受注率が40%上がる見積書の作り方
- 湯徳 慎一郎
- 記事制作日2021年10月31日
- 更新日2023年11月6日
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湯徳慎一郎(ゆとくしんいちろう)です。
今回は、成約率の上がる見積書の作り方というテーマでお伝えしていきます。
見積書の書き方1つで
- 仕事ができるかできないか
- この人はちゃんとコミュニケーションが取れる人なのか
- ミスなく、そつなく仕事ができる人かどうか
- お客様のニーズをきちんと汲み取れる人かどうか
一瞬で分かってしまいます。
では、早速本題に入っていきます。
見積書の意義とは?
簡単に言うと
私たちは、お客様の要望に対して
- この金額で
- このようなお仕事をするよ
という意思表示です。
見積書の内容を言葉で説明できますか?
ほとんどの営業マン・フリーランスは、自分で作った見積書をお客様に説明することができません。
その理由は、見積金額の「根拠」を相手に伝えることができないからです。
- なぜ、その単価に設定したのか
- 原価はどのくらいかかって
- どのくらい利益が出るのか
- 利益額は妥当性があるのか
これが、自分の中で曖昧なまま、見積を出してしまうから、お客様に突っ込まれてしどろもどろになったり、仮に仕事が取れても後々契約トラブルに繋がってしまうんです。
見積作成のポイント
見積作成の大前提
見積書は本来、原価に利益を上乗せする形で作成します。
ここでいう「原価」とは、材料費、人件費、事務所の家賃、水道光熱費、携帯代、通信費、税金、その他設備諸々など、その業務にかかる支出を指します。
私の場合、職場は自宅兼事務所なので、基本的には
人件費+家賃、携帯代を業務に応じて按分したもの+税金=原価としています。
また、建築士として工事の見積書を作成する場合は、
工事にかかる材料、工事にかかる職人の人件費、事務所代、水道光熱費、通信費、税金、諸官庁への届出、その他設備などを原価として見込んでいます。
なぜ、多くの営業マンは赤字になってしまうのか?
しかし、ほとんどの営業マン、フリーランスは「原価」が分からない状態で見積書を作成しています。
- 他の人がこの金額で出していたから
- 会社で共通の単価が決まっているから
みたいな理由で、数字を当て込んでいるだけの見積書を作る方が、本当に多いんです。
社内で見積単価を統一する企業もありますが、本当は原価を統一したほうがいいんです。
自分の単価をいくらに設定するか
例えば、私の場合は一級建築士なので、
国土交通省が出している「令和3年度 設計業務委託等技術者単価」を基準にしています。
参考:https://www.mlit.go.jp/tec/content/001387446.pdf
国が出している基準では、このくらいの単価設定です。
しかし、私はこの金額でやらせていただきます。(ちょっと値下げ)
といった形で、私は単価設定をしています。
単価設定においては、その単価に見合った「証拠」を相手に提示することが鉄則です。
- 具体的な実績をまとめてあること
- 会社の実績ではなく、あなた個人の実績があることが大切です。
たまに、自分が在籍した会社が、売上が10倍になった。
それをあたかも自分の実績、みたいな形であげる方がいますが…
あなたは実際にどの業務で、どの程度貢献できて、それをどのように私たちに貢献してくれるんですか?
これが説明できないと、それは実績でもなんでもないです。
見積1つで信頼を獲得する方法
見積書を初めて見る人は
見積項目が細かく書いてある=信頼できる
と無意識に判断します。
例えば、営業支援業務 一式 300,000円と書かれているよりも、
営業支援業務 | 工数 | 単価 | 計 |
現地調査、実態調査、ヒアリング | 1日/3人 | 20,000 | 60,000 |
プレゼンテーション資料作成 | 3日/1人 | 20,000 | 60,000 |
お客様への訪問同行 | 3日/1人 | 20,000 | 60,000 |
プレゼンテーション出席 | 1日/3人 | 20,000 | 60,000 |
顧客へのフォローアップ | 3日/1人 | 20,000 | 60,000 |
合計 | 300,000 |
このように書いてあるほうが、人は信頼するんです。
※あくまでも一例のため、金額は適当です。
見積作成時に「避けるべき」表現
一式という言葉は極力避けましょう。
その理由は2つあります。
1つ目
一式表記にすると、金額が悪目立ちしてしまう、高く見える。
2つ目は
「一式=全部込み込みでやってくれる」という判断になりがち。
特に2つ目は契約後にトラブルになるケースが多いです。
そうなると、基本的にはあなたが泣くしかなくなるため、一式表示は避けて、業務の線引きをちゃんとするようにしましょう。
見積金額を上げるコツ
金額を上げる時のポイントは、
単価を上げるのではなく、ひたすら見積項目を細分化することです。
例えば、見積書作成業務を請け負う場合
見積を作るだけでも
- 現地調査、実態調査
- 原価の算出
- 見込み利益の算出
- 見積書のフォーマット作成
- 見積項目の入力
- 提出先とのやり取り
最低6項目はあるわけです。
日常タスクを細分化するように、1つの業務を工程ごとに細分化していけば良いのです。
細分化した上で、金額を積み増ししていくやり方が、金額を上げるにはとても有効です。
見積書に絶対に書かなければならないこと
本気で取りたい仕事であれば、以下の内容は必ず確認しましょう。
- 契約期間
→特に「納期」は必ず確認する
- 契約の範囲
→どこからどこまでが今回の見積に含まれるのか
- 支払サイト
→締日がいつで、いつ入金してくれるのか
- 支払時期
→着手金をいただけるのか、完了後一括になるのか、毎月定額になるのかなど
見積外のことが発生したら…
上述⑦がしっかり固まっていれば、追加見積を提案しても問題ないです。
ただし、1〜2日で終わるような業務で数千円、数万円にしかならないものであれば、今後のお付き合いを考えて、多少サービスをしても良いかと思います。
これは当たり前ですが、
- 自分のミスで納期が遅れた
- 余計な工数がかかった
などは請求してはいけません。
そこで赤字になるのは仕方がありません。
最後に…
私は職業柄、発注者サイドで仕事をする機会が多く、見積書のチェックバックをすることも多いです。
その中で、発注者が口を揃えて仰られる言葉が2つあります。
- 安いから発注されるとは限らない
- 実績が豊富だから発注されるとは限らない
実績が乏しくても、見積書1つでお客様の心を動かすことは可能です。
「見積書=お客様に対する誠意」
しっかりフォーマットを作って、仕組みを作れば、高単価で受注することも、匿名で受注することも可能です。
ぜひ、本記事が御社の業務に少しでも寄与できましたら幸いです。
P.S.
営業・プレゼンに関するご相談をいつでも承っております。
・売上を上げたい
・営業部隊を強くしたい
・チームをマネジメントしてほしい
・見積書・提案資料を作ってほしい
・実際にプレゼンの場に出てほしい
・既存クライアントのフォローを頼みたい
など、あらゆるニーズにお応えしております。
お困りごとがありましたら、いつでもご相談ください。
(24時間、365日受付しております)
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稼働ステータス
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- 湯徳 慎一郎
職種
セールス
営業
希望時給単価
3,000円~5,000円
プロフィールをご覧いただき ありがとうございます。 湯徳慎一郎(ゆとくしんいちろう) と申します。 【経歴】 高専卒業後、建設会社、防水工事会社、 大規模修繕工事会社、マンション管理会社 (建築コンサルティング部門)を経て独立。 一級建築士として、マンション管理組合や ビルオーナーの方々に、 大規模修繕・リフォームをご提案し、 クライアントと共に発注先(工事会社) を選定する仕事をしております。 また、営業にお困りの工事会社、 工務店、建築系事業者の皆様に対して ・営業チームの組織構築 ・人材教育、新入社員教育 ・営業代行、プレゼン代行 ・プレゼン資料及び見積書作成代行 ・顧客へのアフターフォロー ・営業事務の一括受託 など、お手伝いさせていただいております。 【強み】 新築、土木、修繕、改修、不動産管理、 設計、コンサルティングの各職種を 10年間で経験しました。 発注者、コンサル、元請、下請、職人、 すべての業務経験があることが強みです。 経験上、プロジェクトの全体像・予算感を 把握できるため、クライアントに代わって、 発注権限を行使できる立場でお仕事させて いただくこともございます。 また、原価・工数を把握した上で 予算化する営業手法を基本としているため 受発注した案件が赤字になったことは ございません。 【主な受発注実績(一部)】 ・物流倉庫屋上及び外壁改修工事 (神奈川県横浜市) 屋上:980万円、外壁:2,990万円 ・マンション屋根全面改修工事 (神奈川県横浜市) 5階建、RC造、114戸 総工費:1億2,500万円 ・マンション大規模修繕工事 (東京都町田市) 11階建、RC造、56戸 総工費:6,450万円 ・フォーラム型マンション 年間修繕コンサルティング (神奈川県横浜市) 11階建、RC造、276戸
スキル
戦略設計
業務改革
組織構築
・・・(登録スキル数:11)
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