテンツを積み上げることが重要です。

症状別ページの整備

「腰痛」「肩こり」「交通事故治療」など1ページ1テーマで作成

ブログ記事の定期更新

週1本を目標に、患者の疑問を解決する記事を公開

内部リンクの整理

関連ページを互いにリンクし合い、検索エンジンが巡回しやすい構造にする


4. 効果測定の習慣化

SEOは「やって終わり」ではありません。改善のためにデータ分析が欠かせません。

使うべきツール

Googleサーチコンソール
どんなキーワードで検索されているかを把握

Googleアナリティクス
訪問数や滞在時間、離脱率を分析

Googleビジネスのインサイト
マップ検索からの閲覧数や電話問い合わせ数を確認


5. 外注する際の注意点

専門家に依頼する場合は、以下を必ず確認しましょう。

実績と成果事例があるか

レポートで進捗を共有してくれるか

契約内容が不透明でないか

「上位表示保証」など不自然な提案をしていないか

 

10. まとめ

整骨院のWeb集客において、**SEO対策は「必須の基盤」**です。
一度整えてしまえば、長期的に患者の流入を安定させる資産となり、広告費に依存しない経営を可能にします。


重要ポイントのおさらい

内部SEO対策
サイト構造を整え、地域名や症状名のキーワードを明確化
→ 公式サイトが「患者にとって見やすい・予約しやすい」状態に

コンテンツSEO
患者の悩みに答える記事を積み重ね、自然検索からの流入を増加
→ 読者が信頼しやすい情報源として評価される

外部SEO・MEO
Googleビジネスプロフィールや口コミで信頼性を高める
→ 地域検索で目立ち、来院率アップにつながる

失敗しないための姿勢
キーワード詰め込みや放置運用を避け、継続性を大切にする


短期・中期・長期での戦略

短期:広告運用や口コミ施策で即効性を出す

中期:内部SEOを整え、Googleマップ上位表示を狙う

長期:コンテンツ運用で検索評価を積み上げ、安定的な集客基盤を構築


行動すれば結果は出る

SEOは「正しい方向でコツコツ積み上げた人」が勝ちます。
まずは無料でできるMEO対策やサイト改善から始め、慣れてきたらコンテンツ運用や分析を本格化させましょう。

整骨院の強みである「地域密着型の信頼」をWebでも表現できれば、**「地域で一番選ばれる整骨院」**になることも夢ではありません。



筆者の本郷は整骨院オーナー向けにSEO集客、Web集客の無料相談を受け付けております。
SEOの無料相談はこちらから

hikaru-web@hikaru-hongo.net