自社の会社名や店舗をGoogle検索する際、検索結果画面にGoogleマップの口コミが表示されると思います。

口コミには、良い評判だけではなく、悪い評判も書かれることもあるでしょう。

 

これからどんどん採用活動をして人材を増やしていきたい人事担当者の方や店舗に来客を促したい飲食店の店長やオーナーなどは、悪い口コミが足かせになってしまいます。

 

では、Googleマップに投稿された口コミが自社の評判を下げる悪い口コミだった場合、口コミに誰が書いたかを特定できるのでしょうか?

 

今回は、Google口コミに誰が書いたかを特定する方法を解説していきます。

 

また、自分の店に対して悪い口コミを書かれた場合、どのように対処すればいいかも記載していきますので、ぜひあなたの役に立つ記事になれば幸いです。

Googleの口コミを誰が書いたか特定する方法

では、Googleマップに投稿された口コミを誰が書いたか特定する方法はあるのでしょうか?

 

悪い口コミによって被害を被っている、人事担当者や飲食店の店長やオーナーは、ぜひ参考にしていただきたいです。

 

下記の項目に分けて見ていきましょう。

プロバイダへ開示請求をする

まずは、プロバイダへ開示請求をするという方法です。

 

プロバイダとは、ユーザーの利用するスマートフォンの携帯キャリアやOCNなどのネット事業者のことを指します。

 

手順としては、まずGoogleに対して口コミを投稿した人のIPアドレスを開示するように要求します。

 

IPアドレスとは、スマートフォンやPCなどの個々の端末に付与された番号のことです。

 

一般的には、IPアドレスを開示するようにGoogleに要求する時点で、弁護士を依頼し、裁判を起こす流れとなっています。

 

Googleが要求に応じれば、裁判を起こす必要はありません。

 

GoogleがIPアドレスを開示してくれたら、IP検索サービスでプロバイダを特定します。

そして、該当のプロバイダへ口コミを投稿した人のIPアドレスを申し伝え、契約者情報の開示を請求するのです。

 

プロバイダから口コミを投稿した人へ情報開示に応じるかどうかを確認し、応じた場合は、口コミを投稿した人を特定することができます。

 

しかし、一般的には簡単に応じることはないため、弁護士を立てて裁判を起こすことになるでしょう。

 

プロバイダへ直接開示請求することで、正確に誰が書いたかを特定することができることがわかりました。

 

最初から最後までかかる時間としては、6か月を想定しておくとよいでしょう。

 

裁判を起こすという工程が必要なため、少々時間と労力、費用がかかるのが難点と言えます。

 

しかし、誹謗中傷に近い口コミを投稿された場合は、プロバイダへ開示請求する方法を活用してでも、口コミを投稿した人を特定するべきでしょう。

 

口コミの内容から誰が書いたかを推測する

続いては、口コミの内容から誰が書いたかを推測するという方法です。

 

意外と口コミを投稿した時間や口コミの内容、Googleアカウントのプロフィール情報などを分析することで、投稿した人を特定できることがあります。

 

たとえば、お店の口コミを投稿した人であれば、投稿した日の直近にお店を訪問したと考えられるでしょう。

 

口コミを投稿する人の心理として、自分の中でモヤモヤを消化しきれずに、鬱憤を晴らしたり、誰かに共感してほしかったり、他の人の参考にしてほしかったりするなどがあげられると思います。

 

よって、口コミが投稿された直近に来店したお客様が有力でしょう。

 

また、内容に書いてあったことから「店員さんの接客が悪い」や「値段の割においしくなかった」など怒りのポイントも分析できます。

 

さらにGoogleアカウントのプロフィール情報や他の口コミの投稿から、どのような人物かも推測できるのです。

 

また、会社への口コミ投稿でも同様です。

 

一般的には、従業員、取引先などに口コミ投稿者は絞られてくるでしょう。

 

労働環境への恨みや、上司への皮肉などから口コミを投稿した人を特定できる可能性が高くなります。

 

口コミを投稿した本人を特定できたら、話し合いをする場を設けたり、口コミ削除依頼をしたり、損害賠償を請求したりといった処置ができるでしょう。

 

口コミの内容から投稿者を特定する方法は、裁判を起こすこともなく、時間も労力もコストもかからないため、プロバイダへ開示請求する方法よりもおすすめです。

 

第三者に依頼しなくても、自分である程度は判断できるため、コストがかからずお得であると言えるでしょう。

ディスカバリー制度を活用する

続いては、ディスカバリー制度を活用するという方法です。

 

ディスカバリー制度とは、裁判所を通して、相手の情報や証拠を開示請求する制度を指します。

 

本来、Google本社のあるカリフォルニア州の裁判所で手続きをする必要があります。

 

しかし、カリフォルニアへ行かずとも、日本からディスカバリー制度を利用することは可能です。

 

手順としては、日本で弁護士に依頼をしてカリフォルニアの弁護士へ「問題のある口コミが投稿されたため、投稿者の情報を開示してほしい」という旨を依頼しましょう。

 

無事に請求が認められたら、口コミ投稿者の名前や住所、電話番号、IPアドレスを開示してもらえます。

 

ディスカバリー制度は、裁判所を通して手続きをするにも関わらず2か月ほどで完了することが魅力です。

 

作業としては、Google本社へ開示請求するだけなので、工数がかからないということもメリットでしょう。

 

公的な制度を利用できるので、ぜひ活用していくことをおすすめします。

悪い口コミを書かれたときの対策

ここまで、Googleで投稿された口コミから投稿者を特定する方法を紹介してきました。

 

では、悪い口コミを書かれた時の対策を見ていきましょう。

 

下記の項目に分けて解説していきます。

 

Googleビジネスプロフィールから削除依頼をする

まずは、Googleビジネスプロフィールから、口コミの削除依頼をするという対策です。

 

Googleマップ内にあるコンテンツに対して、Googleはポリシーガイドラインを設けています。

 

ポリシーに違反していると判断された場合、Googleに削除を依頼することができるのです。

 

たとえば、「まったく事実とは異なり、ウソの内容を口コミ」「誹謗中傷や法外な行為に該当する口コミ」「なりすまし行為をしている口コミ」などは違反していると判断され、Googleへ削除依頼をすることで、Googleビジネスプロフィールから削除することができます。

 

また、個人情報を含む口コミや差別表現が入っている口コミ、競合の会社を意図的に低評価にするような口コミもポリシー違反となるのです。

 

一方、個人の感想や具体的ではない表現の口コミはポリシーには反しないので、「値段の割にはラーメンの味が質素」「面接にいった際に会社の雰囲気が暗かった」などという口コミは削除することが難しいかもしれません。

 

口コミ削除依頼をする手順としては、Googleビジネスプロフィールの管理画面から、口コミメニューをクリックします。

 

該当の口コミを見つけたら、不適切なコメントであると報告してGoogleへ報告します。

 

そして、Googleが不適切な口コミだと判定した場合、口コミが削除されるという流れです。

 

Googleビジネスプロフィールから削除依頼をすることで、公式に削除請求できることを覚えておきましょう。

レビューを報告から削除依頼をする

続いては、レビューを報告から削除を依頼する方法です。

 

前提として、Googleのコメント投稿に関するポリシーを確認し、ポリシー違反をしているかどうかを見ておきましょう。

 

ポリシーを守っている口コミを削除することはできません。

 

手順としては、まず、Google Play Consoleを開いて、レビューページの「品質」→「評価とレビュー」→「レビュー」と遷移します。

 

そして、レビューでフラグのアイコンを選んだあとに、報告を選択しましょう。

 

報告をしてから、1週間も経たないうちに担当者から連絡が来ます。

 

担当者が該当の口コミをポリシー違反だと判断したら口コミは削除され、ポリシー違反ではないと判断したら削除はできません。

 

しかも、もう一度同じレビューに対して違反報告することはできないのです。

 

レビュー報告から削除依頼をすることもでき、短いステップで工数がかからないというメリットがあることを覚えておきましょう。

 

良い口コミを増やす

続いては、良い口コミを増やすという方法です。

 

良い口コミを増やすことで、口コミの母数が増え、結果的に悪い口コミが埋もれることになるでしょう。

悪い口コミがユーザーの目に入り、会社やお店の評判が落ちることを避けたいので、良い口コミを増やして、悪い口コミをピックアップされにくくすることは非常に効果的です。

 

しかし、無理やり良い口コミを増やそうとして、偽アカウントを作ったり知人にお金を渡したりすることはNG行為なので注意しましょう。

 

よって、良い口コミを増やすには、ユーザーが思わず口コミを投稿してしまうような素晴らしいサービスを提供し続けることが、一番の近道であると言えます。

 

悪い口コミがあったとしても、良い口コミが悪い口コミ以上に多ければ、目立つことがないという逆転の思考で対策をしていきましょう。

 

口コミに返信する

続いては、口コミに返信をするという方法です。

 

Googleの口コミに悪い評判が書かれていても、口コミの投稿に担当者から丁寧な返信があるとユーザーが感じる印象は違うはずです。

 

「悪い口コミで書いてある内容の弁明がされていて、どちらかが一方的に悪いわけではない」「酷い投稿に対しても真摯に対応しているお店だから、接客力に優れている可能性が高い」といったように、マイナスからプラスマイナスゼロへ、むしろプラスに働くこともあるでしょう。

 

大げさになりすぎないように、さりげなく自社の魅力をアピールする返信をできるスキルを磨くことが大切です。

 

「今回は弊社の不手際で不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした。ぜひ、次にお越しいただく際は、有機野菜を活かした豊富なメニューを最安値価格で提供いたします」といったように、返信に謝罪とアピールを組み込みましょう。

 

悪い口コミに対して、あえて返信をすることで、事業者側の意見を述べることができるのです。

 

ユーザーの感じた一方的な意見ではなく、事業者としての事情があったことを明示し、アピールも加えることでユーザーに対してプラスの印象づけをしていきましょう。

 

個人を特定して内容証明を送付する

最後は、個人を特定して内容証明を送付するという方法です。

 

まずは、上記の章で紹介した項目通りに実践して、口コミを投稿した本人を特定します。

 

そして、個人を特定できたら、投稿した本人に口コミを削除するように依頼するのです。

 

方法として、内容証明が有効です。

 

内容証明とは、郵便局員が宛先の相手に直接手渡しで書類を郵送するというサービスで、よくトラブルが発生した際に用いられます。

 

電子サービスもあり千円程度で送付できるのでかなり手軽にできます。

 

内容証明を送ることで、口コミを投稿した本人に削除をしてほしいという依頼と、削除をしないと法的な措置をとるという警告を伝えることができるでしょう。

 

注意点としては、内容証明の文章が脅しのような文言にならないようにすることです。

 

さらに、投稿者が内容証明によって、さらに反逆をすることも想定しておくとよいでしょう。

 

トラブルが大きくなりそうな場合は、弁護士に相談することが必要になる場合もあります。

まとめ

いかがでしたか?

 

今回は、Google口コミに誰が書いたかを特定する方法、自分の店に対して悪い口コミを書かれた場合、どのように対処すればいいかについて記載してきました。

 

ネットで口コミや評判を見ることが当たり前になった時代、口コミの内容は非常に重要です。

 

もし、口コミで自社の悪い評判が書かれていた場合は、適切な対処をしてユーザーに対して不安を与えないようにしていきましょう。

 

参考URL:

https://lab.kutikomi.com/news/review/kutikomi/userexposure/#:~:text=%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%8B%E3%80%82-,%E6%9C%AC%E5%90%8D%E3%81%A7%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%89%E8%BA%AB%E3%83%90%E3%83%AC%E3%81%99%E3%82%8B%EF%BC%81,%E3%81%8B%E3%82%82%E3%81%97%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%8C%EF%BC%89%E3%80%82

https://fly-er.jp/media/articles/33

https://gmotech.jp/semlabo/meo/blog/google-online-review-measures/

https://y-commons.com/googemap/kuchikomi1/